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第三十二章 新入生
千七十八話 不穏な情報
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ルーカスお兄様が学園を卒業したので、早速国王執務室で仕事を始めました。
といっても、時々学園終わりに仕事をしていたのでその延長線上です。
ルーカスお兄様のお友達も、正式に王城での各部署で働き始めました。
「ふふ、これからはアイビーも様々な人と会ったりと忙しくなるわよ」
「お義母様、頑張ります」
アイビー様も王妃様とともに行動することになり、将来の王妃としての勉強を始めました。
今日は、王城にやってきた来賓を相手にするそうです。
そして、ルーカスお兄様が本格的に仕事を始めたのを期に、僕は久々に宰相執務室に戻ってきました。
年明けから僅かな時間離れていただけなのに、何だかとても久々な気がします。
「やっぱり、ずっと一緒にいた人たちの方がとても気が楽です。国王執務室にいると、知らず知らずの間に緊張していたみたいで……」
僕が宰相執務室のいつものポジションで苦笑していたら、他の人たちもニコリとしてくれました。
もう、僕にとっては大切な仲間ですね。
今年は宰相執務室に増員はなかったけど、その分いくつかの仕事がルーカスお兄様担当に変わるそうです。
「あと、僕の肩書も少し変わるんですね」
「変わったと言っても、アレク君なら特に問題ないだろう」
宰相も特に問題ないといっているけど、僕の肩書きが副宰相兼王太子補佐官に変わりました。
つまり、陛下からルーカスお兄様の補佐をすることになりました。
ルーカスお兄様が陛下の補佐をするので、僕の立場がルーカスお兄様と同等にならないようにという配慮です。
何だか、こういう肩書きの配慮って面倒くさいですね。
そんなことを思いながら、僕はポチポチと通信用魔導具を操作しながらお仕事をしていました。
僕の扱う通信用魔導具は、更にバージョンアップをしています。
この通信用魔導具だけで、殆どのお仕事ができるようになりました。
もちろん、宰相執務室にいる間は書類整理もします。
どーん。
「ということで、確認とサインをよろしくお願いします」
「アレク君は相変わらずだのう」
僕が宰相の机の上に体力の書類を置くと、宰相も苦笑しながらサインをしていきました。
他の人たちも、久々にこの光景が戻ったとちょっと苦笑していました。
ちなみに、プリンは僕の机の上の定位置に置かれているハンカチの上でスヤスヤと寝ていますね。
こうして暫くお仕事を進めていたら、ジンさんと軍務卿が宰相執務室に入ってきました。
「入園式の警備が決まったぞ。卒園式よりも、兵の人数を増やす」
「私からみても、あの家のものはとても危険だ。何せ、訓練施設中のアレク君に元当主が剣を投げつけたからね」
ジンさんはともかくとして、軍も矯正訓練を受けていた元ガッシュ男爵の暴走もあってかなり警戒しているそうです。
入園式関係者のほぼ全員が、あの男爵家はヤバいという評価です。
もちろん僕も警戒をしているし、まともに取り合っては駄目だと思っています。
入園式のプログラム自体は変更なく、単に警備強化で済ませます。
「あと、警戒を兼ねて入園式の受付にドラちゃんを配置することにしました。ほぼ全ての新入生は奉仕活動を通じてドラちゃんと顔を合わせていますので、特に問題ないかと思います」
「中身はともかくとして、見た目は厳つい飛竜だもんな。見た目の抑止効果はバッチリだな」
ジンさんが少し苦笑していたけど、新入生と一緒に行った奉仕活動でドラちゃんはルーカスお兄様のマジカルラットに激怒されながら説教されていたもんね。
だから、ドラちゃんがどんなものかってのを知っています。
見た目だけは厳ついから、きっといい効果になるはずです。
そんなことを話していたら、何故かルーカスお兄様がマジカルラットを連れながら宰相執務室に入ってきました。
ちょっと焦っている気もするけど、何かあったのかな?
「このタイミングではあまり良くない話だ。今日マジカルラット部隊がスラム街の犯罪組織を潰したら、ガッシュ男爵に繋がる資料が出てきた」
えっと、確かガッシュ男爵家は度重なる不祥事の影響でお家取り潰しにリーチがかかっているはず。
僕もジンさんも、もちろん宰相と軍務卿もマジって表情になっちゃいました。
シュッ。
すると、今日マジカルラット部隊と一緒に行動していたスラちゃんが宰相執務室に姿を現しました。
そして、一枚の紙を僕たちの前に出しました。
それを、ジンさんが受け取ってしげしげと睨めていました。
「まじかよ、不正な薬物の売買で金を得てやがる……」
ジンさんは、思わず天を見上げてしまいました。
そして、書類を受け取った宰相と軍務卿も思わず驚いてしまいました。
「ガッシュ男爵の取り巻きも関与しているな、証拠として既に十分だ」
「直ぐに、強制捜査の準備をしよう。はあ、頭の痛いことをしやがって……」
宰相も軍務卿も、本当に大変なことだという表情に変わりました。
そして、直ぐに関係者を集めて会議を開くことになりました。
といっても、時々学園終わりに仕事をしていたのでその延長線上です。
ルーカスお兄様のお友達も、正式に王城での各部署で働き始めました。
「ふふ、これからはアイビーも様々な人と会ったりと忙しくなるわよ」
「お義母様、頑張ります」
アイビー様も王妃様とともに行動することになり、将来の王妃としての勉強を始めました。
今日は、王城にやってきた来賓を相手にするそうです。
そして、ルーカスお兄様が本格的に仕事を始めたのを期に、僕は久々に宰相執務室に戻ってきました。
年明けから僅かな時間離れていただけなのに、何だかとても久々な気がします。
「やっぱり、ずっと一緒にいた人たちの方がとても気が楽です。国王執務室にいると、知らず知らずの間に緊張していたみたいで……」
僕が宰相執務室のいつものポジションで苦笑していたら、他の人たちもニコリとしてくれました。
もう、僕にとっては大切な仲間ですね。
今年は宰相執務室に増員はなかったけど、その分いくつかの仕事がルーカスお兄様担当に変わるそうです。
「あと、僕の肩書も少し変わるんですね」
「変わったと言っても、アレク君なら特に問題ないだろう」
宰相も特に問題ないといっているけど、僕の肩書きが副宰相兼王太子補佐官に変わりました。
つまり、陛下からルーカスお兄様の補佐をすることになりました。
ルーカスお兄様が陛下の補佐をするので、僕の立場がルーカスお兄様と同等にならないようにという配慮です。
何だか、こういう肩書きの配慮って面倒くさいですね。
そんなことを思いながら、僕はポチポチと通信用魔導具を操作しながらお仕事をしていました。
僕の扱う通信用魔導具は、更にバージョンアップをしています。
この通信用魔導具だけで、殆どのお仕事ができるようになりました。
もちろん、宰相執務室にいる間は書類整理もします。
どーん。
「ということで、確認とサインをよろしくお願いします」
「アレク君は相変わらずだのう」
僕が宰相の机の上に体力の書類を置くと、宰相も苦笑しながらサインをしていきました。
他の人たちも、久々にこの光景が戻ったとちょっと苦笑していました。
ちなみに、プリンは僕の机の上の定位置に置かれているハンカチの上でスヤスヤと寝ていますね。
こうして暫くお仕事を進めていたら、ジンさんと軍務卿が宰相執務室に入ってきました。
「入園式の警備が決まったぞ。卒園式よりも、兵の人数を増やす」
「私からみても、あの家のものはとても危険だ。何せ、訓練施設中のアレク君に元当主が剣を投げつけたからね」
ジンさんはともかくとして、軍も矯正訓練を受けていた元ガッシュ男爵の暴走もあってかなり警戒しているそうです。
入園式関係者のほぼ全員が、あの男爵家はヤバいという評価です。
もちろん僕も警戒をしているし、まともに取り合っては駄目だと思っています。
入園式のプログラム自体は変更なく、単に警備強化で済ませます。
「あと、警戒を兼ねて入園式の受付にドラちゃんを配置することにしました。ほぼ全ての新入生は奉仕活動を通じてドラちゃんと顔を合わせていますので、特に問題ないかと思います」
「中身はともかくとして、見た目は厳つい飛竜だもんな。見た目の抑止効果はバッチリだな」
ジンさんが少し苦笑していたけど、新入生と一緒に行った奉仕活動でドラちゃんはルーカスお兄様のマジカルラットに激怒されながら説教されていたもんね。
だから、ドラちゃんがどんなものかってのを知っています。
見た目だけは厳ついから、きっといい効果になるはずです。
そんなことを話していたら、何故かルーカスお兄様がマジカルラットを連れながら宰相執務室に入ってきました。
ちょっと焦っている気もするけど、何かあったのかな?
「このタイミングではあまり良くない話だ。今日マジカルラット部隊がスラム街の犯罪組織を潰したら、ガッシュ男爵に繋がる資料が出てきた」
えっと、確かガッシュ男爵家は度重なる不祥事の影響でお家取り潰しにリーチがかかっているはず。
僕もジンさんも、もちろん宰相と軍務卿もマジって表情になっちゃいました。
シュッ。
すると、今日マジカルラット部隊と一緒に行動していたスラちゃんが宰相執務室に姿を現しました。
そして、一枚の紙を僕たちの前に出しました。
それを、ジンさんが受け取ってしげしげと睨めていました。
「まじかよ、不正な薬物の売買で金を得てやがる……」
ジンさんは、思わず天を見上げてしまいました。
そして、書類を受け取った宰相と軍務卿も思わず驚いてしまいました。
「ガッシュ男爵の取り巻きも関与しているな、証拠として既に十分だ」
「直ぐに、強制捜査の準備をしよう。はあ、頭の痛いことをしやがって……」
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