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第二十章 マロード男爵領とジンさんの結婚式

四百六十七話 王城での会議アンド勉強

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 本日はジンさん達も一緒に王城に来ています。
 というのも、ルーカスお兄様とアイビー様が王妃様と共に学園の事前説明会に出ているので、ルイちゃんとエドちゃんの面倒を見つつ勉強する事になりました。
 そして、僕は陛下と共に会議に出ています。
 夏になったので、色々報告事項があるそうです。

「今年は各地の農作物の生産も順調で、例年通りの収穫量を見込んでおります」
「となると、税収も予定通りになるな。必要に応じて冬期の開墾計画を立てる様に」
「はっ」

 農務卿の報告を聞いた陛下が深く頷いて、新たな開墾計画をする様に指示を出していた。
 時間がある際に出来る限りの事をしないといけないよね。

「残念ながら、まだドクター達の尻尾をつかめていません。今後も捜索範囲の拡大を行いながら、奴らの足跡を探します」
「うーむ、こればっかりは一筋縄ではいかぬな。防衛を強化しつつ、地道に探さないとならぬのう」

 ドクターもそう簡単に見つからない様にしているはずだし、直ぐに発見するのは難しそうです。
 因みに各国でもドクターを探しているけど、未だに見つからないそうです。
 陛下の言う通り、地道に探すしかないだろう。

「少し気になるのが、前まで派手に騒いでいて最近やけに大人しい貴族がいます。少し、さぐりを入れてみます」
「そうしてくれ。そういう連中が大人しくしているのは、たいてい良くない事をして黙っているもんだ」

 ここで内務卿から、あまり良くない情報が報告されました。
 今まで騒いでいたのに静かにしているという事は、絶対何かありそうですね。
 軍務卿とも連携して、警戒にあたるそうです。
 細かい所は担当で話し合う事になったので、僕の会議参加はここまでです。
 陛下や閣僚はまだ会議に参加するそうなので、一足先に会議室から出ていきます。

「あ、お兄ちゃん、お帰り」
「おかーり」

 勉強部屋になっている王城の一室に向かうと、机に向かっているリズとミカエルが声をかけて来ました。
 二人とも頑張って勉強をしているようです。
 ミカエルの場合は、ブリッドと共に簡単な文字を書く練習ですね。
 ルリアンさんとナンシーさんも一緒に来ていて、レイナさんとカミラさんと共にリズ達に勉強を教えています。 

「相変わらず、ジンさんの周りには赤ちゃんがいっぱいですね」
「はは、もう諦めたよ」
「「「んにゅ?」」」

 ジンさんの周りにはルカちゃんとエドちゃんの他にも、レイカちゃんやガイルちゃんもいます。
 今日はルリアンさんとナンシーさんの赤ちゃんもいるので、ジンさんは保育士状態ですね。
 ジンさん一人では大変なので、アリア様とアレクサさんも一緒に赤ちゃんの面倒を見ています。
 うん、いつもの事だけど赤ちゃん全員がジンさんと遊びたいオーラが凄いね。

「ふふ、ジンは相変わらず赤ちゃんに好かれるわね」
「ティナ様、これが子爵の仕事なんですかね?」
「良いのよ。子ども達の護衛になっているのだから、何も問題はないわ」

 ティナおばあさまはお茶を飲みながらジンさんに話しかけているけど、護衛だったら近衛兵や侍従でも良いような気が。
 ともあれ、ジンさんの保育士ライフは当面続きそうだね。
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