日本転移

５，聯合艦隊の帰還 ④

「ということだ。新田原所属の第３０５飛行隊は赤城・加賀の牽制に向かえ。
築城所属の第６、第８飛行隊は大和牽制に向かう。飛行ショーを見せて話し合いに応じさせろ。」
との総理の意向を受けた指令が下り各戦闘機のパイロットは返事をした。
「了解。」

「つまり、ファイナルカウントダウン方式でいいのかね？」
３０５飛行隊所属のF15パイロットはつぶやいた。
映画『ファイナルカウントダウン』で真珠湾攻撃に向かうゼロ戦を翻弄した手法を彼は思い描いていた。
もっともアレは（今は退役している）F-14トムキャットだったし、撃ち落とすことは無いのだが。
やがて彼らのレーダーにはゼロ戦などが多数捉えられていた。
「いくぞ。」

九州・日向灘沖・・・・今、ここの空には２つの勢力があった。
一つは日本国・航空自衛隊新田原所属の第３０５飛行隊のF-15戦闘機群、そしてもう一つは旧大日本帝国海軍の戦闘機群である。

まず空自の戦闘機群はその高機動性を生かして、すさまじい早さでゼロ戦群とすれ違う。
ゼロ戦群のパイロットたちは面食らう。
すさまじい早さを持つ何かがあっという間にすれ違ったからだ。
あっという間に帝国海軍機の後ろに回り込み、追い越した。
はっきり言って海軍機は機銃を撃つ暇すらなかった。

その頃。
そう遠く離れていない海域にも２つの勢力がある。
築城基地所属の第６、第８飛行隊のF2戦闘機群、そしてもう一つは戦艦大和をはじめとする聯合艦隊であった。