転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

文字の大きさ
542 / 1,219
第二十五章 新たな脅威?

七百三十八話 ツンツン頭の屋敷を捜索

しおりを挟む
 パカパカパカ。
 パカパカパカ。

 軍の騎馬隊に馬車が、ツンツン頭の屋敷の前に大量に到着。
 門兵も屋敷の者も、突然現れた軍に完全にワタワタしているぞ。

 ガチャ。

「じゃあ、速やかに終わらせますか」
「そうですね。スラちゃん達は、門兵に捜索令状を見せたら屋敷に入っちゃってね」

 僕とルーカスお兄様は、お互いに見合って頷きました。
 僕も、早く終わらせて貴重な休日を堪能したいもんね。
 みんな馬車から降りた所で、未だにワタワタしている門兵の所に向かいます。
 そして、軍務卿が一枚の紙を門兵に突きつけました。

「軍務卿ケーヒル伯爵だ。闇組織処罰法違反で、これよりバレン子爵家へ家宅捜索を行う。速やかに開門せよ」
「「はっ、はぃぃ!」」

 シュッ。

 軍務卿の迫力に圧されて、門兵はあっさりと門を開けます。
 大勢の兵が屋敷になだれ込むのと同時に、いわゆるスラちゃん部隊が屋敷の中に潜入しました。
 これで捕縛した闇組織の構成員の部屋にスラちゃん達が向かったから、目的の九割は達成した事になりますね。
 僕たちも、兵に続いて屋敷の中に入ります。

「なっ、何だ貴様らは! ここを、誰の屋敷だと思っているのか?」
「帰れ! 国家権力の犬よ帰れ!」

 屋敷に入ると、激怒しているツンツン頭と全くそっくりの子どもが僕たちに悪態をついていました。
 うん、あの子どもが僕と同い年の子だね。
 今の内に接触していて良かった、どうやっても友達になれそうにもないぞ。
 それはリズ達も同じだったみたいで、完全に嫌っているみたいだ。
 そして、そんな悪態が止まらない二人に向けて、ルーカスお兄様が冷たい眼差しのまま話し始めた。

「では、二人とも闇組織との繋がりを認めるのか? この屋敷にいた者が、闇組織のアジトで拘束された。その者は、どうも二人に色々と話をしていた様だな」
「はっ、闇組織? あいつが?」
「えっ、えっ?」

 やっぱりというか、二人は自分達に接触していた者が闇組織の構成員だと思わなかったみたいだ。
 流石に二人とも闇組織の名前が出てきて、訳が分からない表情をしているぞ。

「家族を全員応接室に入れて、捜索が終わるまで監視をするように。家人も一箇所に集めて、家族と家人への聴取も行うように」
「「「はっ」」」
「がっ、くそ!」
「何をする!」

 ルーカスお兄様の指示で、二人は兵によって応接室に連れて行かれました。
 他の人も、空いている部屋に集められて聴取を受けます。
 その間に、僕たちは手分けして主要な部屋の捜索に当たります。

「あっ、お金の入った袋を発見したよ」
「こちらは手紙です。脱税っぽいです」
「これは闇組織の指示書です。馬鹿をもっと煽れって書いてあります」
「薬もあった。興奮剤っぽい」

 捕まった闇組織の構成員の部屋を調べると、次から次へと色々な物が出てきます。
 全部スラちゃんのアイテムボックスに入れて、証拠隠滅を防ぎます。
 そして、逐一王都郊外の軍駐屯地に証拠品を運んでいます。

「ジンさん、もしかしたらあのツンツン頭は興奮剤を定期的に飲まされていた可能性がありますね。なんせ、あの興奮具合ですから」
「いや、その可能性は低いな。興奮剤が使われた形跡がない」
「奴は元からあんな性格だ。ジンの言う通り、薬は使った可能性はないな」

 えっと、僕としてはジンさんと軍務卿の意見の方がビックリです。
 どう見ても、二人は薬を飲んでいるようにしか見えなかったよ。

「あっ、また何かあったよ。お金の袋だ」
「こっちにもお金の袋があったよ」
「また、お薬が出てきました」
「こっちも薬だ」

 それにしても、一体どれだけの証拠品が出てくるんだろうか。
 流石に僕もビックリです。

「でも、流石に家人の管理不行き届きでは処罰は出来ないですよね?」
「普通の犯罪なら難しいが、今回は闇組織だ。闇組織の構成員を雇用してはいけないと法律に明記しているから、今回は処罰対象になる」

 流石に当主交代とかにはならないけど、軍務卿曰く多額の罰金は免れないそうです。
 そんな事を思っていたら、急に宙が歪み始めました。
しおりを挟む
感想 293

あなたにおすすめの小説

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜

伽羅
ファンタジー
【幼少期】 双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。 ここはもしかして異世界か?  だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。 ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。 【学院期】 学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。 周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。  

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!

にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。 そう、ノエールは転生者だったのだ。 そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。

公爵家三男に転生しましたが・・・

キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが… 色々と本当に色々とありまして・・・ 転生しました。 前世は女性でしたが異世界では男! 記憶持ち葛藤をご覧下さい。 作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。