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樹神奉寧団編
54 樹神奉寧団編 不老と生殖
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和美さんの妹さんを解体した翌日の、月曜日。今日は供物の儀はないそうです。
そうですよ。こんなの毎日していたら、失踪者が多すぎて大問題になります。いやもう既に大問題になっていいくらいの失踪者数になっているはずですよ!
事務局、どうやってもみ消してしているんだろう?
午後は、日課のセックス2回。
私、こんな、“御馳走食べてヤルだけ”の爛れた生活していて良いのかな・・・。
鬼神様が体に入る感覚も慣れてきましたね。少し重くなる感じはしますが、あんまり違和感なくなりました。
それに、手足の自由が奪われるなんてことも、意識が無くなるなんてことも、もうありません。
ただ、鬼神様のセックスの時は、体の制御は自発的に鬼神様にお任せしています。こういうことも自由に出来るようになったのよ。鬼神様と会話も出来るしね。
それで、いきなりだけど、その鬼神様から直接聞いた話。
あのオサガリを食べると寿命が延びるっていうのですが、それは事実らしいんですけど、重大な副作用があるですって!
うそだ、そんなの聞いてない。私、祭儀部や秘書さんたちに食べさせちゃったよ!!
その副作用・・・、子供が出来にくくなる・・・。
自分の寿命が延びる分、自分の分身たる子供が産まれにくくなるんですって。
うう、どうしよう、どうしよう。私トンデモナイことしちゃったかな?
祭儀部長や秘書さんは30代くらい? もう子供いる??
でも昨日の調理をした子、20代っぽかったよ。
ヤバイ! 取り返しつかないことしちゃったかも!
大慌てで祭儀部事務室へ駆け込み、平謝り。
しかし、祭儀部長さんに笑われてしまいました。「私、何歳にみえますか?」って。
いや30代くらい・・・。
なんと、どっこい! 68歳ですって!!
昨日調理していた、あの若い子。20代だと思っていたら、41歳??
彼女が本部では一番若手?!
みんな結婚していないけど、子どもなんて産む気は無いし、オサガリの副作用は知ってる?
いや、驚いた・・・。
本部詰めの役得として、少量ずつではありますが毎回オサガリの支給があるんですって。で、老けないですと!
何と、すごい効き目!!
みんなこの山の中腹にある社宅に住んでいるそうで、教団に身を捧げた人たちだったのですね。
そうですよ。一部の選りすぐりの人しかいないんでした。ここには!
いや~、焦った、焦った。こういう大事なことは、最初にキッチリ教えておいて欲しいよ。
他には、もうないでしょうねと、自室に戻って鬼神様に改めて訊ねると、今度は私自身のことを教えてくれました。
私は鬼神様を体に宿し、完全不老になっています。この16歳の容姿のままで全く老けないし、即死状態の傷を負ったりしなければ死なない体なんだそうです。
ということは、私にも同じ現象が……。
いや、産まれにくくなるどころか、私の場合は完全不妊。妊娠出来なくなるの?!
え、それじゃあ、私、鬼神様の子なんて産めないよ・・・。
これ、即座にそうなるのではないのだそうです。徐々に妊娠機能が無くなる。
……正確に言うと妊娠機能は全く衰えないのだけど、私の卵巣内の卵細胞が変質してしまうのですって。
だから、鬼神様の子を産むには卵細胞に影響が出ない1ヶ月以内に妊娠しなければならない。それを越えてしまうと、妊娠の確率が極端に落ち、2ヶ月もすると完全不妊。
鬼神様、『急いで妊娠してオクレ』って・・・。
それで、毎日セックスしてたんですね。
アイツも鬼神様と話せるから、これを聞いていたんだね。
うん? 待ってよ・・・。女は妊娠しづらくなるってことだけど、男の方は大丈夫なの?
男も同じで、精子が減少する?
え、じゃあ、ダメじゃない! アイツ、肝臓を持って行ってる・・・。
え? 食べてない。冷凍保存してるって?!
そうか、私が妊娠したら食べる気なんだ。それもあるから、アイツはアイツで私を早く妊娠させたいのね。何かムカつく!
そして夕刻。
お待ちかねの、あの人。百合が来てくれました!!
細入衆頭と一緒に来てくれたんです。頭には別室で待っていてもらいまして、初めて来た本部の様子にオッカナビックリという感じの百合を、部屋に引っ張り込む!
直ぐにシッカと抱き締め、唇を合わせて舌を入れ合う・・・。
十分に百合の舌の感触と唾液の甘い味を堪能しました。
「会いたかったよ、百合!」
「私もよ。大丈夫だった?」
「うん、何とかね。味方っぽい人も出来たし。まあ、完全に信用できるかって言うと、どうなんだか分かんないけどね」
「たいへんそうね」
「う、う~ん、どうなのかな? 別に何も、大したことしてないけどね」
「でも、もう2人供物を送ったわよ。儀式はしているんでしょ」
「あ、ああそうね。死体から心臓を抜き取ってね。鬼神様を体に憑依させてから、それを食べるんだよ私が…」
「う・・・食べる・・・」
「嫌だ、そんな顔しないでよ。それが私の仕事なの」
「う、うん分かってる。それによって永遠の若さを保ち、分け与えるオサガリで他の人の寿命も伸ばすのよね」
「そういうこと。それよりさ・・・、アレ、シナイ?」
「うん、シタイ」
何をする? いや、ナニをするんですよ。
裸になって、口付けし合って。触り合って、舐め合って・・・。
イヤ~ン・・・。
そうですよ。こんなの毎日していたら、失踪者が多すぎて大問題になります。いやもう既に大問題になっていいくらいの失踪者数になっているはずですよ!
事務局、どうやってもみ消してしているんだろう?
午後は、日課のセックス2回。
私、こんな、“御馳走食べてヤルだけ”の爛れた生活していて良いのかな・・・。
鬼神様が体に入る感覚も慣れてきましたね。少し重くなる感じはしますが、あんまり違和感なくなりました。
それに、手足の自由が奪われるなんてことも、意識が無くなるなんてことも、もうありません。
ただ、鬼神様のセックスの時は、体の制御は自発的に鬼神様にお任せしています。こういうことも自由に出来るようになったのよ。鬼神様と会話も出来るしね。
それで、いきなりだけど、その鬼神様から直接聞いた話。
あのオサガリを食べると寿命が延びるっていうのですが、それは事実らしいんですけど、重大な副作用があるですって!
うそだ、そんなの聞いてない。私、祭儀部や秘書さんたちに食べさせちゃったよ!!
その副作用・・・、子供が出来にくくなる・・・。
自分の寿命が延びる分、自分の分身たる子供が産まれにくくなるんですって。
うう、どうしよう、どうしよう。私トンデモナイことしちゃったかな?
祭儀部長や秘書さんは30代くらい? もう子供いる??
でも昨日の調理をした子、20代っぽかったよ。
ヤバイ! 取り返しつかないことしちゃったかも!
大慌てで祭儀部事務室へ駆け込み、平謝り。
しかし、祭儀部長さんに笑われてしまいました。「私、何歳にみえますか?」って。
いや30代くらい・・・。
なんと、どっこい! 68歳ですって!!
昨日調理していた、あの若い子。20代だと思っていたら、41歳??
彼女が本部では一番若手?!
みんな結婚していないけど、子どもなんて産む気は無いし、オサガリの副作用は知ってる?
いや、驚いた・・・。
本部詰めの役得として、少量ずつではありますが毎回オサガリの支給があるんですって。で、老けないですと!
何と、すごい効き目!!
みんなこの山の中腹にある社宅に住んでいるそうで、教団に身を捧げた人たちだったのですね。
そうですよ。一部の選りすぐりの人しかいないんでした。ここには!
いや~、焦った、焦った。こういう大事なことは、最初にキッチリ教えておいて欲しいよ。
他には、もうないでしょうねと、自室に戻って鬼神様に改めて訊ねると、今度は私自身のことを教えてくれました。
私は鬼神様を体に宿し、完全不老になっています。この16歳の容姿のままで全く老けないし、即死状態の傷を負ったりしなければ死なない体なんだそうです。
ということは、私にも同じ現象が……。
いや、産まれにくくなるどころか、私の場合は完全不妊。妊娠出来なくなるの?!
え、それじゃあ、私、鬼神様の子なんて産めないよ・・・。
これ、即座にそうなるのではないのだそうです。徐々に妊娠機能が無くなる。
……正確に言うと妊娠機能は全く衰えないのだけど、私の卵巣内の卵細胞が変質してしまうのですって。
だから、鬼神様の子を産むには卵細胞に影響が出ない1ヶ月以内に妊娠しなければならない。それを越えてしまうと、妊娠の確率が極端に落ち、2ヶ月もすると完全不妊。
鬼神様、『急いで妊娠してオクレ』って・・・。
それで、毎日セックスしてたんですね。
アイツも鬼神様と話せるから、これを聞いていたんだね。
うん? 待ってよ・・・。女は妊娠しづらくなるってことだけど、男の方は大丈夫なの?
男も同じで、精子が減少する?
え、じゃあ、ダメじゃない! アイツ、肝臓を持って行ってる・・・。
え? 食べてない。冷凍保存してるって?!
そうか、私が妊娠したら食べる気なんだ。それもあるから、アイツはアイツで私を早く妊娠させたいのね。何かムカつく!
そして夕刻。
お待ちかねの、あの人。百合が来てくれました!!
細入衆頭と一緒に来てくれたんです。頭には別室で待っていてもらいまして、初めて来た本部の様子にオッカナビックリという感じの百合を、部屋に引っ張り込む!
直ぐにシッカと抱き締め、唇を合わせて舌を入れ合う・・・。
十分に百合の舌の感触と唾液の甘い味を堪能しました。
「会いたかったよ、百合!」
「私もよ。大丈夫だった?」
「うん、何とかね。味方っぽい人も出来たし。まあ、完全に信用できるかって言うと、どうなんだか分かんないけどね」
「たいへんそうね」
「う、う~ん、どうなのかな? 別に何も、大したことしてないけどね」
「でも、もう2人供物を送ったわよ。儀式はしているんでしょ」
「あ、ああそうね。死体から心臓を抜き取ってね。鬼神様を体に憑依させてから、それを食べるんだよ私が…」
「う・・・食べる・・・」
「嫌だ、そんな顔しないでよ。それが私の仕事なの」
「う、うん分かってる。それによって永遠の若さを保ち、分け与えるオサガリで他の人の寿命も伸ばすのよね」
「そういうこと。それよりさ・・・、アレ、シナイ?」
「うん、シタイ」
何をする? いや、ナニをするんですよ。
裸になって、口付けし合って。触り合って、舐め合って・・・。
イヤ~ン・・・。
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