共に生きるため2

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～絆～

いつの間にか人間界の空は暗くなっていた。
草多は，木葉と樹里が消えたあの場所へ１人立っていた。

「木葉・・・樹里・・・・。守ってあげられなくて，本当にごめんな・・・・・。俺達の結婚式を，本当に楽しみにしてくれてたのに・・・・。誰よりも，来てほしかったよ。」

そう言って草多は静かに呪文を唱えた。
黒くえぐられた地面に，百日草が生えていく。


「なき友をしのぶ，絆って意味の草だね。」
冬美の声に，草多は振り返った。
冬美が草多の隣に立つ。

「・・・明日だね。」
「あぁ。長かったな。ここまで。」
手をつなぐ二人。

「木葉，樹里・・・。二人とも，ちゃんと明日きてくれるよね・・・。」
冬美が，草に向かって言った。