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おじいちゃんの願いと、始光さんの告白と、(九)

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おじいちゃんはごほんって咳払いしてから

「もちろん絋望にもやりたいことはあると思う。
 だから別のところに就職できるまででいいんだ。
 どうかな?」

とも言ってくれた。

きっと私を縛らないように。

私は一度サブレの缶に目を落としてから顔をあげた。
 
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