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第7章 東雲理沙編

191 理沙と林檎の話⑤

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 翌日。帰りのHRにて担任からの連絡事項を聞きつつ、私は頬杖をついて窓の外を眺める。
 今朝学校に来る時はパラパラと降っていた小雨も昼休憩の時には止んでおり、未だ曇り空ではあるものの、今では地面もすっかり乾いているようだ。
 これなら、公園に行くのも特に問題は無さそうだな。
 と言っても、昨日の豪雨の中でも待っていたのだから、今更天気なんて気にする必要は無いのかもしれないが……屋外で会うのだし、天気が良いに越したことはないだろう。
 軽く膝を揺すりながらそんなことを考えていた私は、また放課後に思いを馳せていることに気付いて動きを止め、すぐに小さく息を吐くようにして口元を緩めた。

 昨日から、ずっとこんな調子だ。
 気が付くと林檎との約束のことを考えてしまい、心待ちにしている自分がいる。
 今まで、どこにいても、何をしていても息苦しさを感じていたから……こんな風に、何かを楽しみにするという感覚は初めてだった。
 自分が明らかに浮足立っていることは自覚していたが、それすらも何だか心地良く思えて、止めようとは思わなかった。

「──……では、これでHRを終わります。日直さん、号令を」
「はい。きりーつ」

 すると、担任の言葉に従って今日の日直が号令を掛ける声がして、私は慌てて椅子から立ち上がった。
 それから礼をして帰りの挨拶をすると、私はすぐさま帰り支度を済ませて教室を後にした。
 逸る気持ちから思わず早歩きになるのを自覚するが、それを止める気にはならず、むしろ今にも駆け出しそうになるのをすんでのところで抑えながら私は急いで公園へと向かう。
 歩き慣れた通学路を進み公園へと辿り着いた私は、すぐに中に入って林檎を探した。
 しかし、そこまで広い訳でも無い公園の中をどれだけ見渡しても、遊具で遊ぶ子供やそれを見守る保護者の姿しかなかった。

 ……まだ来ていないのか……?
 一瞬落胆する気持ちもあったが、彼女も学校に通っているのだし、たまにはそんな日もあるのだろう。
 公立の学校のことを詳しく知っている訳では無いが、私の学校では委員会やクラブ活動等で放課後残って活動している生徒がいたりするから、林檎もそういう活動を行っているのかもしれない。
 どうせ家庭教師の授業に遅れる覚悟はしていたのだし、待っていればすぐに来るだろうと思い直した私は、ひとまず昨日林檎と話していた屋根の下に行って椅子に腰かける。
 とは言え何もしないで待っているのは手持ち無沙汰だったので、せめて授業の復習でもしておこうと考えた私は、通学鞄から教科書を取り出して今日やった範囲に目を通すことにした。

~~~~~~~~~~

「……流石に遅くない?」

 今日授業でやった範囲の見直しが、ある程度済んだ頃。
 私はふと顔を上げ、そんな風に呟く。
 まぁ、今日の範囲はそこまで難しくなかったから見直しも早く済んだのだが……それにしても、流石にこれはおかしい。
 多少遅くなる程度なら分かるが、今まで私より早くこの公園に来ていた彼女が、こんな時間になっても来ないだなんて……。
 胸の奥に仄暗く黒い靄が出来るのを感じながらも、私は鞄から腕時計を取り出して時間を確認する。
 時計の針は、もうすぐ四時二十分を指そうとしていた。

 ……平井先生の授業が始まるのは、四時半から。
 今から家に向かえば、ギリギリ間に合うかもしれない時間。
 両親からの叱責は免れないだろうが……それでもまだ、誤魔化しが効く範囲だ。
 もしかしたら、彼女にも何か事情があったのかもしれないし、今日はもう帰ってまた今度出直すか──……なんて……。

「……馬鹿だな……私……」

 ポツリと小さく呟きながら、私は右手を僅かに強く握る。
 ……いい加減、認めるべきじゃないか。
 何が、何か放課後の活動でもしているのかもしれない、だ。
 何が、彼女にも何か事情があったのかもしれない、だ。
 もっと単純で、最も確実な可能性があるじゃないか。

 彼女が私に愛想を尽かして、もう家に帰ってしまった……だ。

「……」

 小さく息をつきながら、私はゆっくりと拳を緩める。
 出会ってから今まで、彼女が異様に構ってきたものだからつい気を許してしまっていたが、そもそも私と林檎はついこの前知り合ったばかりの間柄だし……──何より、私は彼女に、何も与えていない。
 それどころか、彼女はずっと私の力になりたいと歩み寄ってくれていたというのに、私は昨日までそれを無碍にし続けて、そのくせ急に態度を変えて擦り寄って……そんな相手との口約束なんて、律儀に守る訳が無いか。
 私だって、自分の利益の為に擦り寄ってくる同級生に嫌気が差していたくせに、同じことをして……それでいて、こんな簡単なことにも気付かずに一人で浮かれて、ホント馬鹿みた──。

「理沙~! 遅れてごめ~ん!」

 沸々と心を埋め尽くす暗い感情に任せて立ち上がろうとした時、どこからかそんな声が聴こえてくるのと同時に、ドンッと上半身に横から強い衝撃を受ける。
 突然のことに驚きながら視線を上げると、そこでは大粒の汗を流しながら息を切らし、私の体に抱き着いている林檎の姿があった。

「……林檎……?」
「聞いてよ理沙ぁ! この前受けたテストの点が悪くて居残りで再テストを受けないといけなかったんだけど、なんとその日が今日だったの! 私ずっと来週だと思ってたのに! それで、理沙が待ってる~って思って急いだんだけど長引いちゃって、終わってからも先生が──」

 林檎は私の体を離すと、呼吸を整えるのもそこそこに、ここに来るのが遅くなった理由を口早に話し始める。
 思わず呆気に取られてその姿を見つめていると、彼女は不意に話を止めて不思議そうに首を傾げた。

「……理沙? どうかした?」
「あ、いや……てっきり、もうここには来ないものかと思ってたから……」

 不思議そうに聞き返されて、思わず先程まで胸の中を占めていた疑念をそのまま口にしてしまう。
 何を馬鹿正直に答えているんだと内心で自分を責めていると、林檎は私の言葉にキョトンとしたような表情を浮かべた後、すぐに「えぇ!?」っと素っ頓狂な声を上げた。

「そんなわけ無いじゃん! 私から会いたいって言ったのに!」
「まぁ、それはそうだけど……」
「うーん……まぁでも、確かに再テストの日を勘違いしてたわけだから、有り得なくも……で、でも! 流石に、友達との約束忘れる程馬鹿じゃないから! ……多分っ!」

 慌てた様子で弁解する林檎の様子に、私は思わず面食らう。
 私の言葉の意味を少し勘違いしているような気もするが、それよりも、何というか……一瞬でもこの子を疑った自分が、馬鹿みたいに思えてくる。
 彼女はこんなにも一生懸命に私と向き合ってくれているのに、自分だけがこの関係に期待しているんじゃないか、なんて不安になったりして。
 むしろ、スタートラインに立ったばかりだと言うのに。

「きゃははははッ!」

 未だに一生懸命に何やら弁解する林檎の姿を見ながら、数分前の自分の考えが馬鹿らしく思えてしまい、私は思わず声を上げて笑ってしまう。
 だが、それに驚く林檎の顔を見た瞬間、私はすぐにハッと我に返った。
 しまった。私の笑い方は変だから、外ではあまり笑わないようにと、両親からキツく言われているのに……。
 それでなくとも、何の脈絡も無く笑い出すなんて明らかにおかしい。
 どう弁解したものかと思考を巡らせながらも顔を上げると、そこではパァッと顔を明るくした林檎の姿が──。

「理沙が笑ってる所、初めて見た!」
「へっ……?」

 屈託のない笑みを浮かべて言う林檎に、私は素っ頓狂な声を上げて聞き返す。
 しかし、すぐに私は首を軽く横に振って気を取り直し、口を開いた。

「いや、ごめん。急に笑ったりして……笑い方も変だし……」
「ヘン……って、どこが?」
「えぇ……?」
「それより、初めて理沙の笑った顔見れて嬉しい!」

 歯を見せて笑いながら屈託なく答える彼女の言葉に、私は胸の奥がじんわりと熱くなるような感触を覚えながら、釣られて笑みを返す。
 しかし、そこでふと思い出したことがあり、私はすぐに口を開いた。

「ところで……今日、何か渡したい物があるとか言ってなかったっけ?」
「んぇ? ……あぁ、そうそう!」

 私の言葉に、林檎は一瞬素っ頓狂な声を上げて首を傾げたが、すぐにハッとした表情を浮かべて自分のランドセルの中を探る。
 数秒程ゴソゴソと漁っていた林檎は、「あったあった!」と嬉々とした様子で言いながら目的の物を取り出す。
 彼女が手に持っていたのは、固く分厚い表紙にカラフルなハートマークが幾つも描かれた、ファイルのようなものだった。

「……それは……?」
「ん? 理沙、こういうの見るの初めて?」

 笑みを浮かべながら聞いてくる林檎の言葉に頷いて見せると、彼女はどこか得意げな笑みを浮かべてファイルを開き、中から一枚の紙を取り出してこちらに差し出してきた。
 反射的にその紙を受け取った私は、紙の左上の方に書かれている文字を見て口を開いた。

「……プロフィール?」
「そ。ホラ、私達ってこの前会ったばかりで、お互いのことあんまりよく知らないでしょ? だからこの紙に自分のこととか色々書いて、理沙のこと、もっとよく知りたいな~と思って!」

 林檎はそう言うとファイルからもう一枚紙を取り出し、こちらに渡してくる。
 受け取って確認してみると、そちらの紙にはすでに色々な内容が記入されており、左上の名前を書く欄には『葛西りんご』と書かれていた。

「もちろん、理沙のことばっかり聞くのはフコーヘーだから、私のもあげるっ! 書くのも初めてだと思うけど……私の見て、それと同じように書けば良いよ!」

 そう言ってニッと笑みを浮かべる林檎に、私は驚きながらも受け取った二枚の紙を見つめた。
 軽く目を通した限りでも、自分の好きな物や趣味、将来の夢など、私の性格や趣味嗜好に関する質問が並んでいる。
 林檎が書いた方の紙には、その質問に対する彼女の解答が鉛筆で書かれている。

「書くのはいつでも良いけど、とりあえず……明日は土日で学校も休みだから、次の月曜日に、またこの公園で待ち合わせねっ!」

 まじまじとプロフィールとやらの紙を観察していると、林檎が明るい声でそう続けた。
 彼女の言葉に私は顔を上げ、すぐに頷いて見せた。

「そうだね。また、月曜日に」
「んっ! あと、もしまた私が来るの遅かったりしたら、全然待ったりしなくて良いからね? 理沙のおとーさんもおかーさんも心配するだろうし」

 彼女の言葉に、脳裏に両親の顔が過ぎる。
 テーブルの上に置きっぱなしにしていた腕時計を咄嗟に確認すると、時計の針はもうすぐ四時四十分を指そうとしていた。
 ……心配、か……。

「……私の家は大丈夫だよ。それに、今まで私が待たせてばかりだったし、気にしないで」

 私は小さく笑みを浮かべながら、そう答えて見せる。
 林檎はそれに驚いたような表情を浮かべたが、私は腕時計やプロフィール帳を通学鞄に仕舞いながら続けた。

「それに、私はこの時間……結構楽しみなんだ」

 ほとんど独り言のように続けたその言葉に、林檎はその目を大きく見開いて息を呑む。
 彼女の反応に私は小さく笑いつつ、通学鞄を肩に掛けて椅子から立ち上がった。

「じゃ、遅くなるといけないし、今日はこの辺りで。……また、月曜日ね」
「……っ! うん! またね、理沙!」

 弾かれたように椅子から立ち上がって答える彼女の姿に、私は小さく笑いつつも踵を返し、家への道を歩き出す。
 この後に待っているであろう両親からの問答を想像して、気が重くなるのを感じながら。
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