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第二十六章 ミカエルの五歳の祝い

七百七十二話 助っ人と一緒に会議

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 僕とリズ達は、さっそく新たな課題に向けて内務卿と話し合いを行います。
 もちろん、助っ人も話し合いに参加しました。

「可愛い孫に頼まれたのなら、協力しないわけがないですな」
「うむ、その通りだ。しかも、孫に何かある可能性があるとなれば、参加しない訳がないぞ」

 助っ人は、僕と同じ副宰相のグロスター侯爵のおじいさまとメアリの祖父であるカーセント侯爵です。
 両家とも申し分ない名家なので、いくら歴史の長い貴族とはいえ男爵家が敵う相手ではありません。
 しかも、五歳の祝いにはもう一人助っ人が来る事になりました。

「私も、是非参加させて下さい。私の事を守ってくれたミカエルちゃんが五歳になるのですから、お祝いしてあげたいですわ」

 なんと、聖女のカレン様も五歳の祝いに参加する事になりました。
 本当にたまたま教皇国から王国に来る用事があって、五歳の祝いの事を話したら参加したいと言ってきました。
 もちろん、カレン様の従魔のヒカリも参加する気満々でいます。

「とは言っても、孫と一緒に貴族を迎えれば良いだけだ。そもそも閣僚枠で五歳の祝いに参加するのだから、仕事が追加になっただけだな」
「うむ。アレク君は忙しいからしょうがないとしても、孫と一緒に仕事が出来るのも良い事だと思えば良いな」
「わーい、おじいちゃんと一緒だ!」

 王族とは別に、閣僚は会場内で五歳になった者と挨拶をする事になっている。
 追加になったお仕事は会場前の事なので、カーセント公爵とおじいさまは全然問題ないと言ってくれました。
 リズは、単純におじいさまと一緒にお仕事ができて嬉しいみたいだ。

「内務卿、今回は宰相の嫡男の子どもが一番爵位が上よな?」
「その通りになります。ベリー公爵のお孫様が、一番爵位が上になります」
「なら、儂にとっても親戚なのだから張り切るしかないな」

 カーセント公爵が内務卿に不敵に笑っているけど、やりすぎないようにして下さい。
 レイナさんとメアリは従姉妹で、ベリー公爵のお孫さんはそのレイナさんのお兄さんの子どもになります。
 なので、カーセント公爵にとっても親戚付き合いをする間柄になるそうです。
 因みに、辺境伯様もミカエルの保護者として五歳の祝いにやってきます。
 まあ、辺境伯様は辺境伯領で行う五歳の祝いの準備で大忙しらしいです。
 もちろん、ミカエルは辺境伯領で行われる五歳の祝いにも参加します。

「まあ、子どもの成長を祝うパーティーなので、あくまでも主役は子どもだ。奴らがそこを忘れるとは思わないがな」
「いやいや、そこは何かをしてくる可能性はありますぞ。アレク君達の五歳の祝いの際には、アレク君に側室を売り込むものが多数おったのだし」

 うーん、僕にとっては嫌な思い出です。
 リズ達も王族の方もとっても不機嫌になっちゃって、本当に大変だったんだよね。
 でも、カーセント公爵とおじいさまが言う懸念が発生しない可能性もなくはない。
 今回は、参加者の年齢に近いルカちゃんとエドちゃんが王族枠で参加する事になっています。

「ルカちゃんとエドちゃんは、エレノアがしっかり守るよ」
「そもそも挨拶のタイミングで結婚を申し込んだら、王妃様とアリア様が大激怒しそうだけどね」
「アレクお兄ちゃんの時も、お母さん達がとっても怒っていたよ」

 今回ルカちゃんとエドちゃんの側にいるエレノアがやる気満々で言っているけど、僕の時はリズ達が色目を使った貴族に一番怒っていた気がするよ。
 ともかく、これで大体の配置は決定です。
 トラブルが何も起こらない事がベストなんだけど、問題の三家が何もしない保証はないもんなあ。
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