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お嬢様はわがまま(七)
しおりを挟む時は過ぎて満世子と出会って四十五日。
その頃には梅の花が咲き、ひと足先に春の訪れを告げていた。
春と言えば暖かい日向。
日向に集まった猫仲間に人間は猫の言葉がわからないと聞いたときにはひっくり返るかと思った。
いや、実際ひっくり返った。
そのときも神崎家の下人達と同じように猫仲間に嘲笑われた。
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〈主人公と作中用語〉
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・〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉
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