19 / 57
~四季島⑦~
しおりを挟む
ー四季島 【雪山エリア】街道ー
エリアとエリアを繋ぐ街道を歩く4人。
秋晴れの【モミジエリア】と一変、急に吹雪いてくる。
レイナ「さむー!」
コスモスに貰った防寒着を着ているおかげで多少の寒さはしのげるが寒いことに変わりは無い。
ヤマト「防寒着を着てるのにこんなに寒いなんて」
レイナもヤマトもガタガタと体を震わせる。
ベアード「誰も、実際に【雪山エリア】に来たことある者はいないんじゃ、さすがにここまでの寒暖差だと予想はつかなかったんじゃろう。」
ベアードとガブは毛皮がある分ツラくはなさそうだ。
ガブ「どんどん視界が悪くなる、これじゃ捜せるものも捜せないよ!」
ベアード「みんな離れるなよ、こんなとこで離れたんじゃ遭難するだけじゃぞ!」
一行はひとかたまりになり歩を進めて行く。
レイナ「こんなにヒドイとこだと思わなかった!これじゃ誰も来たがらないわよ。」
ヤマト「ベアード!目的地は?」
あっ!誰かが声を上げた。
ベアードは四季島の地図を取り出すが風で飛ばされてしまう。
ベアード「スマン、地図が…」
ヤマト「一旦引き返そう。」
ベアード「引き返すにも退路すら見えん。」
来た時の足跡は吹雪によって既に消えている。
レイナ「もう嫌ー!」
ガブ「こっちよ…」
ガブは先頭で歩き出すがいつものガブの様子ではない。
ヤマト「ガブ?」
ガブ「みんな着いてきて…」
(ザザッ)
ガブの体にノイズが入る。
ベアード「闇雲に歩くと遭難するぞ!」
ガブ「大丈夫よ…もう少し…」
歩く度にノイズが走る。
レイナ「このままじゃどっちみち遭難しちゃう、とにかくついて行って見ましょう。」
ガブに続いてしばらく歩くと、大きな建物に着いた。
ここまでの道のりからこの建物が山の山頂にあることが分かる。
ー四季島 【雪山エリア】氷の塔ー
建物の中に入るとガブが突然倒れる。
ヤマト「ガブ!おい!大丈夫か?」
ヤマトはガブの体を揺する。
ガブ「アレ?ヤマト?ココは…?」
ガブは瞬きをして意識を取り戻す。
ノイズの発生はなくなった。
ヤマト「ガブ、よかったぁ」
ヤマトは安堵の表情を浮かべる。
ベアード「ガブ、体は大丈夫なのか?」
ガブ「頭の中がボーッとするけど体は別に何も…」
レイナ「急におかしくなるから心配するじゃないの!」
ガブ「オイラなんかおかしかった?」
ヤマト「ガブ、やっぱり…何も覚えてないのか…?」
ガブ「なんのことやらさっぱりだ!ヤマトに呼ばれて目を覚ましたらココにいた。」
ヤマト「???」
ベアード「理由はわからないが今はどうする事も出来んのぉ…」
レイナ「ガブの誘導でココまで来れた訳だしいいんじゃない?」
ベアード「うーむ…」
ガブ「オイラは大丈夫だぞ!ココは寒さもしのげるし、なんだかヒトの声も聞こえてくるから例の犯人がいるかもしれない!捜してみようぜ!」
ガブの謎は残ったままだが4人は塔の中を探索する事にした。
塔の中は薄暗いが幸いランタンを持っていた為ランタンにガブファイアーで火を灯し声の聞こえる方へと進んでいく。
螺旋状の階段を登ったり降りたりする内にヤマト達の階下に吹き抜けの大広間が見えた。
広間の中心には氷塊があり氷塊は何やら鎖で巻かれているようだった。
氷塊を中心に黒いローブで全身をおおっているモンスター達が取り囲むように何やら怪しげな呪文の様なものを唱えている。
ベアード「声を出すなよ…気づかれるぞ」
ベアードは小声で他の3人に伝える。
しばらく様子を見ているとローブを着ていないモンスター達が現れた。
ローブを着ていないモンスター達はツルハシやスコップ、一輪車などを持っていてどうやら氷塊の下に穴を掘り進める作業をしているように見えた。
ヤマト「あっ!もしかしてあのモンスター達って!」
ローブを来ていないモンスター達を指して言った。
全員の視線がソコに集まる。
ヤマト「【モミジエリア】で行方不明になっていたモンスター達じゃない?」
ヤマトの指さす方向には多種多様のモンスターたちがいる。
ベアード「どうやらそのようじゃが…なにをしているんじゃろうのぉ?」
やがて1人のキノコの様な姿をしたモンスターが運んでいた、一輪車事倒れてしまう。
キノコ「申し訳ありません。すぐに片付けますから…。」
キノコはヒゲを生やした老人のように見える。
するとローブを着たモンスターがキノコモンスターをムチで打とうとするが間に若い栗のモンスターが割って入る。
栗「お許しください。おじいちゃんはもう肉体労働はできません。どうか【モミジエリア】へと返して下さい。」
行方不明になっていたモンスター達はどうやら自分の意志とは関係なく連れてこられたようだ。
ヤマト「ガマンの限界だ!行くぞガブ!」
ベアード「待つのじゃ!」
ヤマトは階段を飛び降り、大広間へと着地する。
後に続くようにガブが着地。
ベアードとレイナも続く。
エリアとエリアを繋ぐ街道を歩く4人。
秋晴れの【モミジエリア】と一変、急に吹雪いてくる。
レイナ「さむー!」
コスモスに貰った防寒着を着ているおかげで多少の寒さはしのげるが寒いことに変わりは無い。
ヤマト「防寒着を着てるのにこんなに寒いなんて」
レイナもヤマトもガタガタと体を震わせる。
ベアード「誰も、実際に【雪山エリア】に来たことある者はいないんじゃ、さすがにここまでの寒暖差だと予想はつかなかったんじゃろう。」
ベアードとガブは毛皮がある分ツラくはなさそうだ。
ガブ「どんどん視界が悪くなる、これじゃ捜せるものも捜せないよ!」
ベアード「みんな離れるなよ、こんなとこで離れたんじゃ遭難するだけじゃぞ!」
一行はひとかたまりになり歩を進めて行く。
レイナ「こんなにヒドイとこだと思わなかった!これじゃ誰も来たがらないわよ。」
ヤマト「ベアード!目的地は?」
あっ!誰かが声を上げた。
ベアードは四季島の地図を取り出すが風で飛ばされてしまう。
ベアード「スマン、地図が…」
ヤマト「一旦引き返そう。」
ベアード「引き返すにも退路すら見えん。」
来た時の足跡は吹雪によって既に消えている。
レイナ「もう嫌ー!」
ガブ「こっちよ…」
ガブは先頭で歩き出すがいつものガブの様子ではない。
ヤマト「ガブ?」
ガブ「みんな着いてきて…」
(ザザッ)
ガブの体にノイズが入る。
ベアード「闇雲に歩くと遭難するぞ!」
ガブ「大丈夫よ…もう少し…」
歩く度にノイズが走る。
レイナ「このままじゃどっちみち遭難しちゃう、とにかくついて行って見ましょう。」
ガブに続いてしばらく歩くと、大きな建物に着いた。
ここまでの道のりからこの建物が山の山頂にあることが分かる。
ー四季島 【雪山エリア】氷の塔ー
建物の中に入るとガブが突然倒れる。
ヤマト「ガブ!おい!大丈夫か?」
ヤマトはガブの体を揺する。
ガブ「アレ?ヤマト?ココは…?」
ガブは瞬きをして意識を取り戻す。
ノイズの発生はなくなった。
ヤマト「ガブ、よかったぁ」
ヤマトは安堵の表情を浮かべる。
ベアード「ガブ、体は大丈夫なのか?」
ガブ「頭の中がボーッとするけど体は別に何も…」
レイナ「急におかしくなるから心配するじゃないの!」
ガブ「オイラなんかおかしかった?」
ヤマト「ガブ、やっぱり…何も覚えてないのか…?」
ガブ「なんのことやらさっぱりだ!ヤマトに呼ばれて目を覚ましたらココにいた。」
ヤマト「???」
ベアード「理由はわからないが今はどうする事も出来んのぉ…」
レイナ「ガブの誘導でココまで来れた訳だしいいんじゃない?」
ベアード「うーむ…」
ガブ「オイラは大丈夫だぞ!ココは寒さもしのげるし、なんだかヒトの声も聞こえてくるから例の犯人がいるかもしれない!捜してみようぜ!」
ガブの謎は残ったままだが4人は塔の中を探索する事にした。
塔の中は薄暗いが幸いランタンを持っていた為ランタンにガブファイアーで火を灯し声の聞こえる方へと進んでいく。
螺旋状の階段を登ったり降りたりする内にヤマト達の階下に吹き抜けの大広間が見えた。
広間の中心には氷塊があり氷塊は何やら鎖で巻かれているようだった。
氷塊を中心に黒いローブで全身をおおっているモンスター達が取り囲むように何やら怪しげな呪文の様なものを唱えている。
ベアード「声を出すなよ…気づかれるぞ」
ベアードは小声で他の3人に伝える。
しばらく様子を見ているとローブを着ていないモンスター達が現れた。
ローブを着ていないモンスター達はツルハシやスコップ、一輪車などを持っていてどうやら氷塊の下に穴を掘り進める作業をしているように見えた。
ヤマト「あっ!もしかしてあのモンスター達って!」
ローブを来ていないモンスター達を指して言った。
全員の視線がソコに集まる。
ヤマト「【モミジエリア】で行方不明になっていたモンスター達じゃない?」
ヤマトの指さす方向には多種多様のモンスターたちがいる。
ベアード「どうやらそのようじゃが…なにをしているんじゃろうのぉ?」
やがて1人のキノコの様な姿をしたモンスターが運んでいた、一輪車事倒れてしまう。
キノコ「申し訳ありません。すぐに片付けますから…。」
キノコはヒゲを生やした老人のように見える。
するとローブを着たモンスターがキノコモンスターをムチで打とうとするが間に若い栗のモンスターが割って入る。
栗「お許しください。おじいちゃんはもう肉体労働はできません。どうか【モミジエリア】へと返して下さい。」
行方不明になっていたモンスター達はどうやら自分の意志とは関係なく連れてこられたようだ。
ヤマト「ガマンの限界だ!行くぞガブ!」
ベアード「待つのじゃ!」
ヤマトは階段を飛び降り、大広間へと着地する。
後に続くようにガブが着地。
ベアードとレイナも続く。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる