211 / 458
第四章 サンダーランド辺境伯領
第二百六十三話 対応が決まってホッと一息です
しおりを挟む
無事に街に戻った僕達は、冒険者ギルドに向かいました。
「皆さん、本当にお疲れ様でした。ギルドマスターがお待ちです」
受付で完了の手続きをしたらホークスターさんが僕達を待っているそうなので、そのままギルドマスターの執務室に向かいました。
「失礼します」
「おっ、帰ってきたな。取り敢えず座ってくれや」
ホークスターさんは沢山の書類にサインをしながら、僕達を出迎えてくれました。
きりの良い所まで書類整理をするそうなので、僕とフレアさんとミシャさんは出されたお茶を飲みながらホークスターさんが落ち着くまで待ちました。
ああ、久々の紅茶はとても美味しいよ。
「お待たせ。いやあ、正直な所ここまで大変な事になるとは思わなかったぞ。間違いなく三人がいなければ、死者は増えただろうな」
ホークスターさんも書類整理が終わったみたいで、ソファーに座ってお茶を飲みながら話し始めました。
「話から想像するに、恐らく村を襲ったのははぐれオークの集団だな。辺境伯領の軍は大抵の野生動物の生息域を把握しているが、軍も把握していないとなると多分そうだな」
「でも、どうやって村へのオークの襲撃が分かったんですか?」
「たまたま、村へ軍の巡回があったんだ。そこからの通報だ。とはいえ数人だし、レオ達レベルじゃなければ太刀打ちできないだろう」
本当に色々な偶然が重なって、村を守る事ができたんだ。
マシューさんも早くから準備万端だったし、オークを倒した後の支援もバッチリだったもんね。
「念の為に、辺境伯家の兵と冒険者が辺境伯領内の村の近くに何かいないか確認する事になった。この辺は、偵察が得意な者が行うから三人の出番はないぞ」
「もし何か見つかったら、その時は僕達の出番ですね」
「何か見つかったらだな。村の防衛力を上げるために、村を囲む柵なども手入れをするそうだ」
これを機会に、色々な事を確認するんだね。
僕達の出番が無い事を祈るしかないね。
「あとはオークだが、三日に十頭の割合で卸してくれ。それ以上は、職員が対処できねえ」
「普段の依頼で出た分も、職員の人はやらないと行けないですもんね。三日置きに、オークを卸す様にします」
「すまんな。今回の報酬は計算して出すが、三人の功績が大きいから計算に時間がかかる。報酬を渡すのは、間違いなく年明けになるだろう」
オークを卸すタイミングも特に問題ないし、僕もフレアさんもミシャさんも急いでお金を必要としていない。
年明けでも、全く問題ないもんね。
「取り敢えず、俺からはこんなもんだな。ああそうだ、お館様が顔を出してくれと言っていたぞ」
「分かりました。昼食を食べたら屋敷に向かいます」
「私達も、流石に着替えていた方が良いですね」
「冒険者服でも問題ないが、昨日から着替えていないもんな。その辺は任せる」
という事で、ホークスターさんとのお話はこれで終わったので、皆でミシャさんのお家に向かいました。
「三人とも、無事で本当に良かった。我々も村のニーズを聞いたうえで、何かしらの支援を行う予定だ」
昼食を食べながら、ミシャさんのお父さんも村の話をしていた。
ミシャさんの商会はとても大きいから、きっと村に役に立つ事をしてくれるよね。
しかも、キチンと現地の状況を確認して行くんだから、更に凄いね。
既に現地に調査のための人を送っているらしいし、行動力もとってもあります。
「困った時はお互い様だ。我々の商売が成り立つのは、商品を買ってくれるお客さんがいてこそだ。だからこそ、お客さんが困ったら助けないと」
「お父さんって、そういうボランティア活動に熱心だもんね」
「うちのお父さんも、何か力になればって話していたよ」
うん、ミシャさんのお父さんはとてもカッコいいし、フレアさんのお父さんも既に動いているんだね。
街の人が、村を助けたいと思っているんだ。
僕達はちょっとゆっくりしてから、着替えてボーガン様の屋敷に向かいました。
屋敷に着くと、直ぐに応接室に案内されました。
「三人とも、無事で本当に良かった。三人がいなければ、村が全滅していたのは間違いない。領主として、三人に礼を言おう」
ボーガン様が応接室に入ると、直ぐにお礼を言ってきた。
直ぐに今後の話に変わった。
「ギルドマスターからも話を聞いていると思うが、各村への確認を行うことにした。基本的に三人に動いてもらう事はないと思うが、最悪の事には動いて貰うぞ」
「「「はい」」」
この辺りはホークスターさんから聞いた話と一緒なので、僕達も全く問題ありません。
すると、ボーガン様は僕に向き直りました。
「それから、レオ君は勉強が優先だ。いくら凄腕の魔法使いとはいえ、レオ君一人におんぶに抱っこの状態ではあってはならぬ」
「そうだね、レオ君は小さいのだから勉強を頑張らないとね」
「そうそう。辺境伯領に暮らしている、私達みたいな冒険者が頑張らないといけない事ね」
フレアさんもミシャさんも、任せろという表情をしていました。
二人とも、とっても強いからきっと大丈夫だね。
という事で、僕は普段の依頼と勉強を中心に動く事になりました。
「皆さん、本当にお疲れ様でした。ギルドマスターがお待ちです」
受付で完了の手続きをしたらホークスターさんが僕達を待っているそうなので、そのままギルドマスターの執務室に向かいました。
「失礼します」
「おっ、帰ってきたな。取り敢えず座ってくれや」
ホークスターさんは沢山の書類にサインをしながら、僕達を出迎えてくれました。
きりの良い所まで書類整理をするそうなので、僕とフレアさんとミシャさんは出されたお茶を飲みながらホークスターさんが落ち着くまで待ちました。
ああ、久々の紅茶はとても美味しいよ。
「お待たせ。いやあ、正直な所ここまで大変な事になるとは思わなかったぞ。間違いなく三人がいなければ、死者は増えただろうな」
ホークスターさんも書類整理が終わったみたいで、ソファーに座ってお茶を飲みながら話し始めました。
「話から想像するに、恐らく村を襲ったのははぐれオークの集団だな。辺境伯領の軍は大抵の野生動物の生息域を把握しているが、軍も把握していないとなると多分そうだな」
「でも、どうやって村へのオークの襲撃が分かったんですか?」
「たまたま、村へ軍の巡回があったんだ。そこからの通報だ。とはいえ数人だし、レオ達レベルじゃなければ太刀打ちできないだろう」
本当に色々な偶然が重なって、村を守る事ができたんだ。
マシューさんも早くから準備万端だったし、オークを倒した後の支援もバッチリだったもんね。
「念の為に、辺境伯家の兵と冒険者が辺境伯領内の村の近くに何かいないか確認する事になった。この辺は、偵察が得意な者が行うから三人の出番はないぞ」
「もし何か見つかったら、その時は僕達の出番ですね」
「何か見つかったらだな。村の防衛力を上げるために、村を囲む柵なども手入れをするそうだ」
これを機会に、色々な事を確認するんだね。
僕達の出番が無い事を祈るしかないね。
「あとはオークだが、三日に十頭の割合で卸してくれ。それ以上は、職員が対処できねえ」
「普段の依頼で出た分も、職員の人はやらないと行けないですもんね。三日置きに、オークを卸す様にします」
「すまんな。今回の報酬は計算して出すが、三人の功績が大きいから計算に時間がかかる。報酬を渡すのは、間違いなく年明けになるだろう」
オークを卸すタイミングも特に問題ないし、僕もフレアさんもミシャさんも急いでお金を必要としていない。
年明けでも、全く問題ないもんね。
「取り敢えず、俺からはこんなもんだな。ああそうだ、お館様が顔を出してくれと言っていたぞ」
「分かりました。昼食を食べたら屋敷に向かいます」
「私達も、流石に着替えていた方が良いですね」
「冒険者服でも問題ないが、昨日から着替えていないもんな。その辺は任せる」
という事で、ホークスターさんとのお話はこれで終わったので、皆でミシャさんのお家に向かいました。
「三人とも、無事で本当に良かった。我々も村のニーズを聞いたうえで、何かしらの支援を行う予定だ」
昼食を食べながら、ミシャさんのお父さんも村の話をしていた。
ミシャさんの商会はとても大きいから、きっと村に役に立つ事をしてくれるよね。
しかも、キチンと現地の状況を確認して行くんだから、更に凄いね。
既に現地に調査のための人を送っているらしいし、行動力もとってもあります。
「困った時はお互い様だ。我々の商売が成り立つのは、商品を買ってくれるお客さんがいてこそだ。だからこそ、お客さんが困ったら助けないと」
「お父さんって、そういうボランティア活動に熱心だもんね」
「うちのお父さんも、何か力になればって話していたよ」
うん、ミシャさんのお父さんはとてもカッコいいし、フレアさんのお父さんも既に動いているんだね。
街の人が、村を助けたいと思っているんだ。
僕達はちょっとゆっくりしてから、着替えてボーガン様の屋敷に向かいました。
屋敷に着くと、直ぐに応接室に案内されました。
「三人とも、無事で本当に良かった。三人がいなければ、村が全滅していたのは間違いない。領主として、三人に礼を言おう」
ボーガン様が応接室に入ると、直ぐにお礼を言ってきた。
直ぐに今後の話に変わった。
「ギルドマスターからも話を聞いていると思うが、各村への確認を行うことにした。基本的に三人に動いてもらう事はないと思うが、最悪の事には動いて貰うぞ」
「「「はい」」」
この辺りはホークスターさんから聞いた話と一緒なので、僕達も全く問題ありません。
すると、ボーガン様は僕に向き直りました。
「それから、レオ君は勉強が優先だ。いくら凄腕の魔法使いとはいえ、レオ君一人におんぶに抱っこの状態ではあってはならぬ」
「そうだね、レオ君は小さいのだから勉強を頑張らないとね」
「そうそう。辺境伯領に暮らしている、私達みたいな冒険者が頑張らないといけない事ね」
フレアさんもミシャさんも、任せろという表情をしていました。
二人とも、とっても強いからきっと大丈夫だね。
という事で、僕は普段の依頼と勉強を中心に動く事になりました。
637
お気に入りに追加
5,511
あなたにおすすめの小説
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
追放された公爵令嬢の華麗なる逆襲
(笑)
恋愛
クリスティーナ・ベルフォードは、名門貴族の令嬢として誇り高く生きていたが、突然の婚約破棄とともに人生が一変する。過去の自分を捨て、新たな道を歩む決意をした彼女は、辺境の地で事業を立ち上げ、次第に成功を収めていく。しかし、彼女の前に立ちはだかるのは、かつての婚約者や貴族社会の陰謀。彼女は自らの信念と努力で困難を乗り越え、自分の未来を切り開いていく。
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
大人のマナー講習会でアシスタントをしたら婚約しちゃいました
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私はアリアナ・ワトソン。没落男爵令嬢です。父が詐欺師に騙され、多額の借金を負い王都の屋敷を手放し領地に戻ってきました。しかしそれでも生活は厳しく、私は顔が周りにあまり知られていなかったので、食堂でウェイトレスとしてアルバイトを始める事にしました。そのおかげで、毎日美味しいパンが買える様になり満足していました。
そんなある日、食事に来たお客さんにアシスタントをしないかとの話しを持ちかけられます。
その仕事は何と!?
大人のマナー教室第2弾です。
【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。
義兄に告白されて、承諾したらトロ甘な生活が待ってました。
アタナシア
恋愛
母の再婚をきっかけにできたイケメンで完璧な義兄、海斗。ひょんなことから、そんな海斗に告白をされる真名。
捨てられた子犬みたいな目で告白されたら断れないじゃん・・・!!
承諾してしまった真名に
「ーいいの・・・?ー ほんとに?ありがとう真名。大事にするね、ずっと・・・♡」熱い眼差を向けられて、そのままーーーー・・・♡。
転生したので生活環境(ダンジョン)作ります。
mabu
ファンタジー
気がついたらダンジョンコアとして転生してしまったので開きなおって生活環境を整えていこうと思います。
普通に環境を整えるのとは違うみたいだけど
好きにしてイイそうなので楽しみます!
書き溜めをしてから投稿していこうと思っていたのですが
間違えて即投稿してしまいました。
コチラも不定期でマイペースに進めていくつもりの為
感想やご指摘等にお応えしかねますので宜しくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。