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アレクはティモシーを手放せない
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16歳になって、なかなか進路を決めないティモシーに焦れながらもなんとか一緒の学校に通うことができた。
ティモシーはアレクと進学先が一緒のことに驚いていた。反対に聞きたい。離れてもティモシーは気にならないのかと。
返事は、わかっている。ティモシーはアレクのことを何とも思っていない。幼馴染から少しも逸脱した存在じゃないのだ。
学園に通うようになってから、ティモシーはあまり泣かなくなった。
恋人ができたら泣き虫は恥ずかしいとティモシーは言う。
恥ずかしいなんていまさらだ。
ティモシーの好きなタイプは小さくて、可愛くて、女の子らしい子だ。アレクとは正反対だ。
アレクは大きくて、可愛くなくて、男だ。
この国は同性婚も許可されているが、ティモシーは興味がなさそうだ。
アレクの好きなタイプは優しくて、小さくて、可愛いい泣き虫だ。
ずばりティモシーだ。
ティモシーのずっとそばにいて、ティモシーしか目に入らない。異性や恋の話を周囲が話し始めた時に、頭に浮かんだのはティモシーだ。だから好きなタイプを聞かれたらティモシーのことを思い浮かべて言うようになった。
ティモシーはアレクの思いには何も気づかず、告白されたから付き合うなんて言ってくる。相手が女の子なら簡単だ。アレクがアプローチすればすぐにこっちにくる。
そんな女の子はティモシーにふさわしくない。
ティモシーに気がありそうな男子生徒なら、ちょっと圧をかければ、ティモシーにちょっかいをかけなくなる。
ティモシーは振られたーといって、アレクの胸で泣く。アレクは優しく腕で囲んでやる。頭や背中を優しく撫でてやる。こんな時は頭にキスをしても怒られない。存分にティモシーを甘やかすことができる。
泣いているティモシーの体温は高い。どこから涙が湧いてくるのかと思うくらい涙が流れていく。
汗で髪の毛が額に張り付いているのをすいてやる。
アレクは、自分以外のことでティモシーが泣いているのは我慢ならないけど、こうやってアレクに身を任せてくるのは好きだ。それにティモシーのかわいい泣き顔を誰にも見せたくないから顔を隠すように抱き寄せる。
そうやって抱きしめて撫でてやると、いつのまにかティモシーは眠っている。
アレクはティモシーの頬を流れている涙の跡を優しく吸い上げる、
蜂蜜色の瞳から流れる涙は甘いと思っていたが、しょっぱい。
ポロりと眦からこぼれる涙も唇で吸い取る。
いつかティモシーがアレクのことだけを考えるようになればいいのに。
アレクはティモシーが風邪をひかないように、毛布をかけて大事に大事に抱きしめた。
ティモシーはアレクと進学先が一緒のことに驚いていた。反対に聞きたい。離れてもティモシーは気にならないのかと。
返事は、わかっている。ティモシーはアレクのことを何とも思っていない。幼馴染から少しも逸脱した存在じゃないのだ。
学園に通うようになってから、ティモシーはあまり泣かなくなった。
恋人ができたら泣き虫は恥ずかしいとティモシーは言う。
恥ずかしいなんていまさらだ。
ティモシーの好きなタイプは小さくて、可愛くて、女の子らしい子だ。アレクとは正反対だ。
アレクは大きくて、可愛くなくて、男だ。
この国は同性婚も許可されているが、ティモシーは興味がなさそうだ。
アレクの好きなタイプは優しくて、小さくて、可愛いい泣き虫だ。
ずばりティモシーだ。
ティモシーのずっとそばにいて、ティモシーしか目に入らない。異性や恋の話を周囲が話し始めた時に、頭に浮かんだのはティモシーだ。だから好きなタイプを聞かれたらティモシーのことを思い浮かべて言うようになった。
ティモシーはアレクの思いには何も気づかず、告白されたから付き合うなんて言ってくる。相手が女の子なら簡単だ。アレクがアプローチすればすぐにこっちにくる。
そんな女の子はティモシーにふさわしくない。
ティモシーに気がありそうな男子生徒なら、ちょっと圧をかければ、ティモシーにちょっかいをかけなくなる。
ティモシーは振られたーといって、アレクの胸で泣く。アレクは優しく腕で囲んでやる。頭や背中を優しく撫でてやる。こんな時は頭にキスをしても怒られない。存分にティモシーを甘やかすことができる。
泣いているティモシーの体温は高い。どこから涙が湧いてくるのかと思うくらい涙が流れていく。
汗で髪の毛が額に張り付いているのをすいてやる。
アレクは、自分以外のことでティモシーが泣いているのは我慢ならないけど、こうやってアレクに身を任せてくるのは好きだ。それにティモシーのかわいい泣き顔を誰にも見せたくないから顔を隠すように抱き寄せる。
そうやって抱きしめて撫でてやると、いつのまにかティモシーは眠っている。
アレクはティモシーの頬を流れている涙の跡を優しく吸い上げる、
蜂蜜色の瞳から流れる涙は甘いと思っていたが、しょっぱい。
ポロりと眦からこぼれる涙も唇で吸い取る。
いつかティモシーがアレクのことだけを考えるようになればいいのに。
アレクはティモシーが風邪をひかないように、毛布をかけて大事に大事に抱きしめた。
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