転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第二十七章 ちびっ子たちの冒険者デビュー

八百三十八話 みんなで軍病院で治療をします

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 そして、週末の安息日になりました。
 今週は、王都の軍の病院で怪我をした人の治療を行います。

「がんばるぞー!」
「「「おー!」」」

 ちびっ子軍団は、ミカエルの掛け声に合わせて元気の良い声を上げていました。
 そんなちびっ子軍団の引率に、僕たちとジンさんだけでなくこの人もついてきました。

「ふふふ、みんなとっても可愛いですわね」

 何と、教皇国のカレン様が僕たちに同行しています。
 というのも、別件で王国に来ていて今日の午前中は時間が空くので付いてきたそうです。
 さっそく、みんなで分担して治療を始めます。

 ぴかー!

「どうかな?」
「痛くない?」
「ああ、凄いな。体の痛みがなくなったぞ」

 ルカちゃんと一緒に、レイカちゃんが入院患者に話しかけています。
 全員が回復魔法を使えないけど、こうして話をするだけでもだいぶ違いますね。

 シュイン、ぴかー!

「す、凄い。流石は聖女様の魔法だ」
「元気になって良かったですわ」
「「おおー!」」

 カレン様はとても温和な笑顔で治療するので、入院している兵の反応もとても良いです。
 一緒にいる辺境伯家の双子ちゃんも、カレン様の回復魔法を見て驚いていますね。
 回復魔法が使える人が沢山いるので、あっという間に大部屋の治療を終えます。

「皆さん張り切っていて、とても可愛いですわね」
「ふふ、そうですわね。褒められるのがとても嬉しいみたいですわ。もちろん、きちんと報酬も出しますわよ」

 カレン様がいるので今日はティナおばあさまも一緒についてきているけど、ランカーさんとにこやかに話をしていますね。
 小さな子どもが頑張っているので、場の雰囲気もとっても和やかです。
 こんな感じで、二時間もあれば大部屋が全て終わりました。
 応接室で休憩します。

「「「ズズズズー」」」
「「「ぱくぱく」」」

 ご褒美のジュースとお菓子を貰って、ちびっ子軍団もニコニコして食べています。
 予定よりも早く早く終わったので、これからどうしようかなと思っていた時でした。

「アレク様。お屋敷に飛竜がいるとお聞きしました。是非見てみたいのですが」
「ええ、良いですよ。では、手続きを終えたら屋敷に向かいましょう」
「ありがとうございます。どんな子なのか、楽しみにしておりました」

 普段ドラゴンに会える機会なんて少ないので、カレン様も楽しみにしていたという。
 昼食も僕の屋敷で食べる事になったので、王都の冒険者ギルドで手続きを終えたら屋敷に移動します。

「ぐー、ぐー」
「ねてるー!」
「寝てるよ!」

 僕の屋敷に着いてさっそく庭に行くと、飛竜の子が庭の片隅でひなたぼっこしながら寝ていました。
 しかも、野良猫も一緒になっていて寝ていますね。
 カレン様と子ども達が近づいても、全然起きる気配がありません。

「ふふ、とても可愛い子ですわね。気持ちよさそうに寝ていますわ」
「くかー、くかー」
「僕たちからすると、ただグータラしているとしか思えませんけど……」
「いつも寝ているよね」
「寝てるの」

 寝息を立てながら寝ている飛竜の子の頭を、カレン様がニコニコしながら撫でていました。
 でも、僕だけでなくリズやエレノアも同じ感想ですね。
 そして、その事が証明されました。

「みんな、ご飯できたわよ」
「「「わーい」」」
「グオッ」
「くすくす」

 侍従のお姉さんが昼食ができたと教えたら、ちびっ子軍団はもちろん飛竜の子も一瞬で目が覚めました。
 うん、目の前で起きた飛竜の子がおかしいのか、カレン様の笑いが止まりません。
 一本で、飛竜の子は自分の周りに沢山の人が集まっているのに今更ながら気がついた様です。

「じゃあ、僕達は昼食に行きましょう」
「ふふ、そうですわね」
「カレンちゃん、行こうよ!」
「行くよ」

 そしてカレン様は、ミカエルとブリットと仲良く手を繋いで屋敷の中に入りました。
 因みに僕が後ろを振り返ると、飛竜の子はまた夢の中に行っていました。
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