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~四季島⑦~

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ー四季島 【雪山エリア】街道ー
エリアとエリアを繋ぐ街道を歩く4人。
秋晴れの【モミジエリア】と一変、急に吹雪いてくる。
レイナ「さむー!」
コスモスに貰った防寒着を着ているおかげで多少の寒さはしのげるが寒いことに変わりは無い。
ヤマト「防寒着を着てるのにこんなに寒いなんて」
レイナもヤマトもガタガタと体を震わせる。
ベアード「誰も、実際に【雪山エリア】に来たことある者はいないんじゃ、さすがにここまでの寒暖差だと予想はつかなかったんじゃろう。」
ベアードとガブは毛皮がある分ツラくはなさそうだ。
ガブ「どんどん視界が悪くなる、これじゃ捜せるものも捜せないよ!」
ベアード「みんな離れるなよ、こんなとこで離れたんじゃ遭難するだけじゃぞ!」
一行はひとかたまりになり歩を進めて行く。
レイナ「こんなにヒドイとこだと思わなかった!これじゃ誰も来たがらないわよ。」
ヤマト「ベアード!目的地は?」
あっ!誰かが声を上げた。
ベアードは四季島の地図を取り出すが風で飛ばされてしまう。
ベアード「スマン、地図が…」
ヤマト「一旦引き返そう。」
ベアード「引き返すにも退路すら見えん。」
来た時の足跡は吹雪によって既に消えている。
レイナ「もう嫌ー!」
ガブ「こっちよ…」
ガブは先頭で歩き出すがいつものガブの様子ではない。
ヤマト「ガブ?」
ガブ「みんな着いてきて…」
(ザザッ)
ガブの体にノイズが入る。
ベアード「闇雲に歩くと遭難するぞ!」
ガブ「大丈夫よ…もう少し…」
歩く度にノイズが走る。
レイナ「このままじゃどっちみち遭難しちゃう、とにかくついて行って見ましょう。」
ガブに続いてしばらく歩くと、大きな建物に着いた。
ここまでの道のりからこの建物が山の山頂にあることが分かる。

ー四季島 【雪山エリア】氷の塔ー
建物の中に入るとガブが突然倒れる。
ヤマト「ガブ!おい!大丈夫か?」
ヤマトはガブの体を揺する。
ガブ「アレ?ヤマト?ココは…?」
ガブは瞬きをして意識を取り戻す。
ノイズの発生はなくなった。
ヤマト「ガブ、よかったぁ」
ヤマトは安堵の表情を浮かべる。
ベアード「ガブ、体は大丈夫なのか?」
ガブ「頭の中がボーッとするけど体は別に何も…」
レイナ「急におかしくなるから心配するじゃないの!」
ガブ「オイラなんかおかしかった?」
ヤマト「ガブ、やっぱり…何も覚えてないのか…?」
ガブ「なんのことやらさっぱりだ!ヤマトに呼ばれて目を覚ましたらココにいた。」
ヤマト「???」
ベアード「理由はわからないが今はどうする事も出来んのぉ…」
レイナ「ガブの誘導でココまで来れた訳だしいいんじゃない?」
ベアード「うーむ…」
ガブ「オイラは大丈夫だぞ!ココは寒さもしのげるし、なんだかヒトの声も聞こえてくるから例の犯人がいるかもしれない!捜してみようぜ!」
ガブの謎は残ったままだが4人は塔の中を探索する事にした。
塔の中は薄暗いが幸いランタンを持っていた為ランタンにガブファイアーで火を灯し声の聞こえる方へと進んでいく。
螺旋状の階段を登ったり降りたりする内にヤマト達の階下に吹き抜けの大広間が見えた。
広間の中心には氷塊があり氷塊は何やら鎖で巻かれているようだった。
氷塊を中心に黒いローブで全身をおおっているモンスター達が取り囲むように何やら怪しげな呪文の様なものを唱えている。
ベアード「声を出すなよ…気づかれるぞ」
ベアードは小声で他の3人に伝える。
しばらく様子を見ているとローブを着ていないモンスター達が現れた。
ローブを着ていないモンスター達はツルハシやスコップ、一輪車などを持っていてどうやら氷塊の下に穴を掘り進める作業をしているように見えた。
ヤマト「あっ!もしかしてあのモンスター達って!」
ローブを来ていないモンスター達を指して言った。
全員の視線がソコに集まる。
ヤマト「【モミジエリア】で行方不明になっていたモンスター達じゃない?」
ヤマトの指さす方向には多種多様のモンスターたちがいる。
ベアード「どうやらそのようじゃが…なにをしているんじゃろうのぉ?」
やがて1人のキノコの様な姿をしたモンスターが運んでいた、一輪車事倒れてしまう。
キノコ「申し訳ありません。すぐに片付けますから…。」
キノコはヒゲを生やした老人のように見える。
するとローブを着たモンスターがキノコモンスターをムチで打とうとするが間に若い栗のモンスターが割って入る。
栗「お許しください。おじいちゃんはもう肉体労働はできません。どうか【モミジエリア】へと返して下さい。」
行方不明になっていたモンスター達はどうやら自分の意志とは関係なく連れてこられたようだ。
ヤマト「ガマンの限界だ!行くぞガブ!」
ベアード「待つのじゃ!」
ヤマトは階段を飛び降り、大広間へと着地する。
後に続くようにガブが着地。
ベアードとレイナも続く。
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