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第十八章 少し平和な日々
三百七十八話 帝国に新たな皇子様の誕生
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リズとエレノアの誕生日パーティの際にルカちゃんとエドちゃんのデビューも兼ねるので、皆が王城に集まって話し合いを行います
「「あうあう」」
「いやね。何で俺は二人を抱っこしたまま、会議に参加しているのですか?」
「そりゃ、余が二人を抱っこしていたのにジンが顔を見せた瞬間にそちらに向かったのだからな」
不満な表情の陛下が、ルカちゃんとエドちゃんを抱いているジンさんを睨んでいます。
僕としてはルカちゃんとエドちゃんを今まで散々泣かせていた陛下よりも、基本的に子どもには優しいジンさんの方に懐くのは何となく分かる。
ルカちゃんとエドちゃんも、陛下に抱かれていた時よりもジンさんに抱かれていた方が明らかに機嫌が良いです。
というか、王妃様とアリア様も陛下の方を呆れた表情で見ていたから、きっと僕と同じ考えなのだろうな。
因みにこの会議には、陛下と王妃様とアリア様とティナおばあさまは勿論の事、ルーカスお兄様達に僕達、そしてカレン様とブリットも参加しています。
ジンさんは参加しているけど、レイナさんとカミラさんは赤ちゃんの面倒を見る為に屋敷にいます。
「流石にそんな会議には参加出来ないよ」
「私達は赤ちゃんの面倒を見ているから、頑張ってきてね」
レイナさんとカミラさんは、赤ちゃんを抱っこしたままジンさんを見送っていました。
レイナさんは宰相の孫娘だしカミラさんは商務卿の娘だから、別に会議に参加しても問題ないと思うんだけどな。
ここでアリア様の魔道具に通信が入った。
どうも帝国からの連絡の様です。
「あら、お兄様からの連絡だわ。ケイリに赤ちゃんが産まれたらしいわよ」
「「「おおー!」」」
ケイリさんは出産間近って聞いていたけど、遂に赤ちゃんが産まれたんだ。
ケイリさんと面識があるリズ達は、アリア様が伝えた赤ちゃんが産まれたという報告に大喜び。
そして、王妃様とアリア様がケイリさんに赤ちゃんが産まれたと聞いて直ぐに動き出した。
「あなた、私達は皇帝陛下へお子様誕生のお祝いの言葉を述べてきます。あなたは王城に残って下さいね。ああ、誕生日パーティの件は詰めておいて下さい」
「早速お兄様に、これから向かうと連絡しますわ。そうそう、ジンもルカリオとエドガーを抱っこして来てね。良い機会なので、皇帝陛下であるお兄様に二人の顔を見て貰いましょう」
「「えー!」」
王妃様とアリア様の発言に、陛下とジンさんが驚きの声を上げた。
陛下はお留守番と言われた事に、そしてジンさんはルカちゃんとエドちゃんを抱っこしたまま帝国に行くことになった為である。
「アレク君、帝国にゲートを繋いて頂戴」
「は、はい……」
そしてティナおばあさまから笑顔でさっさとゲートを繋いでと言われたので、僕はゲートを繋いだ。
「どんな赤ちゃんが産まれたのか楽しみだね」
「そうだね。男の子かな? 女の子かな?」
「あかちゃ、たのしみ!」
「ブリもたのしみ!」
「うう……」
そして、崩れ落ちている陛下を会議室に置いておき、僕達はどんな赤ちゃんかなと話をしながら帝国に向かったのだった。
「「あうあう」」
「いやね。何で俺は二人を抱っこしたまま、会議に参加しているのですか?」
「そりゃ、余が二人を抱っこしていたのにジンが顔を見せた瞬間にそちらに向かったのだからな」
不満な表情の陛下が、ルカちゃんとエドちゃんを抱いているジンさんを睨んでいます。
僕としてはルカちゃんとエドちゃんを今まで散々泣かせていた陛下よりも、基本的に子どもには優しいジンさんの方に懐くのは何となく分かる。
ルカちゃんとエドちゃんも、陛下に抱かれていた時よりもジンさんに抱かれていた方が明らかに機嫌が良いです。
というか、王妃様とアリア様も陛下の方を呆れた表情で見ていたから、きっと僕と同じ考えなのだろうな。
因みにこの会議には、陛下と王妃様とアリア様とティナおばあさまは勿論の事、ルーカスお兄様達に僕達、そしてカレン様とブリットも参加しています。
ジンさんは参加しているけど、レイナさんとカミラさんは赤ちゃんの面倒を見る為に屋敷にいます。
「流石にそんな会議には参加出来ないよ」
「私達は赤ちゃんの面倒を見ているから、頑張ってきてね」
レイナさんとカミラさんは、赤ちゃんを抱っこしたままジンさんを見送っていました。
レイナさんは宰相の孫娘だしカミラさんは商務卿の娘だから、別に会議に参加しても問題ないと思うんだけどな。
ここでアリア様の魔道具に通信が入った。
どうも帝国からの連絡の様です。
「あら、お兄様からの連絡だわ。ケイリに赤ちゃんが産まれたらしいわよ」
「「「おおー!」」」
ケイリさんは出産間近って聞いていたけど、遂に赤ちゃんが産まれたんだ。
ケイリさんと面識があるリズ達は、アリア様が伝えた赤ちゃんが産まれたという報告に大喜び。
そして、王妃様とアリア様がケイリさんに赤ちゃんが産まれたと聞いて直ぐに動き出した。
「あなた、私達は皇帝陛下へお子様誕生のお祝いの言葉を述べてきます。あなたは王城に残って下さいね。ああ、誕生日パーティの件は詰めておいて下さい」
「早速お兄様に、これから向かうと連絡しますわ。そうそう、ジンもルカリオとエドガーを抱っこして来てね。良い機会なので、皇帝陛下であるお兄様に二人の顔を見て貰いましょう」
「「えー!」」
王妃様とアリア様の発言に、陛下とジンさんが驚きの声を上げた。
陛下はお留守番と言われた事に、そしてジンさんはルカちゃんとエドちゃんを抱っこしたまま帝国に行くことになった為である。
「アレク君、帝国にゲートを繋いて頂戴」
「は、はい……」
そしてティナおばあさまから笑顔でさっさとゲートを繋いでと言われたので、僕はゲートを繋いだ。
「どんな赤ちゃんが産まれたのか楽しみだね」
「そうだね。男の子かな? 女の子かな?」
「あかちゃ、たのしみ!」
「ブリもたのしみ!」
「うう……」
そして、崩れ落ちている陛下を会議室に置いておき、僕達はどんな赤ちゃんかなと話をしながら帝国に向かったのだった。
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