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ふたりで
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連休になったからといっても、僕らは何も変わらない。
少しだけ変わるとするなら、一緒にいる時間が長くなったことくらいだろう。
「お、これもレンタル開始してたんじゃん」
溜まっていた映画の処理なんてものだってできる。どこかに無理して行く必要もないのはとても助かる。僕は人混みがあまり好きではないからだ。彼は平気らしいけど、わざわざ連休だからと遠出して疲れるのも馬鹿らしいなんて、僕に合わせてくれた。
本当は映画館でみたり、どこかに旅行に行きたいのかもしれない。可愛いものが好きな彼なら、テーマパークでも行けば喜んでくれるかもしれない。
そんな風に思ってはみるけれど、二人で行動するのが難しい場所がいくつもあるから、僕らは行けそうにない。
近場ですら行けないのは、彼の同僚に僕の存在を知られないようにしているからだ。
別にバレてもいいと彼はいうけれど…彼の上司が僕らのような関係を異常者のする行いだといっていたと愚痴ったのを聞いてから、僕は彼が職場でいじめられないかと気になってしかたなくなった。
彼は営業マンだ。妬みや足の引っ張りあいは多い。
「なぁ、これってどうやってみるんだ?」
「これ?ここで決済して…再生したらそこから決められた時間だけレンタルになるから」
「へぇー、便利だな」
あまり機械が得意じゃない彼に変わって観たがっていた映画のレンタルを済ませる。パソコンで見られるなんて本当に便利だ。
学生の頃は二人でドキドキしながら映画を観たけれど今はアパートの一室で二人だけだ。
「んじゃ、さっそく観ようぜ?」
「そこで?」
「当たり前だろ」
膝の上にのって、猫のように顔をすりよせる。
学生の頃のようなドキドキしながら映画を観ることはなくなったけれど、こうして二人だけの映画館も悪くはないものだ。
少しだけ変わるとするなら、一緒にいる時間が長くなったことくらいだろう。
「お、これもレンタル開始してたんじゃん」
溜まっていた映画の処理なんてものだってできる。どこかに無理して行く必要もないのはとても助かる。僕は人混みがあまり好きではないからだ。彼は平気らしいけど、わざわざ連休だからと遠出して疲れるのも馬鹿らしいなんて、僕に合わせてくれた。
本当は映画館でみたり、どこかに旅行に行きたいのかもしれない。可愛いものが好きな彼なら、テーマパークでも行けば喜んでくれるかもしれない。
そんな風に思ってはみるけれど、二人で行動するのが難しい場所がいくつもあるから、僕らは行けそうにない。
近場ですら行けないのは、彼の同僚に僕の存在を知られないようにしているからだ。
別にバレてもいいと彼はいうけれど…彼の上司が僕らのような関係を異常者のする行いだといっていたと愚痴ったのを聞いてから、僕は彼が職場でいじめられないかと気になってしかたなくなった。
彼は営業マンだ。妬みや足の引っ張りあいは多い。
「なぁ、これってどうやってみるんだ?」
「これ?ここで決済して…再生したらそこから決められた時間だけレンタルになるから」
「へぇー、便利だな」
あまり機械が得意じゃない彼に変わって観たがっていた映画のレンタルを済ませる。パソコンで見られるなんて本当に便利だ。
学生の頃は二人でドキドキしながら映画を観たけれど今はアパートの一室で二人だけだ。
「んじゃ、さっそく観ようぜ?」
「そこで?」
「当たり前だろ」
膝の上にのって、猫のように顔をすりよせる。
学生の頃のようなドキドキしながら映画を観ることはなくなったけれど、こうして二人だけの映画館も悪くはないものだ。
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