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新たな誓い
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マーケドックはこちらが詰め寄る前にシルキーを刺した刀を抜いてすぐに目の前から立ち去る。目の前から立ち去る姿に追いかけたい気持ちが湧き上がるが今はシルキーの方が先だ。
「ナッナイト様申しわけありません、油断してしまいました。ゴフッ」
「いやっそれはいい、無理して話さなくていい。すぐに治療すれば大丈夫だからなこのくらい。ティナ、シルキーを助けてやってくれ」
「はい、絶対に助けて見せますから任せてください。シルキーさん、安心してくださいね」
「ティナ様申しわけありません、ティナ様の力を信用していますが、どうやら今回ばかりはあっちが上手だったようです」
「そんなわけありません、必ず私が治して見せますから」
「ダメなんです、あのマーケドックの持っているなにかしらのスキルの影響なんでしょう。恐らく強欲というスキルが関連していると思われますが正確には把握出来ませんでした」
「ナイト様これからというときに大変申しわけありません。ですが娘のマリアには私の全てを教えてありますので、今はまだ未熟者ですが必ず私以上にみなさまを支えれるようになりますので長い目で見てあげてください」
「お母さん、なに変なこと言ってるの?そんな言葉は私たちの前からいなくなるみたいじゃん。私まだお母さんみたいに上手くできないし、まだまだ教わることがたくさんあるんだよ」
「そうね、まだ正直あなたには教えなきゃいけないことは山程あるけど、基礎の部分は小さな頃から教えてきたかいもあって心配は減ったからあとは自分で考えながらやっていけば大丈夫よ、たとえ失敗してもそれを次に活かすことが出来ればいずれ全てのことに自信を持って動けるから」
「ナイト様、私はこの先一緒お供出来ませんが、どうか私の鑑定スキルを持っていってくれませんか。今のナイト様ならスキルをレベル関係なく取ることが出来るのではないですか?」
確かにスキルのレベルが上がり特典も新たに手に入れて、条件はあるものの対象からスキルレベル関係なくスキルを丸ごと手に入れれるようになった。
「シルキーの言う通りスキルを手に入れることは確かに出来るようになっている。誰にも言ってないのによくわかったな」
「ナイト様のスキルを確認するのは私の日課ですし、ナイト様の成長は私の楽しみでしたから。違和感を少し前から感じていたのでカマをかけてみたのですが当たったようで良かったです」
シルキーは予想が当たったことが嬉しかったのか笑うが、その顔には力がなく段々と体も冷たくなってきている。
「さっナイト様、お別れする前に鑑定を受け取ってください。必ずこのスキルはナイト様のお役に立つはずですから」
「わかった……ありがたく鑑定をいただくが、俺はまだシルキーとお別れするつもりはないからな。それに、シルキーにはこれからまだまだ見せたいものがあるんだ、マリアとの子供とかな」
「マリアとの子供は確かに見てみたいですが、それは………」
「あくまでこれは低い可能性だが、俺はシルキーを凍らせて仮死状態にしてアイテムボックスに入れようと思う。アイテムボックスもレベルが上がったおかげで時間停止の効果があるから氷が溶けることもないから。そして、今回の元凶であるマーケドックを捕らえてシルキーの治療を可能にしたら、ティナに改めてシルキーを治療してもらう」
「それはまた……でしたらそれまで少しお休みをいただくことにしましょう。次に起きたら色々教えてください。その時にマリアに、まだ足りないことを教えますので」
「あーもちろんだ、それまでゆっくり休んでくれ。なるべく早く起こすから」
「はい、ではお休みなさいませ」
シルキーは体が限界だったのかすぐに意識を失ってしまった。シルキーの体が本当に死んでしまう前に鑑定を受け取り、体を氷らせて仮死状態にしてアイテムボックスに収納する。
「良かった。仮死状態なら問題なく収納出来るみたいだ。やれなかった場合どうしようか内心ヒヤヒヤだったが」
「えっもしかして本当に確証なしでやったのですか?」
マリアの言葉と共に全員がこちらを鋭い視線で見てくる。
「いや、まさかこんな事態になるとは思ってなかったし、一生懸命考えて出来そうなことを」
「そうですね……まさかこんなことになるとは誰も予想出来ませんよね。でもお母さんが助かる可能性が無くなったわけじゃないから、あとはあのマーケドックをギタギタにやっつけてなんとかなるように頑張るしかないですね」
「そのとおりだな、必ずギタギタに倒してシルキーを助けてみせよう。あいつは必ず俺達の前に姿を現す筈だ、その時は全員で」
俺達は、全員で新たな誓いを立てて必ずシルキーを助けると心に誓った。
「ナッナイト様申しわけありません、油断してしまいました。ゴフッ」
「いやっそれはいい、無理して話さなくていい。すぐに治療すれば大丈夫だからなこのくらい。ティナ、シルキーを助けてやってくれ」
「はい、絶対に助けて見せますから任せてください。シルキーさん、安心してくださいね」
「ティナ様申しわけありません、ティナ様の力を信用していますが、どうやら今回ばかりはあっちが上手だったようです」
「そんなわけありません、必ず私が治して見せますから」
「ダメなんです、あのマーケドックの持っているなにかしらのスキルの影響なんでしょう。恐らく強欲というスキルが関連していると思われますが正確には把握出来ませんでした」
「ナイト様これからというときに大変申しわけありません。ですが娘のマリアには私の全てを教えてありますので、今はまだ未熟者ですが必ず私以上にみなさまを支えれるようになりますので長い目で見てあげてください」
「お母さん、なに変なこと言ってるの?そんな言葉は私たちの前からいなくなるみたいじゃん。私まだお母さんみたいに上手くできないし、まだまだ教わることがたくさんあるんだよ」
「そうね、まだ正直あなたには教えなきゃいけないことは山程あるけど、基礎の部分は小さな頃から教えてきたかいもあって心配は減ったからあとは自分で考えながらやっていけば大丈夫よ、たとえ失敗してもそれを次に活かすことが出来ればいずれ全てのことに自信を持って動けるから」
「ナイト様、私はこの先一緒お供出来ませんが、どうか私の鑑定スキルを持っていってくれませんか。今のナイト様ならスキルをレベル関係なく取ることが出来るのではないですか?」
確かにスキルのレベルが上がり特典も新たに手に入れて、条件はあるものの対象からスキルレベル関係なくスキルを丸ごと手に入れれるようになった。
「シルキーの言う通りスキルを手に入れることは確かに出来るようになっている。誰にも言ってないのによくわかったな」
「ナイト様のスキルを確認するのは私の日課ですし、ナイト様の成長は私の楽しみでしたから。違和感を少し前から感じていたのでカマをかけてみたのですが当たったようで良かったです」
シルキーは予想が当たったことが嬉しかったのか笑うが、その顔には力がなく段々と体も冷たくなってきている。
「さっナイト様、お別れする前に鑑定を受け取ってください。必ずこのスキルはナイト様のお役に立つはずですから」
「わかった……ありがたく鑑定をいただくが、俺はまだシルキーとお別れするつもりはないからな。それに、シルキーにはこれからまだまだ見せたいものがあるんだ、マリアとの子供とかな」
「マリアとの子供は確かに見てみたいですが、それは………」
「あくまでこれは低い可能性だが、俺はシルキーを凍らせて仮死状態にしてアイテムボックスに入れようと思う。アイテムボックスもレベルが上がったおかげで時間停止の効果があるから氷が溶けることもないから。そして、今回の元凶であるマーケドックを捕らえてシルキーの治療を可能にしたら、ティナに改めてシルキーを治療してもらう」
「それはまた……でしたらそれまで少しお休みをいただくことにしましょう。次に起きたら色々教えてください。その時にマリアに、まだ足りないことを教えますので」
「あーもちろんだ、それまでゆっくり休んでくれ。なるべく早く起こすから」
「はい、ではお休みなさいませ」
シルキーは体が限界だったのかすぐに意識を失ってしまった。シルキーの体が本当に死んでしまう前に鑑定を受け取り、体を氷らせて仮死状態にしてアイテムボックスに収納する。
「良かった。仮死状態なら問題なく収納出来るみたいだ。やれなかった場合どうしようか内心ヒヤヒヤだったが」
「えっもしかして本当に確証なしでやったのですか?」
マリアの言葉と共に全員がこちらを鋭い視線で見てくる。
「いや、まさかこんな事態になるとは思ってなかったし、一生懸命考えて出来そうなことを」
「そうですね……まさかこんなことになるとは誰も予想出来ませんよね。でもお母さんが助かる可能性が無くなったわけじゃないから、あとはあのマーケドックをギタギタにやっつけてなんとかなるように頑張るしかないですね」
「そのとおりだな、必ずギタギタに倒してシルキーを助けてみせよう。あいつは必ず俺達の前に姿を現す筈だ、その時は全員で」
俺達は、全員で新たな誓いを立てて必ずシルキーを助けると心に誓った。
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