消えたい僕は、今日も彼女と夢をみる

『はっきりとした意識の中で見る夢』
クラスメイトは、たしかにそう言った。
周囲の期待の圧から解放されたくて、学校の屋上から空を飛びたいと思っている優等生の直江梵(なおえそよぎ)。
担任である日南菫(ひなみすみれ)の死がきっかけで、三ヶ月半前にタイムリープしてしまう。それから不思議な夢を見るようになり、ある少女と出会った。
夢であって、夢でない。
夢の中で現実が起こっている。
彼女は、実在する人なのか。

夢と現実が交差する中、夢と現実の狭間が曖昧になっていく。
『脳と体の意識が別のところにあって、いずれ幻想から戻れなくなる』
夢の世界を通して、梵はなにを得てどんな選択をするのか。

「世界が……壊れていく……」


そして、彼女と出会った意味を知り、すべてがあきらかになる真実が──。



※表紙:蒼崎様のフリーアイコンよりお借りしてます。
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