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第十七章 教皇国編

三百六十一話 聖剣の聖剣の聖痕認定式も行われる事に

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 皇都について六日目。
 僕の屋敷で、おはようございますになるとは思わなかったなあ。
 今日は新教皇の就任式があって、その後はパレードの予定です。
 なので、僕もリズも謁見用の服に着替えます。

「ミカエルもキレイキレイしようね」
「あい!」

 折角なので、ミカエルも就任式に連れて行きます。
 皇都も平和になったし、孤児院の子どもも就任式に参加します。

「俺も豪華な服を着るのかよ」
「新教皇様と共にパレードに参加するのだから、当然でしょう!」
「王国の恥にならない様に、しっかりとしなさいね」

 屋敷の前に出ると、ジンさんがレイナさんとカミラさんから服のチェックをしてもらっていた。
 今回の新教皇就任パレードでは王国側のメインはジンさんになりそうで、ジンさんの二つ名に加えて聖剣を持つものとして教皇国内では凄い人気になっている。
 ジンさんも今日は謁見用の服を着ている。
 一旦僕達は教皇国の大教会に移動して、王城からカレン様やルーカスお兄様を迎えに行った。

「皆様、本当に色々と有難うございます。教皇国もある程度ですが、平和を取り戻しました」
「皆様には、就任式の後に勲章を授与させて頂きます。聖女様襲撃事件とは別に執り行いますので」

 教皇と新教皇となるヤークス枢機卿が、大教会の前で僕達にお礼を述べていた。
 まだアホスタイル枢機卿の出身地の対応という大仕事が残っているが、クーデターを阻止できたのは二人にとってもとても大きい事なんだろう。

「皆様は一足先に広場に向かって下さい。大教会担当のシスターに案内させます」
「「「はーい」」」

 ヤークス枢機卿の案内で、シスターがこっちにやってきた。
 孤児院の子どもと共に、リズもシスターの後をついて行きます。
 というか、シスターはアホスタイル枢機卿を倒した時にいた人だった。

「シスターさんは、僕達が大教会で戦闘した時に切られそうになった人ですよね。あの後、怪我は大丈夫ですか?」
「はい、皆様が治療してくれたお陰ですっかり良くなりました。その節は大変お世話になりました」
「元気になって良かったね」

 アホスタイル枢機卿の命令で兵に斬られそうになったんだよね。
 スラちゃんに真っ先に助けられたシスターさんは、スラちゃんにもお礼を言っていた。

「ヤークス枢機卿も他の枢機卿と共に捕らえられていましたので、動く事ができなかった様です」
「ヤークス枢機卿は強そうですよね。人質がいなければ、戦えたのかもしれませんね」

 武闘派のヤークス枢機卿にかかれば、兵の数人なんて全く相手にならないのだろう。
 人質がいなければ、きっと僕達が出るまでもなくアホスタイル枢機卿一派を倒していたかもしれないね。

「うわあ、人がいっぱいだね」
「だねー」

 就任式が行われる広場に着くと、既に多くの人が集まっていた。
 一段高いステージの様な所で、就任式が行われるという。
 来賓用の席があるので、孤児院の子どもとは別の席に座ります。
 そのままシスターが、この後の予定を話してくれた。

「本日の勲章授与式ですが、聖女様襲撃事件と大教会襲撃事件とは別に、ミカエル様がブリットさんをお救いになった事とジン様の聖剣が大教会の床につけた聖痕認定も執り行います」
「聖痕認定?」

 ミカエルの件は懐古派の不審者を撃退した功績だけど、聖痕認定ってなんだろう。

「今回双翼の天使様の放たれた聖魔法を受けて、ジン様の剣が聖剣に生まれ変わりました。その際に、大教会の床につけられた傷を聖剣誕生の証として聖痕として認定する事になりました」
「それって、かなり凄い事ですよね?」
「はい、そもそも聖剣の様な聖具が認定される事自体が稀になります。少なくとも、ここ五十年はありませんでした」

 確かに、聖剣自体物凄いものだよね。
 だけど、聖剣はジンさんと恐らくジンさんの子孫にしか使えないだろうな。
 そろそろ枢機卿達も来る頃だし、就任式も始まるかな。
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