259 / 458
第五章 シークレア子爵領
第三百十一話 早速お仕事開始です
しおりを挟む
何とか回復したヒョードルさんと共に、僕たちは建物から作業場に向かいました。
多くの人が行き交う中、僕たちはまたまた別の大きな建物の中に入っていきました。
カンカンカン、ギコギコギコ。
「わあ、沢山の人が働いていますね」
「ここで、造船に必要な木材と鉄板を加工している。加工した物はドックに運んで、新造したり改修したりしているぞ」
職人さんが、様々な道具を使って大きな木材や鉄板を加工しているよ。
工場長さんが説明してくれているけど、職人さんって凄いんだね。
そんな中を、僕たちは進んでいきます。
「まずは、レオの魔法でどのくらいの物が切れるか確認しよう」
そっか、安全に作業しないといけないから、僕とシロちゃんの魔法でどのくらいできるかちゃんと確認しないと。
やってきたのは、鉄板を加工する所だよ。
台の上に、同じ大きさと厚さの鉄板が十枚並んでいます。
よく見ると、台に穴が空いていて、一番上の鉄板に線がかいてあるよ。
「普通は、一枚ごとに魔導具で鉄板を切っていく。火花は出ないから、木材の側でも鉄板の加工が可能だ。レオ、まずは十枚からやってくれ」
工場長さんから十枚重ねて切れるかやってくれって言われたから、僕とシロちゃんは鉄板の側にやってきました。
うまく鉄板を切って、台や床を切らないようにしないといけないね。
僕たちの周りに多くの人が集まってきたけど、僕とシロちゃんは目の前の鉄板に集中します。
シュイン、スパッ、スパッ。
「「「おおー!」」」
僕はエアカッター、シロちゃんがホーリーカッターで鉄板を切っていくと、周りの人からビックリした声が上がりました。
「ふう、台と床は切らないように気をつけてやってみました。工場長さん、どうですか?」
「ふむ、断面も問題ないしキチンと下まで切れているな。工場では安全のために一度に鉄板十枚くらいしか作業しないから、これで問題ないだろう」
良かった、工場長さんから合格を貰えたよ。
因みに、切断した鉄板は直ぐに職人さんが台車に乗せていったよ。
この部品を組み合わせて、船を作るんだね。
「では、早速作業に移って貰おう。暫くは、木材の加工を中心にやって貰おう。全て目安の線が書いてあるから、その通りに切れば良いだけだ」
よーし、早速お仕事開始だね。
僕とシロちゃんで手分けして作業できるから、倍の速さでできるね。
工場長さんは別の所に行ったので、僕たちは木材加工エリアに行きました。
でもその前に、ツッコミを入れた人が。
「ヒョードル、お前いつまでついているんだ?」
「はいはい、邪魔者はさっさと帰るよ。レオ、頑張りな」
ザンギエフさんが、さっきじゃんけんで負けたヒョードルさんにツッコミを入れていました。
ヒョードルさんは僕とシロちゃんに手を振りながら、宿に戻って行きました。
あっ、そうだ。
ザンギエフさんに、ちょっと気になった事を言わないと。
「ザンギエフさん、この倉庫の中に悪い人はいないですよ」
「そうか。それなら、だいぶ対象が絞れるな」
小声でヒョードルさんに話したけど、僕もシロちゃんも周囲から悪意を感じなかったよ。
少なくとも、倉庫内には荒海一家はいないね。
そんなお話をしている内に、木材加工エリアに到着しました。
「よし、じゃあどんどんとやってくれ。間違っても火魔法は使うなよ」
「流石に使いませんよ。僕は風魔法を中心に使っていきますね」
「おう。切ったのはどんどん運んでいくからな」
木材加工エリアで火魔法を使ったら、大火事になっちゃうもんね。
僕とシロちゃんは、気合を入れて作業に取り掛かりました。
「よし、これはオッケーだな。じゃあ、次の木材をセットしてくれ」
「はーい、よいしょっと」
モゾロフさんに言われて、木材を専用の台の上に念動で動かして乗せます。
微調整は職人さんが行うけど、木材を台の上に乗せるだけでも大変だもんね。
前に土砂崩れ現場で沢山念動を使ったから、今ではそこそこ自信があるよ。
「痛た……」
「レオ、指を怪我したのがいるから治療してくれ」
今度はゲンナジーさんに呼ばれて、指を怪我した人の治療をするよ。
やっぱり木材や鉄板を加工する工場だから、怪我をする人は出てくるよね。
あっ、ちゃんと休憩しながらやっているよ。
こうして僕とシロちゃんは、午前中忙しく働きました。
多くの人が行き交う中、僕たちはまたまた別の大きな建物の中に入っていきました。
カンカンカン、ギコギコギコ。
「わあ、沢山の人が働いていますね」
「ここで、造船に必要な木材と鉄板を加工している。加工した物はドックに運んで、新造したり改修したりしているぞ」
職人さんが、様々な道具を使って大きな木材や鉄板を加工しているよ。
工場長さんが説明してくれているけど、職人さんって凄いんだね。
そんな中を、僕たちは進んでいきます。
「まずは、レオの魔法でどのくらいの物が切れるか確認しよう」
そっか、安全に作業しないといけないから、僕とシロちゃんの魔法でどのくらいできるかちゃんと確認しないと。
やってきたのは、鉄板を加工する所だよ。
台の上に、同じ大きさと厚さの鉄板が十枚並んでいます。
よく見ると、台に穴が空いていて、一番上の鉄板に線がかいてあるよ。
「普通は、一枚ごとに魔導具で鉄板を切っていく。火花は出ないから、木材の側でも鉄板の加工が可能だ。レオ、まずは十枚からやってくれ」
工場長さんから十枚重ねて切れるかやってくれって言われたから、僕とシロちゃんは鉄板の側にやってきました。
うまく鉄板を切って、台や床を切らないようにしないといけないね。
僕たちの周りに多くの人が集まってきたけど、僕とシロちゃんは目の前の鉄板に集中します。
シュイン、スパッ、スパッ。
「「「おおー!」」」
僕はエアカッター、シロちゃんがホーリーカッターで鉄板を切っていくと、周りの人からビックリした声が上がりました。
「ふう、台と床は切らないように気をつけてやってみました。工場長さん、どうですか?」
「ふむ、断面も問題ないしキチンと下まで切れているな。工場では安全のために一度に鉄板十枚くらいしか作業しないから、これで問題ないだろう」
良かった、工場長さんから合格を貰えたよ。
因みに、切断した鉄板は直ぐに職人さんが台車に乗せていったよ。
この部品を組み合わせて、船を作るんだね。
「では、早速作業に移って貰おう。暫くは、木材の加工を中心にやって貰おう。全て目安の線が書いてあるから、その通りに切れば良いだけだ」
よーし、早速お仕事開始だね。
僕とシロちゃんで手分けして作業できるから、倍の速さでできるね。
工場長さんは別の所に行ったので、僕たちは木材加工エリアに行きました。
でもその前に、ツッコミを入れた人が。
「ヒョードル、お前いつまでついているんだ?」
「はいはい、邪魔者はさっさと帰るよ。レオ、頑張りな」
ザンギエフさんが、さっきじゃんけんで負けたヒョードルさんにツッコミを入れていました。
ヒョードルさんは僕とシロちゃんに手を振りながら、宿に戻って行きました。
あっ、そうだ。
ザンギエフさんに、ちょっと気になった事を言わないと。
「ザンギエフさん、この倉庫の中に悪い人はいないですよ」
「そうか。それなら、だいぶ対象が絞れるな」
小声でヒョードルさんに話したけど、僕もシロちゃんも周囲から悪意を感じなかったよ。
少なくとも、倉庫内には荒海一家はいないね。
そんなお話をしている内に、木材加工エリアに到着しました。
「よし、じゃあどんどんとやってくれ。間違っても火魔法は使うなよ」
「流石に使いませんよ。僕は風魔法を中心に使っていきますね」
「おう。切ったのはどんどん運んでいくからな」
木材加工エリアで火魔法を使ったら、大火事になっちゃうもんね。
僕とシロちゃんは、気合を入れて作業に取り掛かりました。
「よし、これはオッケーだな。じゃあ、次の木材をセットしてくれ」
「はーい、よいしょっと」
モゾロフさんに言われて、木材を専用の台の上に念動で動かして乗せます。
微調整は職人さんが行うけど、木材を台の上に乗せるだけでも大変だもんね。
前に土砂崩れ現場で沢山念動を使ったから、今ではそこそこ自信があるよ。
「痛た……」
「レオ、指を怪我したのがいるから治療してくれ」
今度はゲンナジーさんに呼ばれて、指を怪我した人の治療をするよ。
やっぱり木材や鉄板を加工する工場だから、怪我をする人は出てくるよね。
あっ、ちゃんと休憩しながらやっているよ。
こうして僕とシロちゃんは、午前中忙しく働きました。
632
お気に入りに追加
5,511
あなたにおすすめの小説
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
追放された公爵令嬢の華麗なる逆襲
(笑)
恋愛
クリスティーナ・ベルフォードは、名門貴族の令嬢として誇り高く生きていたが、突然の婚約破棄とともに人生が一変する。過去の自分を捨て、新たな道を歩む決意をした彼女は、辺境の地で事業を立ち上げ、次第に成功を収めていく。しかし、彼女の前に立ちはだかるのは、かつての婚約者や貴族社会の陰謀。彼女は自らの信念と努力で困難を乗り越え、自分の未来を切り開いていく。
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
大人のマナー講習会でアシスタントをしたら婚約しちゃいました
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私はアリアナ・ワトソン。没落男爵令嬢です。父が詐欺師に騙され、多額の借金を負い王都の屋敷を手放し領地に戻ってきました。しかしそれでも生活は厳しく、私は顔が周りにあまり知られていなかったので、食堂でウェイトレスとしてアルバイトを始める事にしました。そのおかげで、毎日美味しいパンが買える様になり満足していました。
そんなある日、食事に来たお客さんにアシスタントをしないかとの話しを持ちかけられます。
その仕事は何と!?
大人のマナー教室第2弾です。
【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。
義兄に告白されて、承諾したらトロ甘な生活が待ってました。
アタナシア
恋愛
母の再婚をきっかけにできたイケメンで完璧な義兄、海斗。ひょんなことから、そんな海斗に告白をされる真名。
捨てられた子犬みたいな目で告白されたら断れないじゃん・・・!!
承諾してしまった真名に
「ーいいの・・・?ー ほんとに?ありがとう真名。大事にするね、ずっと・・・♡」熱い眼差を向けられて、そのままーーーー・・・♡。
転生したので生活環境(ダンジョン)作ります。
mabu
ファンタジー
気がついたらダンジョンコアとして転生してしまったので開きなおって生活環境を整えていこうと思います。
普通に環境を整えるのとは違うみたいだけど
好きにしてイイそうなので楽しみます!
書き溜めをしてから投稿していこうと思っていたのですが
間違えて即投稿してしまいました。
コチラも不定期でマイペースに進めていくつもりの為
感想やご指摘等にお応えしかねますので宜しくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。