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恋の味は(二十七)
しおりを挟むにこにこ顔のみんなとさまざまな飲み物と料理に囲まれて
「もう、みんな大げさなんだからー」
ってひろみさんが呆れと照れがまざった言葉をこぼした。
パーティー開始の音頭をなぜか実央ちゃんがとって。
そうやって飲み物と料理を楽しんで一時間は経とうとしたそのとき。
「キース。キース」
って実央ちゃんがキスコールを始めた。
実央ちゃんの顔がリンゴみたいに赤い。
お酒はないはずなのに。
実央ちゃんから少し離れたところじゃひろみさんのお父さんがなにを思ってるのか複雑な表情をしてる。
でも、僕もひろみさんもまんざらじゃないようで。
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