26 / 52
scene16-B:色っぽ大作戦
しおりを挟む
作戦2…色っぽ大作戦
→作戦内容はいたって簡単。いつもと髪型やリップの色を変えるだけ。その後で時間をちらりと気にする事も忘れずに…何か仕事終わりにあるのか?と思わせてみる作戦。とはいっても実際は何もありませんが…
それから2日後…いつものボブスタイルから三つ編みをして、リップもピンク色の物を付けた雅。しかしこの日は空振り…昼過ぎまでウロトルマに急遽入る日に代わっていたのだ。
「…知らないし…そんな事…」
ぽつりと呟きながらも仕事を淡々とこなしていく。しかし、室内では女の子達から喝采を受けていた。
「今日の成瀬さん、いつもと違いますね!!」
「うんうん!もしかして、この後デートですか?」
「違います…出来ればいいんだけどね…」
「まぁ、栖谷さんも忙しいからね」
「でも!それだけおしゃれdayって事は……何かありますね?」
「本当に何もないんですって」
そう話しながらも雅は手を休めなかった。そうした中、ふと廊下を美園が歩いている。忙しそうにも書類を持ちながらも話していた。
「…にしても、本当に美園警部って美人だよな…」
「確かに…!!彼氏とか居るのかな」
「いや、彼氏っていうより旦那じゃない?」
「でもあんなできる人の旦那ってよっぽど出来るか何かだろうな」
「そうだろうな。俺なら絶対無理だ…」
「いや、そんなの解ってるって!」
なんていう話も聞こえてくる。そんな時、電話が鳴り、一斉に目の色が変わるとうわっと掛けだして行った。召集がかかったのだ。しかし雅は出る事もなくパソコンと向かい合っていた。インカムを着け、加賀からの通信を待つ。
『…ヴヴ・・・成瀬?聞こえるか?』
「ya。聞こえますよ?」
『今の現状だが…』
「先程A班全員飛び出して行きました。今の時間なら到着まで5分あれば…どこか流しますか?」
『そうだな。近くに橋あるだろう。おそらくあそこを通る事は無いと思うが通ったとするとここからどう行くのが一番有効か…出せるか?』
「問題ありません。少しお待ちください?」
そうして弾き出す事2~3分、雅は加賀に連絡を取る。
「加賀さん?出ましたよ、転送しますね?」
『了解。』
話しながらも加賀のパッドにその状況のマップを送る雅。待機をしながらも雅はあらゆる方向性を見つけていくためにパソコンを打ち始める。例え無駄になったとしても構わない。それがいつもの雅の言い分だった。
「加賀さん、A班到着まもです」
『解った。』
こうして加賀とA班の合流も無事に済んだ。其れからは何も不具合も無く、無事に事なきを得た。そうこうしているとインカムから栖谷の声も聞こえてくる。
『加賀、問題は?』
『ありません。このまま移送で大丈夫かと』
『そうか。解った。』
「お疲れ様です」
『あぁ、お疲れ。僕は今から少し回ってから直帰する。』
「…解りました」
違う意味で膨れた雅。この色っぽ大作戦も意味を成さずして幕を下ろす事になった。
→作戦内容はいたって簡単。いつもと髪型やリップの色を変えるだけ。その後で時間をちらりと気にする事も忘れずに…何か仕事終わりにあるのか?と思わせてみる作戦。とはいっても実際は何もありませんが…
それから2日後…いつものボブスタイルから三つ編みをして、リップもピンク色の物を付けた雅。しかしこの日は空振り…昼過ぎまでウロトルマに急遽入る日に代わっていたのだ。
「…知らないし…そんな事…」
ぽつりと呟きながらも仕事を淡々とこなしていく。しかし、室内では女の子達から喝采を受けていた。
「今日の成瀬さん、いつもと違いますね!!」
「うんうん!もしかして、この後デートですか?」
「違います…出来ればいいんだけどね…」
「まぁ、栖谷さんも忙しいからね」
「でも!それだけおしゃれdayって事は……何かありますね?」
「本当に何もないんですって」
そう話しながらも雅は手を休めなかった。そうした中、ふと廊下を美園が歩いている。忙しそうにも書類を持ちながらも話していた。
「…にしても、本当に美園警部って美人だよな…」
「確かに…!!彼氏とか居るのかな」
「いや、彼氏っていうより旦那じゃない?」
「でもあんなできる人の旦那ってよっぽど出来るか何かだろうな」
「そうだろうな。俺なら絶対無理だ…」
「いや、そんなの解ってるって!」
なんていう話も聞こえてくる。そんな時、電話が鳴り、一斉に目の色が変わるとうわっと掛けだして行った。召集がかかったのだ。しかし雅は出る事もなくパソコンと向かい合っていた。インカムを着け、加賀からの通信を待つ。
『…ヴヴ・・・成瀬?聞こえるか?』
「ya。聞こえますよ?」
『今の現状だが…』
「先程A班全員飛び出して行きました。今の時間なら到着まで5分あれば…どこか流しますか?」
『そうだな。近くに橋あるだろう。おそらくあそこを通る事は無いと思うが通ったとするとここからどう行くのが一番有効か…出せるか?』
「問題ありません。少しお待ちください?」
そうして弾き出す事2~3分、雅は加賀に連絡を取る。
「加賀さん?出ましたよ、転送しますね?」
『了解。』
話しながらも加賀のパッドにその状況のマップを送る雅。待機をしながらも雅はあらゆる方向性を見つけていくためにパソコンを打ち始める。例え無駄になったとしても構わない。それがいつもの雅の言い分だった。
「加賀さん、A班到着まもです」
『解った。』
こうして加賀とA班の合流も無事に済んだ。其れからは何も不具合も無く、無事に事なきを得た。そうこうしているとインカムから栖谷の声も聞こえてくる。
『加賀、問題は?』
『ありません。このまま移送で大丈夫かと』
『そうか。解った。』
「お疲れ様です」
『あぁ、お疲れ。僕は今から少し回ってから直帰する。』
「…解りました」
違う意味で膨れた雅。この色っぽ大作戦も意味を成さずして幕を下ろす事になった。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
婚約者の心の声が聞こえるようになったけど、私より妹の方がいいらしい
今川幸乃
恋愛
父の再婚で新しい母や妹が出来た公爵令嬢のエレナは継母オードリーや義妹マリーに苛められていた。
父もオードリーに情が移っており、家の中は敵ばかり。
そんなエレナが唯一気を許せるのは婚約相手のオリバーだけだった。
しかしある日、優しい婚約者だと思っていたオリバーの心の声が聞こえてしまう。
”またエレナと話すのか、面倒だな。早くマリーと会いたいけど隠すの面倒くさいな”
失意のうちに街を駆けまわったエレナは街で少し不思議な青年と出会い、親しくなる。
実は彼はお忍びで街をうろうろしていた王子ルインであった。
オリバーはマリーと結ばれるため、エレナに婚約破棄を宣言する。
その後ルインと正式に結ばれたエレナとは裏腹に、オリバーとマリーは浮気やエレナへのいじめが露見し、貴族社会で孤立していくのであった。
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
比べないでください
わらびもち
恋愛
「ビクトリアはこうだった」
「ビクトリアならそんなことは言わない」
前の婚約者、ビクトリア様と比べて私のことを否定する王太子殿下。
もう、うんざりです。
そんなにビクトリア様がいいなら私と婚約解消なさってください――――……
忌むべき番
藍田ひびき
恋愛
「メルヴィ・ハハリ。お前との婚姻は無効とし、国外追放に処す。その忌まわしい姿を、二度と俺に見せるな」
メルヴィはザブァヒワ皇国の皇太子ヴァルラムの番だと告げられ、強引に彼の後宮へ入れられた。しかしヴァルラムは他の妃のもとへ通うばかり。さらに、真の番が見つかったからとメルヴィへ追放を言い渡す。
彼は知らなかった。それこそがメルヴィの望みだということを――。
※ 8/4 誤字修正しました。
※ なろうにも投稿しています。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる