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最終戦決着

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 どうやらあちらはケリが着いたようだな。さっきまでの騒がしさが静かになった。負けてなきゃいいが

「ほーよそ見とはずいぶん余裕があるな。今まではお互いの様子見と準備運動だ、こっからが本番だせぞ」

「そうだな、あっちの心配もそうだがこっちのほうがまず大事だよな。悪かったこっからはこちらだけに集中する」

「そうしな、じゃなければ一瞬でケリがつくからな。てめえは属性強化できるみたいだが、さらにその一歩先をしっているか?これはとっておきだったんだがな」

 やつは火と風の魔力を両手に纏いそれを絶妙に混ぜ合わせ1つの魔力にしてそれを纏っていく。

 ん?別々の魔力を纏う?それって以前使った咸卦法と同じ感じかな?なんとなくだが感覚だけなら分かる。試してみるか、右手に火の魔力左手に風の魔力それを一定にして手を合わせると同時に1つにする

「なっなんだお前そっそれはなぜお前がこの技を使えるんだ」

「んっいや使えるから使うんだが以前同じような技法を習った事あってな」

「本当にお前は規格外だなこれからお前の相手をするやつらに同情するぜ俺を含めてな」

「そうでもないだろ?お互いまだまだ成長途上だ、いくらでも強くなれるさ」

「それもそうだな、だから今日は勝たせてもらうぞ。」

 お互い魔力によって強化した体で、一気に詰め寄り殴り合いを始める。最初は攻めては受けてをお互い繰り返していたが徐々に戦況は傾き始める。

「お前がまさか俺と同じ技を使えた時は焦ったがまだこちらに分があったようだな。魔力を使った技にはまだまだ色々あるんだぜ」

 やつは一体なにをしてたんだ?お互い同じくらいの実力だと思ったがやつの攻撃を受けるたびだんだんと動きが、鈍くなってしまっているような

「不思議そうにしているなどうしてだんだん動きが鈍くなっているかわからないか?同じ打撃に見えてもわずかに違うからだ。俺は、打撃を与えながら魔力も体に撃ち込んで内部にダメージを与えているんだ、まだまだ難しいから成功率が低いがな。だが同じ実力通しなら体が鈍くなればだんだんと動きに差が出るからこうなるんだ。だから諦めなお前の動きはもう見切った」

 なるほどね、大きなダメージでは無いからそこまで気にしなかったがこのままじゃ負けるよな。どうしたらあいつに勝てる?お互い魔力もだいぶ使ってるはず一発逆転を狙うしかないか、やつの魔力を打ち込むのは前世の知識だといわゆる発勁とかそんな感じだよな?魔法を使って魔力を外に出すイメージはしっかりあるからそれをイメージして肉体に通すけど、少しじゃ駄目だ全力で一撃にかける

「どうした?こっから逆転なんて無理だぜ、余計な怪我をしないうちに負けを認めな。たかが罰ゲームだろ?」

「そうだな、たかが罰ゲームだ。だけどなやっぱり諦めるのは無理だな、どうしてもお前に勝ちたくなったからな、勝って一歩でも先に進みたいんだ」

「ふん、ならやってみなお前を倒して俺が先に進んでやる。」

 再び激しい戦いが始まるがやはり徐々に打ち合いに負け始めてしまうがそんななか魔力の流れを意識して肉体に魔力を打ち込む感覚を徐々にだが理解していってついに感覚を掴む。

「は~は~流石に根性だけはちがうな、ここまでやって倒れないのは驚きだぜ。だがそろそろ終わりにしようぜ。」

「あ~そうだな、もう終わりにしようかようやくコツを掴んだからな」

「ふんっなんのコツかは知らないがあんたの強さは認めてやるよ。今日は俺の勝ちだがな」

 お互い走り出し最後の一撃と全力で拳を振り抜くがナイトは下半身に力を入れて相手の拳をあえて受け止め必死にその威力に耐えてその腕を掴み逃さないように抱きついた

「悪いな、初めての技だからこんなふうになって受け取ってくれ。俺の全力の一撃を」

「こんな密着した状態で全力だ?そんなもん耐えきってグッガバッはっなっチクショーやっぱりこの規格外野郎が、こんな短時間で俺の技を」

「お前が何度も撃ち込んでくれたおかげでようやくコツが掴めたんだ。成功してよかった、悪いな一歩先に進ませてもらうよ」

「クソッタレすぐに追い抜いてやる」

「試合終了勝者ナイトチームじゃ」レオナルドの試合終了の声が聞こえ安心した瞬間俺も意識を失った



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