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やっとここまで連れてくることができた。
同じく風呂上りに様子を見に来たベンジャミンフルフォードは、ベッドで眠るティノの風呂上りで手触りの良くなったきれいな黒髪を撫でる。自分と同じにおいがすることに満足する。
・・・
国境近くの捕虜村は捕虜と言っても重要人物はおらず、ただ残兵を集めているだけのようなところだった。
親父の策略で前線から捕虜村の管理というぬるい仕事を当てられた。元々出兵自体を反対されており、そこを無視して志願して戦地に赴いて戦っていた。
嫡男の戦死を避けるために、親父がコネを使って異動をさせたようだった。本当に恥ずかしいし情けないからやめてほしい。
だが、ちょうど足を怪我したこともあり、ベンジャミンフルフォードは療養がてら、黙って捕虜村に行くことにした。
捕虜村でティノを初めて見た時、ドキッとした。
掃きだめの中の鶴。そんな表現がピッタリだった。
本人は自覚はないが、日焼けしない真っ白なシミ一つない肌、スラッとした細身の体に品の良いきれいな容姿、艶のある黒髪と眦が少し切れ上がった大き黒い瞳は神秘的で目立っていた。他の捕虜と群れていないのも却って目立っていた。一線を画する姿に目を奪われてしまう。
ついつい目で追ってしまっていた。するとベンジャミンフルフォード以外にもティノを気にしている男が同僚に多いことに気づいた。ティノを他の奴に取られたくない。そう気づくと、行動は早かった。
ティノに何度も話しかけていく。最初は困惑するティノに無視されたこともある。やっと普通に話せるようになったときはどれだけ嬉しかったか。
ティノが同国人の捕虜たちから嫌われて、いじめられたり、ハブられているのにはすぐに気づいた。ティノが暴力を振るわれたり、食事が取られないように目を光らせた。
なんとか平和を保てていると思ったが、ある日、宿舎の裏の雑木林で大勢の捕虜たちからティノが殴られているの見つけた。目を離した隙に、さんざんひどいことを言われて殴られていた。
殴っている男たちに表情に暗い欲情が見え隠れして、ゾッとする。助けに行ったときには、ティノの体中あざや擦り切れだらけだった。顔も頬が腫れ、唇の端も切れて血が流れていた。男たちが寄ってたかってティノの服を脱がしていた。
頭に血がのぼって、同僚から必死に止められなければ殴り殺していたかもしれない。
「大丈夫かティノ!」
ティノは無言で唇から流れる血を手の甲で拭った。
殴られたことに、痛いとも泣き言も言わないティノにもどこか悔しくて、腹が立って、「どうしてだ! なんでこんなこと!」とおれが怒って言うとティノは不思議そうな顔をした。
「黒髪や黒目は不吉で不浄なんだ。不幸を呼び寄せるからみんなおれを殴るんだ」
ティノはあっけらかんと、どうしてそんなことも知らないんだ? とばかりに淡々と説明した。
「だから殴られても仕方がないんだ。みんなおれといたくないのに、むりやり一緒にいるから仕方がない」
どこか諦めたように、悟ったように淡々と説明してくる。
ティノの髪と目の色がティノの国では黒魔術に因んで差別されているのは、知っていた。だけど、殴られて当たり前なんてことはない。
どうして殴られても当たり前で、そんな取るに足らないことみたいに言うんだ。
悔しくて悲しくて仕方がなかった。だけどおれが泣くのは違うとさすがにわかっていた。だから泣かなかった。
だけど二度とティノがそんなことを言わないように、おれが守ると強く思った。
「ティノ、ティノが殴られるのは当たり前じゃないんだ。それをわかってくれ」
あまりにもずっと虐げられて生きていたせいか、ティノが自分を蔑むようなことを当たり前のように言うのが辛かった。
なんとか自国まで連れてきたけど、また我が家の前でそんな発言をするので腹が立って仕方がなかった。
ティノには貴族という身分のせいで自分と違うと切り離されたくなかったから、ただのベンとして振舞った。
一人の人間として、ティノの信頼できる人間になれるよう頑張った。
ティノが大切だと伝えてきたのに、まだここまで来て、自分みたいな人間がいたら、迷惑がかかるとか言い出したから腹が立って仕方がない。
ティノはおれが優しいっていうけど、ティノほど優しい人間を見たことがない。自分を殴ったことのある相手が困っていたら手を差し伸べるのがティノだ。自分の食事を減らしてまで、人に食事を渡そうとする。
「お腹すかせたらかわいそうだろ?」って、細い手足で華奢な体をしてティノが言う。
「食べなきゃいけないのはティノであって、ただの欲張りには食事を追加で渡す必要なんてない」
何度言ってもティノはそれが理解できない。
「自分は腹が減っていないから、お腹をすかせた人がいるならその人に回した方がいいだろう? 」
至極真面目な顔をしていう。
「ティノを殴った男だぞ。ティノに二度と聞かせたくないような言葉で蔑んだ男だぞ? 」
だけどティノは「自分は殴られて当然だから」という。
ああ、ティノどうか自分を大切にしてくれ。
ティノが自分を大切にできない分おれが大切にする。
何倍も何十倍もおれがティノを大切にする。
おれが大切にするティノを大切にしないのはおれが許さない。例えそれがティノ本人だとしても。
おれがティノを連れてきたいからカーディナル国に連れてきたんだ。おれが傍にいたいんだ。ティノが貴族だろうと、平民だろうと、全世界の人間に嫌われていても関係ないんだよ。
どうしたら、それをわかってくれる?
両親には大切な人ができたから連れて帰ると前もって手紙を書いていた。
同性で元敵国の人間で元捕虜で孤児だとも伝えている。
うちは、自分が惚れたならそれが平民だろうと奴隷だろうと手に入れろというような家系だ。母親は王族だけど、父方の曾祖母は奴隷出身だ。元々は遠い島国で貴族だったが、奴隷商人に攫われ、奴隷となっていたのを曾祖父が一目ぼれして、嫁にしたそうだ。どれも武勇伝のように語られている。
だからうちは身分とか関係ないんだ。惚れた相手を幸せにできる実力があればそれでいいんだ。
元王女の母親も、そんなうちの家系を面白いと言っている。国がつぶれても、家族を幸せにできるのが我が家だと言っている。
ティノにこの話をしても首を傾げられた。訳が分からないという顔をしている。母親が元王女だっていうところで顔を青くしていた。
だからそんなに身構えなくてもいいんだって。
身分とか関係なく惚れた相手を手に入れるっていうところ聞いていたかな。今手に入れるために頑張っているのわかっている?
のこのこおれに付いて来て、我が家で風呂に入って、おれが用意した服をきて、食事をして、温かいベッドで二人で寝て、もう数日経っているのわかっている?
あんなにもすぐに出ていくって言っていたのに、あっけなく取り込まれているのわかっている?
すぐそばでおれがどれだけ愛を囁いているか気づいている?
大切な大切なティノ。
「ティノが大切にしない分おれが大切にする」って宣言して、腰を引き寄せて抱きしめ、触れそうなほどに唇が近づいているのわかっている?
おれが大切に優しく髪を撫でていると、うっとりと目を閉じて寝入るのが習慣になってきているのに気づかない?
ティノ、君をおれの懐に入れて離さない。
おれの甘い罠にかかって、気づかないうちに、ずっと幸せにしてあげる。
だから、このままおれを、その輝く神秘的な黒い瞳でずっと見つめてくれ。
君が笑ったら、それだけでおれも幸せになるんだ。
同じく風呂上りに様子を見に来たベンジャミンフルフォードは、ベッドで眠るティノの風呂上りで手触りの良くなったきれいな黒髪を撫でる。自分と同じにおいがすることに満足する。
・・・
国境近くの捕虜村は捕虜と言っても重要人物はおらず、ただ残兵を集めているだけのようなところだった。
親父の策略で前線から捕虜村の管理というぬるい仕事を当てられた。元々出兵自体を反対されており、そこを無視して志願して戦地に赴いて戦っていた。
嫡男の戦死を避けるために、親父がコネを使って異動をさせたようだった。本当に恥ずかしいし情けないからやめてほしい。
だが、ちょうど足を怪我したこともあり、ベンジャミンフルフォードは療養がてら、黙って捕虜村に行くことにした。
捕虜村でティノを初めて見た時、ドキッとした。
掃きだめの中の鶴。そんな表現がピッタリだった。
本人は自覚はないが、日焼けしない真っ白なシミ一つない肌、スラッとした細身の体に品の良いきれいな容姿、艶のある黒髪と眦が少し切れ上がった大き黒い瞳は神秘的で目立っていた。他の捕虜と群れていないのも却って目立っていた。一線を画する姿に目を奪われてしまう。
ついつい目で追ってしまっていた。するとベンジャミンフルフォード以外にもティノを気にしている男が同僚に多いことに気づいた。ティノを他の奴に取られたくない。そう気づくと、行動は早かった。
ティノに何度も話しかけていく。最初は困惑するティノに無視されたこともある。やっと普通に話せるようになったときはどれだけ嬉しかったか。
ティノが同国人の捕虜たちから嫌われて、いじめられたり、ハブられているのにはすぐに気づいた。ティノが暴力を振るわれたり、食事が取られないように目を光らせた。
なんとか平和を保てていると思ったが、ある日、宿舎の裏の雑木林で大勢の捕虜たちからティノが殴られているの見つけた。目を離した隙に、さんざんひどいことを言われて殴られていた。
殴っている男たちに表情に暗い欲情が見え隠れして、ゾッとする。助けに行ったときには、ティノの体中あざや擦り切れだらけだった。顔も頬が腫れ、唇の端も切れて血が流れていた。男たちが寄ってたかってティノの服を脱がしていた。
頭に血がのぼって、同僚から必死に止められなければ殴り殺していたかもしれない。
「大丈夫かティノ!」
ティノは無言で唇から流れる血を手の甲で拭った。
殴られたことに、痛いとも泣き言も言わないティノにもどこか悔しくて、腹が立って、「どうしてだ! なんでこんなこと!」とおれが怒って言うとティノは不思議そうな顔をした。
「黒髪や黒目は不吉で不浄なんだ。不幸を呼び寄せるからみんなおれを殴るんだ」
ティノはあっけらかんと、どうしてそんなことも知らないんだ? とばかりに淡々と説明した。
「だから殴られても仕方がないんだ。みんなおれといたくないのに、むりやり一緒にいるから仕方がない」
どこか諦めたように、悟ったように淡々と説明してくる。
ティノの髪と目の色がティノの国では黒魔術に因んで差別されているのは、知っていた。だけど、殴られて当たり前なんてことはない。
どうして殴られても当たり前で、そんな取るに足らないことみたいに言うんだ。
悔しくて悲しくて仕方がなかった。だけどおれが泣くのは違うとさすがにわかっていた。だから泣かなかった。
だけど二度とティノがそんなことを言わないように、おれが守ると強く思った。
「ティノ、ティノが殴られるのは当たり前じゃないんだ。それをわかってくれ」
あまりにもずっと虐げられて生きていたせいか、ティノが自分を蔑むようなことを当たり前のように言うのが辛かった。
なんとか自国まで連れてきたけど、また我が家の前でそんな発言をするので腹が立って仕方がなかった。
ティノには貴族という身分のせいで自分と違うと切り離されたくなかったから、ただのベンとして振舞った。
一人の人間として、ティノの信頼できる人間になれるよう頑張った。
ティノが大切だと伝えてきたのに、まだここまで来て、自分みたいな人間がいたら、迷惑がかかるとか言い出したから腹が立って仕方がない。
ティノはおれが優しいっていうけど、ティノほど優しい人間を見たことがない。自分を殴ったことのある相手が困っていたら手を差し伸べるのがティノだ。自分の食事を減らしてまで、人に食事を渡そうとする。
「お腹すかせたらかわいそうだろ?」って、細い手足で華奢な体をしてティノが言う。
「食べなきゃいけないのはティノであって、ただの欲張りには食事を追加で渡す必要なんてない」
何度言ってもティノはそれが理解できない。
「自分は腹が減っていないから、お腹をすかせた人がいるならその人に回した方がいいだろう? 」
至極真面目な顔をしていう。
「ティノを殴った男だぞ。ティノに二度と聞かせたくないような言葉で蔑んだ男だぞ? 」
だけどティノは「自分は殴られて当然だから」という。
ああ、ティノどうか自分を大切にしてくれ。
ティノが自分を大切にできない分おれが大切にする。
何倍も何十倍もおれがティノを大切にする。
おれが大切にするティノを大切にしないのはおれが許さない。例えそれがティノ本人だとしても。
おれがティノを連れてきたいからカーディナル国に連れてきたんだ。おれが傍にいたいんだ。ティノが貴族だろうと、平民だろうと、全世界の人間に嫌われていても関係ないんだよ。
どうしたら、それをわかってくれる?
両親には大切な人ができたから連れて帰ると前もって手紙を書いていた。
同性で元敵国の人間で元捕虜で孤児だとも伝えている。
うちは、自分が惚れたならそれが平民だろうと奴隷だろうと手に入れろというような家系だ。母親は王族だけど、父方の曾祖母は奴隷出身だ。元々は遠い島国で貴族だったが、奴隷商人に攫われ、奴隷となっていたのを曾祖父が一目ぼれして、嫁にしたそうだ。どれも武勇伝のように語られている。
だからうちは身分とか関係ないんだ。惚れた相手を幸せにできる実力があればそれでいいんだ。
元王女の母親も、そんなうちの家系を面白いと言っている。国がつぶれても、家族を幸せにできるのが我が家だと言っている。
ティノにこの話をしても首を傾げられた。訳が分からないという顔をしている。母親が元王女だっていうところで顔を青くしていた。
だからそんなに身構えなくてもいいんだって。
身分とか関係なく惚れた相手を手に入れるっていうところ聞いていたかな。今手に入れるために頑張っているのわかっている?
のこのこおれに付いて来て、我が家で風呂に入って、おれが用意した服をきて、食事をして、温かいベッドで二人で寝て、もう数日経っているのわかっている?
あんなにもすぐに出ていくって言っていたのに、あっけなく取り込まれているのわかっている?
すぐそばでおれがどれだけ愛を囁いているか気づいている?
大切な大切なティノ。
「ティノが大切にしない分おれが大切にする」って宣言して、腰を引き寄せて抱きしめ、触れそうなほどに唇が近づいているのわかっている?
おれが大切に優しく髪を撫でていると、うっとりと目を閉じて寝入るのが習慣になってきているのに気づかない?
ティノ、君をおれの懐に入れて離さない。
おれの甘い罠にかかって、気づかないうちに、ずっと幸せにしてあげる。
だから、このままおれを、その輝く神秘的な黒い瞳でずっと見つめてくれ。
君が笑ったら、それだけでおれも幸せになるんだ。
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