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scene16-B:色っぽ大作戦

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作戦2…色っぽ大作戦

 →作戦内容はいたって簡単。いつもと髪型やリップの色を変えるだけ。その後で時間をちらりと気にする事も忘れずに…何か仕事終わりにあるのか?と思わせてみる作戦。とはいっても実際は何もありませんが…


それから2日後…いつものボブスタイルから三つ編みをして、リップもピンク色の物を付けた雅。しかしこの日は空振り…昼過ぎまでウロトルマに急遽入る日に代わっていたのだ。

「…知らないし…そんな事…」

ぽつりと呟きながらも仕事を淡々とこなしていく。しかし、室内では女の子達から喝采を受けていた。

「今日の成瀬さん、いつもと違いますね!!」
「うんうん!もしかして、この後デートですか?」
「違います…出来ればいいんだけどね…」
「まぁ、栖谷さんも忙しいからね」
「でも!それだけおしゃれdayって事は……何かありますね?」
「本当に何もないんですって」

そう話しながらも雅は手を休めなかった。そうした中、ふと廊下を美園が歩いている。忙しそうにも書類を持ちながらも話していた。

「…にしても、本当に美園警部って美人だよな…」
「確かに…!!彼氏とか居るのかな」
「いや、彼氏っていうより旦那じゃない?」
「でもあんなできる人の旦那ってよっぽど出来るか何かだろうな」
「そうだろうな。俺なら絶対無理だ…」
「いや、そんなの解ってるって!」

なんていう話も聞こえてくる。そんな時、電話が鳴り、一斉に目の色が変わるとうわっと掛けだして行った。召集がかかったのだ。しかし雅は出る事もなくパソコンと向かい合っていた。インカムを着け、加賀からの通信を待つ。

『…ヴヴ・・・成瀬?聞こえるか?』
「ya。聞こえますよ?」
『今の現状だが…』
「先程A班全員飛び出して行きました。今の時間なら到着まで5分あれば…どこか流しますか?」
『そうだな。近くに橋あるだろう。おそらくあそこを通る事は無いと思うが通ったとするとここからどう行くのが一番有効か…出せるか?』
「問題ありません。少しお待ちください?」

そうして弾き出す事2~3分、雅は加賀に連絡を取る。

「加賀さん?出ましたよ、転送しますね?」
『了解。』

話しながらも加賀のパッドにその状況のマップを送る雅。待機をしながらも雅はあらゆる方向性を見つけていくためにパソコンを打ち始める。例え無駄になったとしても構わない。それがいつもの雅の言い分だった。

「加賀さん、A班到着です」
『解った。』

こうして加賀とA班の合流も無事に済んだ。其れからは何も不具合も無く、無事に事なきを得た。そうこうしているとインカムから栖谷の声も聞こえてくる。

『加賀、問題は?』
『ありません。このまま移送で大丈夫かと』
『そうか。解った。』
「お疲れ様です」
『あぁ、お疲れ。僕は今から少し回ってから直帰する。』
「…解りました」

違う意味で膨れた雅。この色っぽ大作戦も意味を成さずして幕を下ろす事になった。


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