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義弟王子が可愛いくて仕方がない、けなげな兄王子はとっくの前から絆されている
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僕は慌ててアンフィスから離れると、「違うの違うの」と言った。アンフィスは跪き頭を垂れている。
「アンフィスは悪くない。僕が倒れそうだから支えてくれたの」
「そんな体勢には見えませんでしたよ」
「でも本当で」
「何をしようとしてたんです」
「アンフィスに話をしようとしていて」
「何の話ですか」
僕はかぁーと顔がまた赤くなった。すぐ赤くなるのやめたい。
「・・・言えない」
「どうしてですか」
だってセレスに内緒にしたかった。だって僕の方がお兄ちゃんだから、僕がセレスに教えてあげたい。
「兄様!」
セレス怒ってる? ものすごく。
すごい剣幕に涙がでそうだ。セレスにそんな風に怒られたことない。
チッと舌打ちが聞こえる。まさか今の舌打ちセレス?
「そこの護衛は地下牢に入れておけ、追って沙汰を言い渡す」
「そんな」
いつの間にかいたセレス付きの護衛に取り押さえられ連れて行かれるアンフィスに手を伸ばすけど、セレスに片手で止められる。
「兄様はこちらに。お仕置きです」
※
僕は悲しくてシクシク泣いていた。
お仕置きだって言われたけど、セレスとベッドで並んで座って髪を撫でられていた。人払いされて二人きりだ。
「そんなにあの護衛が好きなんですか。誘惑するくらい」
「・・・誘惑って? ただ僕は聞こうと思っただけで」
「寝室のベッドの前であなたに抱きつかれて我慢できる男がいると思いますか?」
何を我慢するんだ? またため息をつかれる。
「何を聞こうとしたんですか」
「ね、閨に」
「閨?」
何か冷気が。
言いたくなかったけど言うしかない。アンフィスは何も悪くないのに処罰されたら、申し訳ない。
「本を探していたんだ」
「閨のですか?」
僕は頷く。
「・・・興味があるんですか?」
「だって、セレスに」
「私に?」
「・・・どうやってやったらいいのかわからなくて」
「セレスのあれもきっと子供を作ることに関係あるんだろ? だから閨関係なのかなって。だけど僕は何も知らない」
僕の方がお兄ちゃんなのに、まだアレも来てないしやり方もわからないし、情けなくて涙がでる。
涙をポロポロ流していたら、隣でセレスがため息をついている。
僕は体がビクって震える。呆れられた?
あんなに兄様って言ってくれてたのに。もう言ってくれない? 頼りにならない?
「僕も何も知らないんです。初めてですから。兄様もそうなら、二人で一緒に探していきましょう。何が気持ちよくって何がいいのか。二人が気持ちよかったらそれが正解ではないでしょうか」
「セレスも知らないの?」
「ええ」
「でも僕の口に」
「・・・あれは兄様の唇がぷにっとしていて、色づいて触ったら気持ち良さそうだったから」
「ぷにっていいの?」
「はい。美味しそうです。食べたくなる」
僕はおかしくなってクスクス笑う。
「やだ食べたら」
「食べたい。食べさせて」
セレスも笑いながら僕の唇に触れて、唇を唇で挟んでくる。
「美味しい」
舌で、ペロペロ舐めてくる。
「兄様の舌もほしい」
セレスにねだられて僕は舌をそっとだす。舌を舐められる。軽く噛まれたり挟まれたり、絡められる。
されるがままでいると「兄様も僕の舌を舐めて」
頭がボッーとして何も考えられない。
ねだられるままにセレスの舌を舐める。不思議な感触。柔らかくて温かい。噛んだり舐めたり吸ったりしてみる。気持ちよくてセレスの舌をずっと味わっていた。
そのまま夢中で互いの肌を撫でたり、舐めたりする。性器を舐められた時には気が飛びそうだった。
いつもセレスもこんな気持ちなんだ。もっとやってあげよう。
なんだかわからないけど、大事だからとお尻の穴まで舐められて、丁寧に触られた。
その頃には僕は何がなんだかわからなくて、泣いていた。体がビクビク震えて、気持ちいいってことだよって教えられた。
絶対に誰にも閨の相談はしない、セレス以外とこういう行為をしないって何度も約束された。
「しない。セレ以外としない。セレだけが好き。セレだけ。好き好きなの」
「兄様いい子。僕も兄様だけだよ。好きだ。一生僕の側にいて」
「いる、いるから。もうダメ! あーンンン」
何度も気をやり限界で気を失った。
「兄様可愛い。ずっと僕のものだよ」
セレスが甘く囁きながらキスをしているのは知らなかった。
※
護衛のアンフィスは無事に牢から出された。だけどご両親の体調が悪くて自分の領地に戻るらしい。
知らなかったけど子爵の後継だったらしい。挨拶をしに来たのでこの度のことを謝ると「恐れ多いことです。この度は自領にたくさんの支援もしていただき感謝しかありません」
アンフィスの領地は先月の大雨の被害で大変だったらしい。僕は何もしていないからセレスを振り返ると鷹揚に頷いている。
さすがセレスだ。国民のことをよく考えて支援しているんだな。尊敬の眼差しでみる。
セレスがフッと笑う。カッコいい!
「タスニア殿下におきましては、ご婚約おめでとうございます」
アンフィスに恭しく祝いを言われる。
僕はかぁーっと頬が赤くなる。
アンフィスはそんな僕を微笑ましく見つめて頭を下げて退出していった。
実はセレスが隣国の姫に結婚を申し込まれたり、色々あったんだけど、セレスからプロポーズされたんだ。
義理だけど弟だし、同性だしだめだと思ったけどセレスが愛しあってるから問題ないって。
父王も母もわかってたみたいで了承してくれていた。
父王はなぜか不憫な者を見る目で「セレスの面倒を宜しく頼む」っておっしゃってくれた。
僕はセレスのお兄ちゃんだから、「はい!」て元気よく返事したよ。
父王と母は顔を見合わせて笑っていた。
セレスには「宜しくお願いしますよ、未来の奥さん」って言われた。
あーそうだった。僕はお兄ちゃんだけど、これからは妻でもあるし、いつかは王配としてもセレスを支えなきゃ。
僕は赤くなった頬を両手で隠す。恥ずかしい。
「可愛い僕の兄様。未来の奥さん。いっぱい甘えて頼っていいですか」
僕はコクコク頷く。
セレスの方が背が高くて大柄だけどしがみつく様に抱かれると、頼られてるなって思う。
たまに夜ベッドでも、セレスは必死になって僕を抱きしめてくる。まるで幼い頃みたいに。
だから大丈夫だよって僕も抱きしめ返す。
今まそうやって抱きしめあって、見つめあっていると、自然と唇が重なりそうになり、父王に咳払いをされた。
ハっまだ父王の御前だった。
僕はバシバシセレスの腕を叩くけど離してくれない。
結局セレスに後ろから抱きしめられながら、挨拶をして、退出した。
「セレス!」
「・・・しまった兄様の可愛い顔を見られたな。これからはあの場にいたもの全員注意しないと」
「何言ってるの?!」
「兄様は気にしなくていいことです」
「もう! 恥ずかしかったじゃないか!」
「兄様が可愛いのが悪い」
「可愛くない!」
「ほら今も可愛い」
チュッと頬にキスをされた。
「!」
「早く部屋に戻りましょう。もっと兄様に甘えたい。執務で疲れたので癒してください」
「・・・仕方がないな」
セレスに甘えられたいのは僕も一緒だ。
義理の弟が、未来の旦那様が可愛くて仕方がないから。
僕からも背伸びして、セレスの頬にキスをして、さっと腕から抜け出す。
たった一つのキスで照れているセレスが可愛い。
僕たちは部屋までキスをしたら逃げる追いかけあいをした。
部屋に入ってドアを閉めたときには、お互いに息が乱れていて、愛おしいと見つめ合い、触れ合って愛を囁きあった。
離れがたく抱きしめあったのだった。
終わり
「アンフィスは悪くない。僕が倒れそうだから支えてくれたの」
「そんな体勢には見えませんでしたよ」
「でも本当で」
「何をしようとしてたんです」
「アンフィスに話をしようとしていて」
「何の話ですか」
僕はかぁーと顔がまた赤くなった。すぐ赤くなるのやめたい。
「・・・言えない」
「どうしてですか」
だってセレスに内緒にしたかった。だって僕の方がお兄ちゃんだから、僕がセレスに教えてあげたい。
「兄様!」
セレス怒ってる? ものすごく。
すごい剣幕に涙がでそうだ。セレスにそんな風に怒られたことない。
チッと舌打ちが聞こえる。まさか今の舌打ちセレス?
「そこの護衛は地下牢に入れておけ、追って沙汰を言い渡す」
「そんな」
いつの間にかいたセレス付きの護衛に取り押さえられ連れて行かれるアンフィスに手を伸ばすけど、セレスに片手で止められる。
「兄様はこちらに。お仕置きです」
※
僕は悲しくてシクシク泣いていた。
お仕置きだって言われたけど、セレスとベッドで並んで座って髪を撫でられていた。人払いされて二人きりだ。
「そんなにあの護衛が好きなんですか。誘惑するくらい」
「・・・誘惑って? ただ僕は聞こうと思っただけで」
「寝室のベッドの前であなたに抱きつかれて我慢できる男がいると思いますか?」
何を我慢するんだ? またため息をつかれる。
「何を聞こうとしたんですか」
「ね、閨に」
「閨?」
何か冷気が。
言いたくなかったけど言うしかない。アンフィスは何も悪くないのに処罰されたら、申し訳ない。
「本を探していたんだ」
「閨のですか?」
僕は頷く。
「・・・興味があるんですか?」
「だって、セレスに」
「私に?」
「・・・どうやってやったらいいのかわからなくて」
「セレスのあれもきっと子供を作ることに関係あるんだろ? だから閨関係なのかなって。だけど僕は何も知らない」
僕の方がお兄ちゃんなのに、まだアレも来てないしやり方もわからないし、情けなくて涙がでる。
涙をポロポロ流していたら、隣でセレスがため息をついている。
僕は体がビクって震える。呆れられた?
あんなに兄様って言ってくれてたのに。もう言ってくれない? 頼りにならない?
「僕も何も知らないんです。初めてですから。兄様もそうなら、二人で一緒に探していきましょう。何が気持ちよくって何がいいのか。二人が気持ちよかったらそれが正解ではないでしょうか」
「セレスも知らないの?」
「ええ」
「でも僕の口に」
「・・・あれは兄様の唇がぷにっとしていて、色づいて触ったら気持ち良さそうだったから」
「ぷにっていいの?」
「はい。美味しそうです。食べたくなる」
僕はおかしくなってクスクス笑う。
「やだ食べたら」
「食べたい。食べさせて」
セレスも笑いながら僕の唇に触れて、唇を唇で挟んでくる。
「美味しい」
舌で、ペロペロ舐めてくる。
「兄様の舌もほしい」
セレスにねだられて僕は舌をそっとだす。舌を舐められる。軽く噛まれたり挟まれたり、絡められる。
されるがままでいると「兄様も僕の舌を舐めて」
頭がボッーとして何も考えられない。
ねだられるままにセレスの舌を舐める。不思議な感触。柔らかくて温かい。噛んだり舐めたり吸ったりしてみる。気持ちよくてセレスの舌をずっと味わっていた。
そのまま夢中で互いの肌を撫でたり、舐めたりする。性器を舐められた時には気が飛びそうだった。
いつもセレスもこんな気持ちなんだ。もっとやってあげよう。
なんだかわからないけど、大事だからとお尻の穴まで舐められて、丁寧に触られた。
その頃には僕は何がなんだかわからなくて、泣いていた。体がビクビク震えて、気持ちいいってことだよって教えられた。
絶対に誰にも閨の相談はしない、セレス以外とこういう行為をしないって何度も約束された。
「しない。セレ以外としない。セレだけが好き。セレだけ。好き好きなの」
「兄様いい子。僕も兄様だけだよ。好きだ。一生僕の側にいて」
「いる、いるから。もうダメ! あーンンン」
何度も気をやり限界で気を失った。
「兄様可愛い。ずっと僕のものだよ」
セレスが甘く囁きながらキスをしているのは知らなかった。
※
護衛のアンフィスは無事に牢から出された。だけどご両親の体調が悪くて自分の領地に戻るらしい。
知らなかったけど子爵の後継だったらしい。挨拶をしに来たのでこの度のことを謝ると「恐れ多いことです。この度は自領にたくさんの支援もしていただき感謝しかありません」
アンフィスの領地は先月の大雨の被害で大変だったらしい。僕は何もしていないからセレスを振り返ると鷹揚に頷いている。
さすがセレスだ。国民のことをよく考えて支援しているんだな。尊敬の眼差しでみる。
セレスがフッと笑う。カッコいい!
「タスニア殿下におきましては、ご婚約おめでとうございます」
アンフィスに恭しく祝いを言われる。
僕はかぁーっと頬が赤くなる。
アンフィスはそんな僕を微笑ましく見つめて頭を下げて退出していった。
実はセレスが隣国の姫に結婚を申し込まれたり、色々あったんだけど、セレスからプロポーズされたんだ。
義理だけど弟だし、同性だしだめだと思ったけどセレスが愛しあってるから問題ないって。
父王も母もわかってたみたいで了承してくれていた。
父王はなぜか不憫な者を見る目で「セレスの面倒を宜しく頼む」っておっしゃってくれた。
僕はセレスのお兄ちゃんだから、「はい!」て元気よく返事したよ。
父王と母は顔を見合わせて笑っていた。
セレスには「宜しくお願いしますよ、未来の奥さん」って言われた。
あーそうだった。僕はお兄ちゃんだけど、これからは妻でもあるし、いつかは王配としてもセレスを支えなきゃ。
僕は赤くなった頬を両手で隠す。恥ずかしい。
「可愛い僕の兄様。未来の奥さん。いっぱい甘えて頼っていいですか」
僕はコクコク頷く。
セレスの方が背が高くて大柄だけどしがみつく様に抱かれると、頼られてるなって思う。
たまに夜ベッドでも、セレスは必死になって僕を抱きしめてくる。まるで幼い頃みたいに。
だから大丈夫だよって僕も抱きしめ返す。
今まそうやって抱きしめあって、見つめあっていると、自然と唇が重なりそうになり、父王に咳払いをされた。
ハっまだ父王の御前だった。
僕はバシバシセレスの腕を叩くけど離してくれない。
結局セレスに後ろから抱きしめられながら、挨拶をして、退出した。
「セレス!」
「・・・しまった兄様の可愛い顔を見られたな。これからはあの場にいたもの全員注意しないと」
「何言ってるの?!」
「兄様は気にしなくていいことです」
「もう! 恥ずかしかったじゃないか!」
「兄様が可愛いのが悪い」
「可愛くない!」
「ほら今も可愛い」
チュッと頬にキスをされた。
「!」
「早く部屋に戻りましょう。もっと兄様に甘えたい。執務で疲れたので癒してください」
「・・・仕方がないな」
セレスに甘えられたいのは僕も一緒だ。
義理の弟が、未来の旦那様が可愛くて仕方がないから。
僕からも背伸びして、セレスの頬にキスをして、さっと腕から抜け出す。
たった一つのキスで照れているセレスが可愛い。
僕たちは部屋までキスをしたら逃げる追いかけあいをした。
部屋に入ってドアを閉めたときには、お互いに息が乱れていて、愛おしいと見つめ合い、触れ合って愛を囁きあった。
離れがたく抱きしめあったのだった。
終わり
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