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第4章 友情と愛情

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店のガラスにうつる自分の姿をチェックしていざ店内へ。



緊張する。



思えば合コンの時だって全然話してないんだった。



「あの、待たせちゃったかな?」



「いえいえ!ちょっと早く着きすぎちゃいまして!

気にしないでください!」



「ありがとう。

合コンじゃぁあまり話してないから緊張するね?」



「は…はい。。」



恵ちゃんは顔を赤く染めて恥じらっていた。


それからは他愛もない話からお互いのことを話し合った。



いろいろと恵ちゃんのことがわかってきた。



年齢は20歳で結構大きな会社の受付嬢をやっているらしい。



性格は大人しく、本当に女性らしい立ち振舞いだ。


結菜の面影が垣間見える小柄で綺麗な顔立ち。


性格こそ真逆な感じだが、俺は結菜のいない寂しさもあって、


どんどん恵ちゃんに心を奪われていった。




それからというもの、こんなふうに頻繁に食事を繰り返すようになっていった。


俺は思っていた。


恵ちゃんと会って親しくなるたびに、


俺はなにがしたいんだろうと。


彼女をつくる気はない。


だからといって恵ちゃんは一夜限りという関係にしたいわけじゃない。


恵ちゃんはきっと、このままの関係をいつまでも続ける気はないだろう。



ましてや楓のことも気がかりだった。


まだ楓は恵ちゃんをモノにしようと頑張っているみたいだし。


二人が頻繁に会ってるなんて知ったら怒るかな。


結局俺は楓には言い出せなくいた。


あたかも応援しているような反応をみせている。


最低な男だ…。




もし、


恵ちゃんが今の関係に煮えきらずに告白をしてきたらどうする。



俺はちゃんと断ることができるだろうか。


断るのなら今の関係を続ける意味は?


恵ちゃんの気持ちをもてあそんでるだけじゃないか。


俺は結局…



皆を傷つけるようなことしかしていなかった。


そんな気持ちを抱きながらも俺は恵ちゃんと会い続けていた。


なにかしなくてはいけないのはわかっている。


でも俺はふんぎりがつかなかった。




そしてついに


怖れていたことが起こった。



俺は恵ちゃんと喫茶店へ向かうために商店街を歩いていた。



すると後ろから聞き覚えのある声がした。



「あれ??

歩じゃねぇ?お~い!!」





それは楓の声だった。


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