転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第三十二章 新入生

千八十九話 僕たちには話しにくい?

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 馬車から降りた僕たちは、校舎内に入っていきます。
 一年生は一階に教室があるので、ルーシーお姉様とはここでお別れです。

「じゃあ、しっかりと勉強するんだよ」

 ルーシーお姉様は、僕たちに手をひらひらと振りながら階段を登って行きました。
 僕たちも、教室に歩いて行きます。
 うーん、何だか僕たちのことを遠巻きに見ている人がたくさんいるね。
 普通に話しかけてくれたら、僕たちも普通に対応するんだけどなあ。
 そんなことを思いながら、僕たちは教室に到着しました。

「レシステンシアちゃん、サキちゃん、おはよう!」
「リズ様、皆さま、おはようございます」
「お、おはようございます……」

 リズが元気よくレシステンシアさんとサキさんに挨拶をして、そのままスラちゃんとエレノアとともに他のクラスメイトに挨拶をしに行った。
 僕とサンディは席に座ったけど、二人は朝から元気だね。
 プリンも机の上でふにふにとしていたけど、どうも従魔を連れているのは僕たちだけみたいですね。
 そして、朝の遠巻きの視線のことをレシステンシアさんに話したら、当たり前って返事が返ってきた。

「あの、皆さまはとてもフランクでいらっしゃいますが、成績トップ四位という以上に王国でもとても有名な方ですわ。かの有名な双翼の天使様に王女様、サンディさんもロンカーク伯爵家当主です。普通の人が話しかけるのは、かなり恐れ多い存在ですわ」
「孤児院出身の私なんて、普通は皆さまにお目通りも出来ない存在です。だから、遠巻きに皆さまを眺めている人たちの気持ちもよく分かります」

 サキさんも話に加わってきたけど、僕たちと他の人たちの間にそこまで大きな壁ができているとは思わなかった。
 でも、リズとエレノアはその大きな壁をぶち壊してでも多くの人とお話をしたいんだろうね。
 あっ、あのことを二人に話さないと駄目だね。

「ルーシーお姉様が、レシステンシアさんとサキさんに生徒会室に来て欲しいって言っていました。僕たちも生徒会室に行くので、一緒に行きましょう」
「生徒会に招かれるなんて、とても名誉なことですわ。是非とも伺わせてください」
「わ、私も頑張ります!」

 基本的に生徒会には選ばれた人じゃないと入れないので、必然的にその学年のエリートが集まります。
 貴族にとっても、学園の生徒会に入ることはとても名誉なことだそうです。
 レシステンシアさんとサキさんなら、きっと生徒会でも十分にやれると思うよ。
 さてさて、僕は放課後生徒会に行くためにも今のうちにお仕事を確認しておこうっと。

 シュッ。

 アイテムボックスから通信用魔導具を取り出して、ポチポチと操作していきます。
 うーん、捕まったぽっちゃり君関係の聴取が大変みたいですね。
 後は、学園関係は特に問題なしと。
 すると、レシステンシアさんとサキさんが僕のことを苦笑しながら見ていた。

「あの、アレク様は本当に規格外だと認識しましたわ。そんなにあっさりと重要なお仕事を片付けるなんて」
「やはり、アレク様は凄いですね。学園生なのに、ササッとお仕事をするなんて」
「あはは……」

 僕が屋敷でもよくお仕事をしているので、サンディも思わず苦笑いしていました。
 そんなに難しいお仕事をしているわけじゃないんだけどね。
 すると、今度はクラスメイトに挨拶をしていたリズとエレノアが僕に噛みついてきた。

「あー! お兄ちゃんがお仕事モードになっているよ!」
「学園だから、お仕事は駄目なの!」

 二人がぷりぷりしながら僕に詰め寄ってきたので、僕は苦笑いしながらアイテムボックスに通信用魔導具をしまいました。
 実は僕だけでなく、リズの頭の上に乗っているスラちゃんも陛下から通信用魔導具を渡されたんだよね。
 スラちゃんも普通に官僚試験に合格しているし、最近は独自にお仕事をしているんだよなあ。
 もしかしたら、僕たちが学園に通っている間はスラちゃんの方がお仕事をしているかもしれないね。
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