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第9章 嫌悪と悩み

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暖かい格好をして寒空の中を小走りで向かう。




公園につくとまたいつものベンチに楓は座っていた。




「よっ!」




俺は楓の横に座った。




「いやぁ~悪いね急に呼び出しちゃってさ。」




楓は笑ってそういった。




「きにすんなって!

んで?なんの話??」




「うぅ~ん。

まぁ大した話じゃないんだけどさぁ~。」




楓は頭をポリポリとかきながら言った。



「なんだよ。

まさか沙希ちゃんと上手くいってないのかぁ!?」



「いや。

それに関してはいたって順調なんだけどさぁ。」




……。




しばらく楓は考え込んだ。


そして思い付いたように言った。



「おっ、そういやお前らはどうなのよ最近!」




「はぁ??

俺の話をきいてどうすんだよ。」




「いいからいいから!

上手くいってんのか??」



「わけわかんねぇな。。

まぁ上手くいってるよ。

元彼の件が片付いてから、本当に順調って感じかな??

本当に恵となら結婚も考えられるし。」





楓は俺の言葉をきいて小さく頷いた。




「そっか。

あぁ~あ!

なんかお前みてると幸せオーラがウザイくらい出てるよなぁ!」




「なんだよそれ!」




「悪い!

なんかお前の顔みてたら話したいこと忘れちまった!」



そういって楓は勢いよく立ち上がった。



「いやいやいいから話せよ!

なんか話したいことあったんだろ??」



楓はそのまま歩き出した。



「まぁまた今度ゆっくり話すわ!

本当呼び出して悪かったな。」




「おい!

本当にいいのか!?」




楓は振り向かずに手を降りながら帰っていってしまった。




いったい楓はなにを話したかったんだ?




とりあえず俺は恵を待たせていたこともあり、


そのまま家に帰ることにした。



「お待たせぇ。」



「あれ?

早かったね!」



恵はキョトンとしている。



「うん。

なんだかよくわからんかったわ。」



「なにそれぇ。

あっ!さっきのケーキの話なんだけどさ!…」




楓の不可解な行動を俺はとくに気にはしていなかった。



また今度話すって言ってたし。



べつに急ぐ用事でもなかったんだろう。


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