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第二十八章 エマさんとオリビアさんの結婚
八百八十九話 書類偽装の可能性?
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シュッ。
「あっ、スラちゃんが帰ってきたよ!」
そして、一時間もしないうちにベンド伯爵領に飛行魔法で向かっていたスラちゃんが、宰相執務室に戻ってきました。
スラちゃんにもジュースを出してあげて、少し休憩して守らいます。
「じゃあ、スラちゃんの休憩が終わったら、ベンド伯爵に会いに行ってきますね」
「リズも行く!」
「エレノアもなの」
二人ほど同行者が増えたけど、このくらいは問題ないでしょう。
因みに、辺境伯様と先々代夫人は、先に僕が話をして途中から合流することになりました。
「では、私も……」
「あたしも同行するよ。宰相は、残って書類を整理しておきな」
「……はい」
残念ながら、宰相は仕事優先ということでシーラさんがついてくることになりました。
二人ともベンド伯爵の同級生だし、どちらか一人いれば話が済みます。
若干、シーラさんだと過激な話にならないか懸念はあります。
きっと大丈夫だと思いながら、僕は婚姻申請書の写しをアイテムボックスにしまい、みんなとプリンとともにスラちゃんのゲートで目的地のベンド伯爵の屋敷に向かいました。
「わあ、王都に近いのに山があるよ!」
「王都を取り囲む山の麓にあるんだって。小さい種類だけど、ドラゴンも住んでいるって」
「「へえー」」
さっき内務卿に教えて貰った情報を話すと、リズとエレノアが感嘆の声を上げていた。
温泉のあるマロード男爵領とは、また違った趣があります。
スラちゃんのゲートの繋ぎ先は屋敷の目の前だったけど、ざっと見ると長閑な領地って感じです。
僕たちは、早速屋敷の門兵に話しかけました。
「こんにちは、僕は……」
「ベンド伯爵の同級生のシーラだよ。ベンド伯爵に会いに来たわ」
「はっ、少々お待ち下さい」
僕が門兵に話をしようとしたところで、シーラさんが割り込んで簡潔に話をしました。
門兵もあっさりと承諾して、確認したら直ぐに屋敷に通してくれました。
うーん、まさかこういう通り方があるとは。
屋敷に入ると、僕たちは応接室に案内されました。
ここまでは、普通の屋敷の反応ですね。
あくどい感じは全く無く、意気込んでいたリズとエレノア、それにスラちゃんは拍子抜けしていました。
そして、暫くすると一人の成人の令嬢が入ってきました。
「皆様、お待たせして申し訳ございません。ベンド伯爵家のノーラと申します。体調不良の父に代わりまして、私が対応いたします」
薄い緑色のロングヘアのノーラさんが、僕たちに頭を下げていました。
まずは話を聞こうということになったのだが、シーラさんが僕たちの説明をしていた。
「あたしはベンド伯爵の同級生で、宰相秘書のシーラよ。そして、横にいるのが副宰相のアレクサンダー様、そしてエリザベス様とエレノア王女殿下よ」
「な、何と『双翼の天使様』と王女殿下であられましたか。それは失礼いたしました」
僕たちの正体を聞いて、ノーラさんは目をまんまるにするほどビックリしていました。
早速話をすることになり、僕はアイテムボックスから書類の写しを取り出しました。
「実は、本日このような書類が提出されました。既に婚姻関係にある貴族家の婚姻を破棄し、ベンド伯爵家のギデオン殿との婚姻を結ぶようにというものです」
「拝見いたします。う、うーん、この内容はあり得ないものですね……」
ノーラさんが書類の写しを見て、もの凄く考え込んじゃいました。
そして、今度は僕たちがビックリすることになりました。
「まず、ここ数日は病床にいる父に代わり私が書類を処理しておりますが、この様な書類を書いた覚えがございません。そもそも、我が家のサインとは違っております」
「えっ、もしかして書類偽造ですか?」
「我が家の状況から申しますと、そう言わざるを得ないと。連絡先も、我が家の王都屋敷の隣となっております。そして、ギデオンは私の兄の名前ですが、兄は学園を卒業して直ぐに病死しております」
みんなも思わず固まっちゃったけど、状況を整理しよう。
まず、ノーラさんはこの書類を書いた覚えがなく、そもそもノーラさんのお兄さんであるギデオンさんは既に死亡している。
何となく書類の連絡先がキーポイントとなる気がするので、簡単にまとめて通信用魔導具で各所に連絡しました。
「あっ、スラちゃんが帰ってきたよ!」
そして、一時間もしないうちにベンド伯爵領に飛行魔法で向かっていたスラちゃんが、宰相執務室に戻ってきました。
スラちゃんにもジュースを出してあげて、少し休憩して守らいます。
「じゃあ、スラちゃんの休憩が終わったら、ベンド伯爵に会いに行ってきますね」
「リズも行く!」
「エレノアもなの」
二人ほど同行者が増えたけど、このくらいは問題ないでしょう。
因みに、辺境伯様と先々代夫人は、先に僕が話をして途中から合流することになりました。
「では、私も……」
「あたしも同行するよ。宰相は、残って書類を整理しておきな」
「……はい」
残念ながら、宰相は仕事優先ということでシーラさんがついてくることになりました。
二人ともベンド伯爵の同級生だし、どちらか一人いれば話が済みます。
若干、シーラさんだと過激な話にならないか懸念はあります。
きっと大丈夫だと思いながら、僕は婚姻申請書の写しをアイテムボックスにしまい、みんなとプリンとともにスラちゃんのゲートで目的地のベンド伯爵の屋敷に向かいました。
「わあ、王都に近いのに山があるよ!」
「王都を取り囲む山の麓にあるんだって。小さい種類だけど、ドラゴンも住んでいるって」
「「へえー」」
さっき内務卿に教えて貰った情報を話すと、リズとエレノアが感嘆の声を上げていた。
温泉のあるマロード男爵領とは、また違った趣があります。
スラちゃんのゲートの繋ぎ先は屋敷の目の前だったけど、ざっと見ると長閑な領地って感じです。
僕たちは、早速屋敷の門兵に話しかけました。
「こんにちは、僕は……」
「ベンド伯爵の同級生のシーラだよ。ベンド伯爵に会いに来たわ」
「はっ、少々お待ち下さい」
僕が門兵に話をしようとしたところで、シーラさんが割り込んで簡潔に話をしました。
門兵もあっさりと承諾して、確認したら直ぐに屋敷に通してくれました。
うーん、まさかこういう通り方があるとは。
屋敷に入ると、僕たちは応接室に案内されました。
ここまでは、普通の屋敷の反応ですね。
あくどい感じは全く無く、意気込んでいたリズとエレノア、それにスラちゃんは拍子抜けしていました。
そして、暫くすると一人の成人の令嬢が入ってきました。
「皆様、お待たせして申し訳ございません。ベンド伯爵家のノーラと申します。体調不良の父に代わりまして、私が対応いたします」
薄い緑色のロングヘアのノーラさんが、僕たちに頭を下げていました。
まずは話を聞こうということになったのだが、シーラさんが僕たちの説明をしていた。
「あたしはベンド伯爵の同級生で、宰相秘書のシーラよ。そして、横にいるのが副宰相のアレクサンダー様、そしてエリザベス様とエレノア王女殿下よ」
「な、何と『双翼の天使様』と王女殿下であられましたか。それは失礼いたしました」
僕たちの正体を聞いて、ノーラさんは目をまんまるにするほどビックリしていました。
早速話をすることになり、僕はアイテムボックスから書類の写しを取り出しました。
「実は、本日このような書類が提出されました。既に婚姻関係にある貴族家の婚姻を破棄し、ベンド伯爵家のギデオン殿との婚姻を結ぶようにというものです」
「拝見いたします。う、うーん、この内容はあり得ないものですね……」
ノーラさんが書類の写しを見て、もの凄く考え込んじゃいました。
そして、今度は僕たちがビックリすることになりました。
「まず、ここ数日は病床にいる父に代わり私が書類を処理しておりますが、この様な書類を書いた覚えがございません。そもそも、我が家のサインとは違っております」
「えっ、もしかして書類偽造ですか?」
「我が家の状況から申しますと、そう言わざるを得ないと。連絡先も、我が家の王都屋敷の隣となっております。そして、ギデオンは私の兄の名前ですが、兄は学園を卒業して直ぐに病死しております」
みんなも思わず固まっちゃったけど、状況を整理しよう。
まず、ノーラさんはこの書類を書いた覚えがなく、そもそもノーラさんのお兄さんであるギデオンさんは既に死亡している。
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