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第二十一話 女の子のパンツは見せません

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「さあ、服を脱いで……あ、まずはスカートの裾をあげてよ……えへへ、見せてよ……」

 ニッコリとさわやか少年の微笑みで下着を見せてと告げる精神年齢四十代の男性……彼の元居た世界だと逮捕ですよね。
 そして、流石にその行為が「イケナイコト」だということを少女たちも幼いながらも理解している様子です。

「え? でも、フェイト……それだと……おぱんつ……見えちゃう」
「おにーちゃんのエッチ……」
「フェイトさまは、そんなハシタナイことをしろと?」

 顔を赤らめて戸惑う少女たち。
 でも、フェイトくん……いいえ、ソノタくんは言います。


「これはお医者さんゴッコなんだから……三人ともお医者さんに健康診断してもらうときに、こうやって服を捲るだろ? あれと同じだよ」

「でもぉ……」

「それに、いいでしょ? 三人とも俺のお嫁さんになるんでしょ?」

「「「ッッ!!??」」」

「まぁ、俺のお嫁さんになりたくないなら……見せたくないなら……無理には……」


 少年の苦笑顔……で、何だかトンデモないこと言ってますね……

『おい、マイン。とんでもなくないであろう? おぬしなんて、妾のパンティーどころか、その中身を三日三晩ぶっ続けで―――』
『あ~~ん、もう御主神さま、今は職務中ですよぉ!』

 御主神さまのツッコミに思わず僕はブーメランが突き刺さりそうになりましたが、気を取り直して……

「わ、分かりましたわ、フェイトさま! お見せしますわ!」
「ちょ、ずるい! わ、私だって、フェイトのお嫁さんになるんだから!」
「お、おにーちゃん……はずかしいけど……みてね……私のおぱんつ……」

 初恋。好きな人のお嫁さんになるためならばと、少女たちが言いくるめられています。

「うん。じゃぁ、いっせーのせ、で見せてな!(キタアアアアアアアアアアアアアア!!!! この世界なら合法!? でも、俺も同じ子供だからセーフだし! くうぅ、幼女の……マジ異世界最高ッ! 異世界転生最高だぜ! げへへへへ)」

 表面は変わらず爽やかに。
 内面ではもう涎まみれですねぇ……まぁ、でも……

『ん? おぉ、『時間省』から許可の連絡が入ったのだ』
『あっ、早いですね』
『うむ。どうやらあのニートの死に関連して……ニート本人はどうでもいいが……その事故に関する事故後の微調整が難航しており、むしろ時間を戻すのはありがたいとのことだ』
『?』

 時間を戻しても良いという判断……その最大の理由は……


『本来事故を起こす予定ではなかった……トラック運転手』

『はい?』

『事故を起こしてそやつの人生が大きく変わる……。そやつは熱血トラック大将と呼ばれ、運送の仕事で全国各地を走り回り、その際にその土地で出会った者たちの人生に大きな影響を与えたりして、中には将来の為政者や文化人やスポーツ選手などもそやつとの出会いで影響を色々と受けて大成する予定だったそうだ。だが、今回の事故でそやつは運転手をやめてしまって、関わる大勢の者たちの人生が予定から狂ったそうなのだ』

『ええ? 転生神さま、そこまで見てなかったのですか!?』

『っていうか、そもそも事故を起こした当時のトラックには、その後の世界の産業を革命させる積み荷があったのに大破し、地球の文明も予定から変わってしまったそうだ』

『ええ!? そんなことまで!? 事故一つで!?』


 驚きました。まさか、そこまで星の運命が変わってしまっていたなんて。


『うむ。予期せぬ交通事故とは、それは当事者同士だけの話ではない。その者たちに関わる……いや、関わっていない者たちにすら影響を与えるものなのだ。よって、時間省は微調整がメンドクサクなったので、時間を戻して調整することに異議なしとのことだ』

『そうですか……でも、そういうことなら!』


 というわけで、顔を赤らめている三人の少女が自身のスカートの裾を掴んで今まさにそれを自分でたくし上げようとし、それをソノタくんは至近距離でガン見していますが……


『では、時間よもーどれ~~~!』

「見えそ、もうちょ、ッ―――――――――――――」


 そして次の瞬間世界が歪み……


「な、何だ、いい所で……目が? あれ? くらくらして……あれ? ちょ、あれ? なんだか……意識が―――――」


 そして、世界が……宇宙が調整されていき……
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