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天使の心
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「ねぇ、トリスタン。天使って心がないのだと思う?」
「藪から棒にどうしたんだい、アニエス」
説教され過ぎておかしくなったのかい、と長椅子に寝っ転がって本を読み耽っていた従兄のトリスタンがこちらを見やる。実にだらしない格好であったが、身内同士であり、気心の知れた仲であったので特に気にせず、互いに寛いだ姿で過ごしていた。
「聞いたよ。司教たちに喧嘩を吹っかけたそうじゃないか」
よっこらせと起き上がったトリスタンは愉快そうにアニエスを見つめてくる。彼女はふんとそっぽを向いた。あの後、侍女に見つかって、普段めったに怒らない父からも小言を言われてしまったのだ。
「喧嘩ではなくて、間違いを正してあげただけよ」
勝手に抜け出したことは悪いと反省しているが、司教たちへ言った言葉は間違っていない。
「なるほど。権力に物を言わせて、無理矢理黙り込ませたと」
「嫌な言い方しないでちょうだい。わたくしはただ、お父様より年端もいかない子どもを祭り上げる教会の人間に危機感を覚えただけよ」
アニエスはそこまで言うと、勝気そうな眉をひそませた。
「ねぇ、トリスタン。あなた、ユーグっていう子、知ってる?」
「ああ。やつらが後生大事に育てている神子、って言われる子だろう? たしかきみより二つばかり年が上だったはず」
どうやらすでに知っていたらしい。自分は今の今まで知らなかったことに何やら面白くない気持ちにさせられる。
そんなアニエスの胸の内が聴こえたように、トリスタンは微笑んだ。
「僕も最近父から教えてもらったんだよ。初代ダルトワの王の血を引く子どもだってね」
「それ、本当なの?」
さぁ、と彼は肩を竦めた。
「でも猊下、って呼んでいるくらいだし、本当なんじゃない?」
「今まで大事に育ててきた、ってことは、他人の目に触れさせないよう育ててきた、ってことでしょう。いくらでも替えが利くんじゃないの」
アニエスの言い分にトリスタンは軽く目を瞠り、苦笑いした。
「まったく。きみはどこでそういうことを覚えてくるんだい?」
「以前あなたが読んでいた小説でよ」
前王朝の生き残りである王子がクーデターを起し、国王の首を掻っ切るのだが、最後の最後で実は自分はただの乳母の子どもであったことが判明する話だった。王家の息子が、何て本を読んでいるのだとアニエスは呆れてしまった。
「はて、そんな話だったかな?」
「あら。わたくしの読み間違いだったかしら。実際に内容を確かめてもらってもいいのよ。叔父さまたちにも読んでもらって、」
「ああっと! そういえばユーグの見た目は、初代ダルトワ国王によく似ているそうじゃないか」
話を逸らしたな……と思いつつ、アニエスの関心はまたユーグへと戻った。
「たしかに、見た目だけなら悪くなかったわね」
「だろう?」
「でもまだどんな人間かわからないわ」
「案外初代の王様と同じで、巨木を大地から引っこ抜いたり、それで大空をかき回すほどの怪力かもしれないよ」
まさか、とアニエスは笑った。あの少女と見間違うほどの華奢な身体の一体どこにそんな力があるのだ。彼よりもまだ自分の方が可能性がある。
「男の子はこれから成長するもんなんだよ」
「ふぅん。ではあなたもそうなるの?」
細い、というわけではないが、兄と比べるといささか頼りなさを感じる従兄の身体を眺めていると、彼は恥じらう乙女のようにさっと前を両手で隠された。
「なんで隠すのよ」
「そうじろじろ見つめられると恥ずかしくなってしまう」
「気持ち悪いこと言わないでよ」
けらけら笑い出すトリスタンにげんなりしながら、アニエスはそう言えば自分もずいぶんとユーグを観察するように見てしまったなと思う。だが彼は不快さを感じる様子もなく、見られていることすらどうでもいいというように無反応であった。
その時の、ガラス玉みたいな無機質な金色の瞳を思い出し、アニエスはまた苛立ちに似た気持ちを抱く。
「やっぱり、心がないんじゃないかしら」
「そう言えば天使に心はあるかどうか、っていう話をしていたんだっけ」
そうだった、と聞いた本人も忘れてしまっていた。トリスタンと話していると、いつも話が脱線してしまう。
「しかしどうしてまたそんなこと聞くんだい?」
「それは……なんとなくよ。特に理由はないわ」
「ふぅん?」
ユーグが天使に見えたから、と伝えるのは何となく嫌で、アニエスは誤魔化すように言った。幸いトリスタンは特に何も言わず、指先で顎の下を擦りながら考え込む。
「天使というのは、神の遣いだとも言うよね。現世の人間の行いを、善か悪か、公平に見極める必要がある。だから、そういう意味では一切の情は欠如しているかもしれない」
「情って?」
「例えば……家族とか身内であるかどうか……は違う種族だから関係ないか。とすると他には……生活が苦しくて盗みを働いたとか、大切な人を傷つけられた報復に人を殺めてしまったとか、そういうやむを得ない事情があっても一切考慮せず、ただ結果だけで判断する、とかかな?」
「ふーん」
アニエスは公正な判断だとも思ったが、弱者は強者と違い不幸に巻き込まれやすい、ということを踏まえれば、無慈悲だと捉えられる場合もあるかもしれない。
「それと自分の好きな相手にも、容赦しない、かな」
「天使にもそうした感情があるの」
さぁ、とトリスタンはあまり興味がない様子で答えた。
「ないかもね。というより、神から取り上げられているのかも」
「与えてしまうと、逆に面倒なことになるから?」
「そ。最初から与えない方が、効率的に自分の手足となって働いてくれるわけさ」
「なんだか神って、むかつくわね」
「あくまでも僕の想像だけどね」
トリスタンはふと何かに気づいた様子で、面白そうにアニエスを見つめる。
「何よ、その顔は」
「いいや。きみがユーグに突っかかったのも、そういう理由かと思ってね」
「そういう理由って?」
何だろう。妙にニヤニヤして……腹が立つ。
「美しい天使に心奪われたんだろう?」
「なっ……ち、違うわよ!」
誰があんなやつ。
しかしアニエスがムキになればなるほどトリスタンは笑みを深めていく。
「好きな子には意地悪したくなるって言うけど、アニエスもその一人だったんだねぇ」
「だからわたくしは彼のことは何とも思っていないわ! あんな、すっごく綺麗な顔をしているくせに、にこりとも笑わないで! 何を考えているかちっともわからないような子ども!」
「うんうん」
「何なのその笑み! トリスタン。あなた、いい加減なこと言うのはやめて。わたくしは本当に――」
「アニエス! ここにいたのか!」
その時バンッと扉が開かれ、兄であるルドヴィクが会話に乱入してくる。
「お兄様。今わたくしはトリスタンと大事な話を、」
「二人でまた俺を除け者にして話していたな! 俺も混ぜろ! というかこんなところで本を読んでいるくらいなら外で遊ぼうぜ!」
自分の言いたいことばかり捲し立て、ルドヴィクはアニエスの手を掴んで強引に部屋から連れ出そうとする。
「ちょっ、わたくしはまだトリスタンに話がっ!」
トリスタンに助けを求めようとするが、彼はひらひらと手を振ってくる。
「僕は少し疲れてしまったから、今日は遠慮しておくよ」
「そうか。じゃあ、アニエス。今日は俺と存分に遊べるな!」
「なっ、ちょっとトリスタン!」
「二人とも。遅くなる前には帰ってくるんだよ」
「ああ、わかった!」
「待って。わたくしはまだ了承したわけじゃ……」
アニエスの言葉が耳に入っていない様子で兄はぐんぐん手を引っ張っていき、トリスタンも見送るのだった。
ルドヴィクと野外で遊ぶとなると、こちらの体力が尽きるまであちこち追いかけ回されたり、自力で下りられなくなるほど高い木に登らされたりするので、アニエスもトリスタンもなんだかんだ理由をつけて回避していたのだが、今日は見事従兄に押し付けられた。
(トリスタンの裏切り者~!)
心の中でそう叫びながら、アニエスはせめてもの抵抗として捨て台詞を吐いた。
「わ、わたくしはユーグのことなんて全然好きじゃないんだからっ!!」
「藪から棒にどうしたんだい、アニエス」
説教され過ぎておかしくなったのかい、と長椅子に寝っ転がって本を読み耽っていた従兄のトリスタンがこちらを見やる。実にだらしない格好であったが、身内同士であり、気心の知れた仲であったので特に気にせず、互いに寛いだ姿で過ごしていた。
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「嫌な言い方しないでちょうだい。わたくしはただ、お父様より年端もいかない子どもを祭り上げる教会の人間に危機感を覚えただけよ」
アニエスはそこまで言うと、勝気そうな眉をひそませた。
「ねぇ、トリスタン。あなた、ユーグっていう子、知ってる?」
「ああ。やつらが後生大事に育てている神子、って言われる子だろう? たしかきみより二つばかり年が上だったはず」
どうやらすでに知っていたらしい。自分は今の今まで知らなかったことに何やら面白くない気持ちにさせられる。
そんなアニエスの胸の内が聴こえたように、トリスタンは微笑んだ。
「僕も最近父から教えてもらったんだよ。初代ダルトワの王の血を引く子どもだってね」
「それ、本当なの?」
さぁ、と彼は肩を竦めた。
「でも猊下、って呼んでいるくらいだし、本当なんじゃない?」
「今まで大事に育ててきた、ってことは、他人の目に触れさせないよう育ててきた、ってことでしょう。いくらでも替えが利くんじゃないの」
アニエスの言い分にトリスタンは軽く目を瞠り、苦笑いした。
「まったく。きみはどこでそういうことを覚えてくるんだい?」
「以前あなたが読んでいた小説でよ」
前王朝の生き残りである王子がクーデターを起し、国王の首を掻っ切るのだが、最後の最後で実は自分はただの乳母の子どもであったことが判明する話だった。王家の息子が、何て本を読んでいるのだとアニエスは呆れてしまった。
「はて、そんな話だったかな?」
「あら。わたくしの読み間違いだったかしら。実際に内容を確かめてもらってもいいのよ。叔父さまたちにも読んでもらって、」
「ああっと! そういえばユーグの見た目は、初代ダルトワ国王によく似ているそうじゃないか」
話を逸らしたな……と思いつつ、アニエスの関心はまたユーグへと戻った。
「たしかに、見た目だけなら悪くなかったわね」
「だろう?」
「でもまだどんな人間かわからないわ」
「案外初代の王様と同じで、巨木を大地から引っこ抜いたり、それで大空をかき回すほどの怪力かもしれないよ」
まさか、とアニエスは笑った。あの少女と見間違うほどの華奢な身体の一体どこにそんな力があるのだ。彼よりもまだ自分の方が可能性がある。
「男の子はこれから成長するもんなんだよ」
「ふぅん。ではあなたもそうなるの?」
細い、というわけではないが、兄と比べるといささか頼りなさを感じる従兄の身体を眺めていると、彼は恥じらう乙女のようにさっと前を両手で隠された。
「なんで隠すのよ」
「そうじろじろ見つめられると恥ずかしくなってしまう」
「気持ち悪いこと言わないでよ」
けらけら笑い出すトリスタンにげんなりしながら、アニエスはそう言えば自分もずいぶんとユーグを観察するように見てしまったなと思う。だが彼は不快さを感じる様子もなく、見られていることすらどうでもいいというように無反応であった。
その時の、ガラス玉みたいな無機質な金色の瞳を思い出し、アニエスはまた苛立ちに似た気持ちを抱く。
「やっぱり、心がないんじゃないかしら」
「そう言えば天使に心はあるかどうか、っていう話をしていたんだっけ」
そうだった、と聞いた本人も忘れてしまっていた。トリスタンと話していると、いつも話が脱線してしまう。
「しかしどうしてまたそんなこと聞くんだい?」
「それは……なんとなくよ。特に理由はないわ」
「ふぅん?」
ユーグが天使に見えたから、と伝えるのは何となく嫌で、アニエスは誤魔化すように言った。幸いトリスタンは特に何も言わず、指先で顎の下を擦りながら考え込む。
「天使というのは、神の遣いだとも言うよね。現世の人間の行いを、善か悪か、公平に見極める必要がある。だから、そういう意味では一切の情は欠如しているかもしれない」
「情って?」
「例えば……家族とか身内であるかどうか……は違う種族だから関係ないか。とすると他には……生活が苦しくて盗みを働いたとか、大切な人を傷つけられた報復に人を殺めてしまったとか、そういうやむを得ない事情があっても一切考慮せず、ただ結果だけで判断する、とかかな?」
「ふーん」
アニエスは公正な判断だとも思ったが、弱者は強者と違い不幸に巻き込まれやすい、ということを踏まえれば、無慈悲だと捉えられる場合もあるかもしれない。
「それと自分の好きな相手にも、容赦しない、かな」
「天使にもそうした感情があるの」
さぁ、とトリスタンはあまり興味がない様子で答えた。
「ないかもね。というより、神から取り上げられているのかも」
「与えてしまうと、逆に面倒なことになるから?」
「そ。最初から与えない方が、効率的に自分の手足となって働いてくれるわけさ」
「なんだか神って、むかつくわね」
「あくまでも僕の想像だけどね」
トリスタンはふと何かに気づいた様子で、面白そうにアニエスを見つめる。
「何よ、その顔は」
「いいや。きみがユーグに突っかかったのも、そういう理由かと思ってね」
「そういう理由って?」
何だろう。妙にニヤニヤして……腹が立つ。
「美しい天使に心奪われたんだろう?」
「なっ……ち、違うわよ!」
誰があんなやつ。
しかしアニエスがムキになればなるほどトリスタンは笑みを深めていく。
「好きな子には意地悪したくなるって言うけど、アニエスもその一人だったんだねぇ」
「だからわたくしは彼のことは何とも思っていないわ! あんな、すっごく綺麗な顔をしているくせに、にこりとも笑わないで! 何を考えているかちっともわからないような子ども!」
「うんうん」
「何なのその笑み! トリスタン。あなた、いい加減なこと言うのはやめて。わたくしは本当に――」
「アニエス! ここにいたのか!」
その時バンッと扉が開かれ、兄であるルドヴィクが会話に乱入してくる。
「お兄様。今わたくしはトリスタンと大事な話を、」
「二人でまた俺を除け者にして話していたな! 俺も混ぜろ! というかこんなところで本を読んでいるくらいなら外で遊ぼうぜ!」
自分の言いたいことばかり捲し立て、ルドヴィクはアニエスの手を掴んで強引に部屋から連れ出そうとする。
「ちょっ、わたくしはまだトリスタンに話がっ!」
トリスタンに助けを求めようとするが、彼はひらひらと手を振ってくる。
「僕は少し疲れてしまったから、今日は遠慮しておくよ」
「そうか。じゃあ、アニエス。今日は俺と存分に遊べるな!」
「なっ、ちょっとトリスタン!」
「二人とも。遅くなる前には帰ってくるんだよ」
「ああ、わかった!」
「待って。わたくしはまだ了承したわけじゃ……」
アニエスの言葉が耳に入っていない様子で兄はぐんぐん手を引っ張っていき、トリスタンも見送るのだった。
ルドヴィクと野外で遊ぶとなると、こちらの体力が尽きるまであちこち追いかけ回されたり、自力で下りられなくなるほど高い木に登らされたりするので、アニエスもトリスタンもなんだかんだ理由をつけて回避していたのだが、今日は見事従兄に押し付けられた。
(トリスタンの裏切り者~!)
心の中でそう叫びながら、アニエスはせめてもの抵抗として捨て台詞を吐いた。
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