上 下
8 / 21

第八話

しおりを挟む
『グループ六年一組トップ』 6月24日

 ダイゴ「おい、どういうことだよ!」
 メグミ「何かあったダイゴちゃん」
 ダイゴ「とぼけんな、どうして女どもは今日一日ケンジをシカトしているんだよ」
 準「Mの提案には反対だったはずだろ」
 アリエル「あー、あれはあたし等の判断」
 ダイゴ「はあ? 何だと」
 アリエル「Mに言われて気づいたんだけど、ケンジ汚い、だから」
 ダイゴ「シカトしているってのかよ! てめえらぶっ飛ばすぞ」
 メグミ「やってみろよバカダイゴ、女の子に手をあげてカッコいいならね」
 準「何言ってんだよ、おまえらこそ陰湿だぞ、ケンジはスマホないんだ、このラインチャットには入れないんだぜ」
 アリエル「そんなの知らないよ、あたし等かんけーないじゃんW」
 ダイゴ「何だと」
 ダイゴ「この」
 ダイゴ「クソ女ども」
 M「まあまあケンカはよせよ」
 ダイゴ「M、てめえが発端だろ!」
 ダイゴ「白けた態度はゆるさねえからな」
 M「ちょっと待ってよ、ぼくは強要してないよ、誤解だよ」
 ダイゴ「何だと」
 メグミ「いや、マジだよ、あーし等Mに従った訳じゃないよ」
 アリエル「あたしだってMの言いなりになっていないし」
 ダイゴ「じゃあどうして?」
 メグミ「だ、か、ら、あーし達は自発的にケンジをハブったの」
 準「何でだよ、ケンジかわいそうだろ、相当戸惑っていたぞ」
 アリエル「あいつ汚いじゃん」
 ダイゴ「あいつにはあいつの問題があるんだよ」
 メグミ「しらなーい」
 ダイゴ「何だと」
 準「いや、こりゃ良くないよ、やってみてわかった、こんなのはゲスのやることだ」
 アリエル「何? あたし等のこと? 許さないよ準」
 準「じゃあ他の男子の意見聞こう、見ている奴、何かない?」
 タカヒロ「気分良くない、辞めようよ」
 トキオ「俺は最初から反対だった」
 コージ「バカやってないで、明日謝れよ」
 M「どうしてさ、これからが面白いのに」
 ダイゴ「何が面白いんだ!」
 M「みんなでイタズラするんだよケンジに」
 準「本格的にいじめようってか、いい加減にしろよM」
 ダイゴ「まさみ! 見ているんだろ、出てこいよ」
 まさみ「何」
 ダイゴ「このMってクズはだれだ? 男か女か」
 まさみ「どうして知りたいの?」
 ダイゴ「ぶっ飛ばしてやりたいからだよ!」
 まさみ「教えない」
 ダイゴ「てめえ、明日学校で酷い目遭わすぞ」
 メグミ「あらー、ダイゴちゃん女の子に何すんのW」
 ダイゴ「関係ねー、ケンジの痛みを教えてやる」
 M「女の子に暴力はダメだよ」
 ダイゴ「何ほざいてんだ、ならお前は誰だ、本当に六年一組の生徒か?」
 M「ああ、六年一組さ」 
 準「じゃあ誰だよ、いい加減卑怯な真似はよせよ」
 M「内緒だよ」
 ダイゴ「ああ判った、あしたまさみに聞いてやる、実力でな」
 準「俺も知りたい」
 アリエル「ちょっと、あんた達」
 ダイゴ「うるせー、今日は終わりだ」
 準「楽しみだよ、明日が」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

密室島の輪舞曲

葉羽
ミステリー
夏休み、天才高校生の神藤葉羽は幼なじみの望月彩由美とともに、離島にある古い洋館「月影館」を訪れる。その洋館で連続して起きる不可解な密室殺人事件。被害者たちは、内側から完全に施錠された部屋で首吊り死体として発見される。しかし、葉羽は死体の状況に違和感を覚えていた。 洋館には、著名な実業家や学者たち12名が宿泊しており、彼らは謎めいた「月影会」というグループに所属していた。彼らの間で次々と起こる密室殺人。不可解な現象と怪奇的な出来事が重なり、洋館は恐怖の渦に包まれていく。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

月明かりの儀式

葉羽
ミステリー
神藤葉羽と望月彩由美は、幼馴染でありながら、ある日、神秘的な洋館の探検に挑むことに決めた。洋館には、過去の住人たちの悲劇が秘められており、特に「月明かりの間」と呼ばれる部屋には不気味な伝説があった。二人はその場所で、古い肖像画や日記を通じて、禁断の儀式とそれに伴う呪いの存在を知る。 儀式を再現することで過去の住人たちを解放できるかもしれないと考えた葉羽は、仲間の彩由美と共に儀式を行うことを決意する。しかし、儀式の最中に影たちが現れ、彼らは過去の記憶を映し出しながら、真実を求めて叫ぶ。過去の住人たちの苦しみと後悔が明らかになる中、二人はその思いを受け止め、解放を目指す。 果たして、葉羽と彩由美は過去の悲劇を乗り越え、住人たちを解放することができるのか。そして、彼ら自身の運命はどうなるのか。月明かりの下で繰り広げられる、謎と感動の物語が展開されていく。

深淵の迷宮

葉羽
ミステリー
東京の豪邸に住む高校2年生の神藤葉羽は、天才的な頭脳を持ちながらも、推理小説の世界に没頭する日々を送っていた。彼の心の中には、幼馴染であり、恋愛漫画の大ファンである望月彩由美への淡い想いが秘められている。しかし、ある日、葉羽は謎のメッセージを受け取る。メッセージには、彼が憧れる推理小説のような事件が待ち受けていることが示唆されていた。 葉羽と彩由美は、廃墟と化した名家を訪れることに決めるが、そこには人間の心理を巧みに操る恐怖が潜んでいた。次々と襲いかかる心理的トラップ、そして、二人の間に生まれる不穏な空気。果たして彼らは真実に辿り着くことができるのか?葉羽は、自らの推理力を駆使しながら、恐怖の迷宮から脱出することを試みる。

スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件

フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。 寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。 プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い? そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない! スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

私の優しいお父さん

有箱
ミステリー
昔、何かがあって、目の見えなくなった私。そんな私を、お父さんは守ってくれる。 少し過保護だと思うこともあるけれど、全部、私の為なんだって。 昔、私に何があったんだろう。 お母さんは、どうしちゃったんだろう。 お父さんは教えてくれない。でも、それも私の為だって言う。 いつか、思い出す日が来るのかな。 思い出したら、私はどうなっちゃうのかな。

駒込の七不思議

中村音音(なかむらねおん)
ミステリー
地元のSNSで気になったこと・モノをエッセイふうに書いている。そんな流れの中で、駒込の七不思議を書いてみない? というご提案をいただいた。 7話で完結する駒込のミステリー。

処理中です...