上 下
58 / 229
第二章 事件だらけのケモナー

友達

しおりを挟む
 ケルン共々、反省していると、二人に抱きつかれた。父様も母様も、泣いている。
 どうしよう、母様の涙とか初めてみたんだけど…

「よかった…よかった…!仕事から戻ると…ケルンが…いないと…どれほど心配したか…!」

 うっ…心配かけたもんな…逆に考えても、屋敷の誰かが同じように、いきなりいなくなったら、ケルンも同じようになってただろうな。
 俺は…心配するのかな…また変に冷静に分析をしているのかもしれないな。

 俺は…いつ、ケルンと同化できるんだろう…今の状態で、棒神様がいっていた、運命を救えるのだろうか。そもそも、使命を果たせるか…不安だ。
 俺がこう思うのも、ケルンや普通の人が持つような感情ではない。知識に残っているパターンを踏んでいるようなものだ。

 新しく感情を持つことは、俺にはできない。
 だからこそ、ケルンの感情をどんなことがあっても共有している。

 思案にふけようかと思ったら、母様が、俺の怪我に気が付いた。気が動転してて、気が付かなかったようだが、さぁ…俺の予想だと…この後が大変だぞ。

「ティス!ケルンが怪我を!それに、この血!」
「精霊よ!力を貸してくれ!『ホースキュア』」

 予想通り、最上級の治癒魔法をかけられた。
 頬が暖かくなったと思って、触ると、傷どころか、血のあともない。

 二人にも心配をかけたんだ。きちんと謝ろうな。
「あの…ごめんなさい…」

 泣いちゃだダメだ。自分が悪くて泣いていいのは子供だけっていうけど、今回は泣いてはダメだ。
 きちんと謝って、それから、怒られないといけない。みんなが、どれほど心配したのか俺たちは知っている。

「退屈で…樽に隠れてたら、ポルティまで行っちゃったんだ…ごめんなさい」

 両親が、真剣に聞いてくれている。最後まで、いい切らないといけない。子供だからと、いや、子供だからこそ、伝えないといけない。

 一人で、怖かった。でも、街を一人で歩いて、楽しかった。痛いこともあった。でも、友達ができた。

 こんな風に生きれるのは、二人がいるから。

「心配かけて…ごめんなさい」

 貴方達の愛に、少しでも報いることができるだろうか。

 母様は、再度強くケルンを抱きしめた。

「二度と!…こんなことは、二度としないでね…お願いよ、ケルン…私の愛しい子」

 声は少し震えているけど、次第に、いつもの微笑みを浮かべる母様の声がする。

「ディアのいうとおりだ。父様も怒ってるんだぞ!…でもな、ケルン…それ以上に…無事でよかった」

 いつも優しくて、大きな手で頭を撫でてくれる、自慢の父様。

「ごめんなさい…父様、母様…僕、みんなが大好きだよ…だから、もっと怒っていいからね?僕…いい子になるよ」

 一粒だけ、涙が出た。悲しくてではなく、帰ってこれたことに安堵しての涙。
 ここが、ケルンの…俺たちの家なんだ。

「それで、ケルン。その子は誰かしら?男の子…よね?」

 母様が、ふふっと、笑い声をあげて、尋ねてきた。そういや、紹介していなかったな。

「あ、紹介するね!僕の友達だよ!ミルデイっていうの!」

 そういうと、少し離れたところから、頭を下げるミルデイが見える。
 挨拶の仕方は屋敷に帰る道中に教えている。一言だけだから、ミルデイもいえるだろう。

「初め…まして」

 緊張しているからか、舌がちろりと見えた。
 いや、ミルデイは、寂しくなったのかもしれない。親を殺されたといった。それが、両親なのか、どちらか片方のことを指すのかは、わからないが、どちらにしろ、家族が死んでいる。それなのに、ケルンの家族をみて、何も思わないはずがないだろう。魔物だったから感じないなんてことはないはずだ。

 友達だから、それぐらいわかるもんだ。

 母様の腕の中から離れ、ミルデイの右手を握る。酷く冷たくて、さっきまでの背中の温かさ比べてしまう。怖くないよ。そう思って、強く両手で右手を握る。ケルンの体温が伝わったのか、少し暖かくなった。右手を外し、左手を、ミルデイに重ねたまま、二人に紹介する。

「ミルデイは、売られてたんだ…そこの人達が、ミルデイを傷付けてて…だから、僕が買ったの。でも、帰る場所がないから…うちで、雇っていいかな?」

 母様は何もいわない。だからこそ、父様にそう願いでる。いつも頼むような簡単なことではない。

 雇用は、本採用となれば、終身雇用がこの世界では当たり前なことだ。特に我が家は『家族』の一員になる。その決定権を持つのは、家長である、父様が持っている。

 もちろん、もし反対されるなら、ケルンの家ということで、作業場を家に建て替えて、そこに住む気ではいる。屋敷の敷地内だから、反対もされないだろうしな。

「ケルンはそういっているが…ミルデイというのか。ミルデイ、君は、どうして働きたいと?もし、故郷に家族がいるなら、私が必ず帰らせてあげるが」

 父様が、ミルデイに優しく尋ねると、ミルデイは強く首を横に振った。

「いえ、俺には…故郷も家族もいません」

 あれ?カルドが変だぞ?眉をぴくりとさせた。何か気になったか?

「俺は、母と二人でした。二人で暮らしてて…父は俺が産まれる前に死んだって、聞いてます。俺達の鱗が珍しいからと狙われて…人質になった俺を助けようとして…母さんは…死にました。売られるまで、何度も鱗を剥がされて、もう死ぬんだって思ったら…坊っちゃまが、俺を買ってくれて…友達になろうって…救ってくれました」

 ミズヴェルド…蛇の魔物だった頃の話は、聞かなかった。道中で話をしたのは、たわいない、明日の約束だ。どんな遊びをしようとかそんな楽しいことだけ話をした。

 だから、初耳ではあるが、俺は、決して忘れない。ケルンが初めて、心の底からの怒りを感じたこの時を。

 ミルデイが、手を強く握って、ケルンをみた。それよりも、強く握り返して、頷いた。

「お願いします!俺をここで働かせてください!俺は坊っちゃまの執事になりたいんだ!」
「お願い!父様、母様!ミルデイは、襲われそうになった、僕を助けてくれたの!友達なんだ!離れたくない!」

 二人そろって、頭をさげた。
 数秒間の沈黙を打ち破ったのは、意外な人物だった。

「旦那様、よろしいですか?」

 カルドが、なんと、父様よりも先に意見をいおうとしている。俺は、かなり驚いた。いや、ケルンの驚きが、俺に伝わっただけかもしれない。

 記憶する限り、カルドは、決して父様に先んじて意見をいわなかったからだ。

「ミルデイといいましたか。執事になりたいと」
「はい!」
「それでは、まず、俺ではなく、私と一人称を改めましょう。それから、言葉遣い。礼儀作法と、執事としての教養など、覚えることは、たくさんありますからね」

 淡々とまるで、業務を知らせているように思えるのだが…もしかして!

「来年、坊ちゃまが学園に入られた時に、学園内で給仕する者がいないと、困っておりました。坊っちゃま専用の執事が、ちょうど欲しかったですからね、旦那様」

 カルドがまるで、前から決まっていたようにいうが、そんな話をしているのは、聞いたこともない。そもそも、カルドが付き添うという話だったはずだ。

 父様はそんなカルドをみて、懐かしそうに笑っている。

「そうだな。カルドもだったからな」
「じゃ、じゃあ!」
「ああ。ミルデイはうちで雇おう。ケルン専門の執事だ。いい旦那様になるよう、いい執事になるよう。お互いを支えあうんだぞ?」

 思わず、ミルデイと二人で歓声をあげて、抱き付いてしまった。ああ、このしっとり感…蛇の肌っていいなぁ…じゃなくもないが、とにかくやったな!祝賀会!宴じゃあ!

 あ、誕生会だった。忘れて…ん?地響き?

「旦那様ー!」

 あ、この声はランディか。全力疾走で、地面が振動するなんて、さすが、森の主の熊さん。すっごく、会いたかったんだよ、ラン…ランディ?

 何で、泥だらけで、怪我しているのに!走ってるんだよ!

「どこにも坊っちゃまがいねぇだぁ!みんな見ていないっていうだよぉ!いねぇだ!坊っちゃまぁがぁ!坊っちゃまがぁ!」

 泣かないでくれ、ランディ。つられて泣いちゃう。ああ、その前に、怪我の治療をしないと!せっかく、昨日、夜には家族だけで、誕生会するからって、カルドとフィオナに二人がかりで、散髪と服装を整えていたじゃないか!

「ランディー!」

 ミルデイに、目を一度合わせ、ミルデイが頷いたので、離れてランデイを呼ぶ。
 早く治療を!

「ぼ、坊っちゃまー!」

 だっと走って飛び込むとランディが受け止めてくれた。
 ぎゅっと抱き締められた。
 ああ、もふもふ。じゃなくて、こんなに、泥だらけになって…肩痛くない?…ああ、もう、汗かいて、涙も出て、ぐちゃぐちゃじゃないか。ごめんな。

「よかっただ!よかっただ!よかった…うぉぉぉぉん!」
「ごめんよぉぉぉぉ!ランディぃぃぃ!」

 だからうぉ、つられぇ、るぅってぇ!

 父様が、苦笑しつつ、治癒魔法をかけて、ランディの傷を治してくれた。上位の『リターンヒール』かけてるあたり、ランディは、みんなに愛されているんだな。ああ、カルドがたぶん、フィオナを呼びに…服がぼろぼろだもんな。

 すまん、ランディ。こっちが怒られる前に、雷が落ちるかもしれない。比喩でもなんでもなく、フィオナが雷を落とすから。

「坊っちゃまがいなくなったってきいて、おら…おら!無事でよかっただ!うぉぉぉぉ!坊っちゃまぁぁぁぁ!」

 ランディ、ちょっと苦しいかも…だが、これもいい…もふもふだ。

 ムササビマントが近づいてくる現実から逃げるには、ちょうどいいよな。

「坊っちゃま、いた!俺、心配、した!…坊っちゃま、血の匂い…誰?傷つけた?復讐…する」
「それは、俺の仕事だから、根暗野郎はすっこんでろ」

 飛んできたムササビこと、黒装束のハンクと、話を終えたのかティルカが、いつも通りのやりとりをする。
 あと、ハンク。料理人は、復讐はしないもんだ。料理作ってくれ。
 お腹すいた。

「坊っちゃま、俺の主人。主人の仇取る、家臣の勤め。御家の奉公人の貴様、邪魔。家臣は俺!」
「はぁ?お前の方があとから来てんだぞ?それに、仇を取るのは、俺の役目だぞ。でしゃばるなよ、根暗野郎」

 相変わらず、仲が悪いな…勘弁してくれよ。毎度思うんだけど、水と油というより、爆薬と火だよ。二人そろうと、騒がしくなるし、喧嘩…おっと、ハンクが細長い刃物出そうとしてるような…包丁は、しまっておこうね。

「あ、ランディとハンクにも紹介するね、ミルデイ。僕の友達で、執事になるんだよ!」

 ランディに紹介すると、普通だった。

「ほぉー。やったら、めんこい子だなぁ…さすが坊ちゃまだなぁ、こんなめんこい子連れてくるなんてなぁ」

 うん、普通。女の子と勘違い…そういや、ミルデイって本当に男の子?男の子の体にしたけど…あとで確認しよう。
 ハンクは…やっぱりハンクだった。

「お前、坊ちゃまの家臣?なる?俺、一の家臣。側近は俺。坊ちゃまいずれ天下とる。お小姓、務め、励む。一つ守れ。坊ちゃま、口にする、全部、俺の作った物。お前、作るの、ダメ。お前も、俺の作ったの、食べる。お前、大きくなる。共に、坊ちゃま、守る」

 包丁をくるくる回して、威嚇しながらも認めてくれたようだが、いや、料理人と執事って…あ、そうか。料理を作るのは料理人だが、配膳などの給仕は、執事の仕事だってことか。
 もう、ハンクは言葉が苦手すぎるだろ。途中、よくわからない言葉だったぞ。

「根暗が移るだろ、あと、坊ちゃまの剣は、俺だっていってるだろうが」
「お前、家臣違う。石でも食って、喉つめて、死ね。それか、腹、石つめて、沈め」

 おっと、刃物取り出しあうのは勘弁願いたい。しかも、七匹の羊…この世界では、ヤギではなく、羊だった…の話か…それは、ティルカも、怒るだろ。

 仕方ないな。

 手をパチンってたたいて、ちっちゃい音だけど、二人どころか、みんな注目…屋敷の悲鳴がそろそろ、収まったのみて…無事だといいな。

「もう誕生日会始まるよね?用意しようよ!」

 そういったら、屋敷から転びながら、フィオナの手を引っ張ってエセニアが走ってきて、そのまま抱き着かれ泣かれて、屋敷にようやく入った。

 エセニアさんを怒らせてはいけない。この世界に一つの常識が産まれ。

 ――ボージィンより、不許可とされ、認められません。

 なかった。

 こんな時には、でてくるのか、棒神様。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
また台風がきそうですね。
自分の仕事上、天気はあまり関係ないのですが、お客さんがこないのもさびしくあります。

ブックマークや感想ありがとうございます。
やる気がでまくるので、ぜひぜひ。

明日は複数上げますのでよろしくお願いします。
しおりを挟む
感想 43

あなたにおすすめの小説

異世界母さん〜母は最強(つよし)!肝っ玉母さんの異世界で世直し無双する〜

トンコツマンビックボディ
ファンタジー
馬場香澄49歳 専業主婦 ある日、香澄は買い物をしようと町まで出向いたんだが 突然現れた暴走トラック(高齢者ドライバー)から子供を助けようとして 子供の身代わりに車にはねられてしまう

元悪役令嬢はオンボロ修道院で余生を過ごす

こうじ
ファンタジー
両親から妹に婚約者を譲れと言われたレスナー・ティアント。彼女は勝手な両親や裏切った婚約者、寝取った妹に嫌気がさし自ら修道院に入る事にした。研修期間を経て彼女は修道院に入る事になったのだが彼女が送られたのは廃墟寸前の修道院でしかも修道女はレスナー一人のみ。しかし、彼女にとっては好都合だった。『誰にも邪魔されずに好きな事が出来る!これって恵まれているんじゃ?』公爵令嬢から修道女になったレスナーののんびり修道院ライフが始まる!

公爵夫人アリアの華麗なるダブルワーク〜秘密の隠し部屋からお届けいたします〜

白猫
恋愛
主人公アリアとディカルト公爵家の当主であるルドルフは、政略結婚により結ばれた典型的な貴族の夫婦だった。 がしかし、5年ぶりに戦地から戻ったルドルフは敗戦国である隣国の平民イザベラを連れ帰る。城に戻ったルドルフからは目すら合わせてもらえないまま、本邸と別邸にわかれた別居生活が始まる。愛人なのかすら教えてもらえない女性の存在、そのイザベラから無駄に意識されるうちに、アリアは面倒臭さに頭を抱えるようになる。ある日、侍女から語られたイザベラに関する「推測」をきっかけに物語は大きく動き出す。 暗闇しかないトンネルのような現状から抜け出すには、ルドルフと離婚し公爵令嬢に戻るしかないと思っていたアリアだが、その「推測」にひと握りの可能性を見出したのだ。そして公爵邸にいながら自分を磨き、リスキリングに挑戦する。とにかく今あるものを使って、できるだけ抵抗しよう!そんなアリアを待っていたのは、思わぬ新しい人生と想像を上回る幸福であった。公爵夫人の反撃と挑戦の狼煙、いまここに高く打ち上げます! ➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました

下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。 ご都合主義のSS。 お父様、キャラチェンジが激しくないですか。 小説家になろう様でも投稿しています。 突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革

うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。 優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。 家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。 主人公は、魔法・知識チートは持っていません。 加筆修正しました。 お手に取って頂けたら嬉しいです。

婚約破棄され逃げ出した転生令嬢は、最強の安住の地を夢見る

拓海のり
ファンタジー
 階段から落ちて死んだ私は、神様に【救急箱】を貰って異世界に転生したけれど、前世の記憶を思い出したのが婚約破棄の現場で、私が断罪される方だった。  頼みのギフト【救急箱】から出て来るのは、使うのを躊躇うような怖い物が沢山。出会う人々はみんな訳ありで兵士に追われているし、こんな世界で私は生きて行けるのだろうか。  破滅型の転生令嬢、腹黒陰謀型の年下少年、腕の立つ元冒険者の護衛騎士、ほんわり癒し系聖女、魔獣使いの半魔、暗部一族の騎士。転生令嬢と訳ありな皆さん。  ゆるゆる異世界ファンタジー、ご都合主義満載です。  タイトル色々いじっています。他サイトにも投稿しています。 完結しました。ありがとうございました。

だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜

十和とわ
ファンタジー
悲運の王女アミレス・ヘル・フォーロイトは、必ず十五歳で死ぬ。 目が覚めたら──私は、そんなバッドエンド確定の、乙女ゲームの悪役王女に転生していた。 ヒロインを全ルートで殺そうとするわ、身内に捨てられ殺されるわ、何故かほぼ全ルートで死ぬわ、な殺伐としたキャラクター。 それがアミレスなのだが……もちろん私は死にたくないし、絶対に幸せになりたい。 だからやってみせるぞ、バッドエンド回避!死亡フラグを全て叩き折って、ハッピーエンドを迎えるんだ! ……ところで、皆の様子が明らかに変な気がするんだけど。気のせいだよね……? 登場人物もれなく全員倫理観が欠如してしまった世界で、無自覚に色んな人達の人生を狂わせた結果、老若男女人外問わず異常に愛されるようになった転生王女様が、自分なりの幸せを見つけるまでの物語です。 〇主人公が異常なので、恋愛面はとにかくま〜ったり進みます。 〇基本的には隔日更新です。 〇なろう・カクヨム・ベリーズカフェでも連載中です。 〇略称は「しぬしあ」です。

婚約破棄は誰が為の

瀬織董李
ファンタジー
学園の卒業パーティーで起こった婚約破棄。 宣言した王太子は気付いていなかった。 この婚約破棄を誰よりも望んでいたのが、目の前の令嬢であることを…… 10話程度の予定。1話約千文字です 10/9日HOTランキング5位 10/10HOTランキング1位になりました! ありがとうございます!!

処理中です...