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第1章「旅立ち」
第6話「食事会で」
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午後7時頃にロイはキースに連れられて、食事をする場所へ行った。
ロイが連れてこられたのはロイが今日、泊まる部屋同様、豪華なつくりの部屋でわりと広い部屋だった。
この部屋には真ん中に高級そうな真っ白なダイニングテーブルと椅子が置いてあり、その他にはやはり高級そうな大きな食器棚が置いてあった。
その他にはやはり高級そうな背の低い棚とその棚の上に花瓶が置いてあり、その花瓶には色とりどりの花が生けてあった。
「ここも豪華な部屋ですね。俺の幼馴染がこの宿のことを知ってたんですけど、その時、お城みたいなところらしいって言ってましたけど、本当にその通りだ」
ロイは部屋に入ってからわりとすぐにキースに向かってそう言った。
「まあ、このシンシアのテーマはお城ですからね。来てくださるお客様にまるで王様や女王様、王子様、王女様みたに過ごしていただきたいというのがモットーですし」
キースが言った。
「へー、やっぱりそうだったんですね。どおりで豪華なところなわけだ」
ロイが感心したように言った。
そんなロイにキースは笑った後、
「ロイ様、そこの椅子にお座りください。すぐに旦那様達も来られますので」
そう言った。
「あ、はい、ありがとうございます」
ロイはそう言い椅子に座った。
すると少しして、キースの言ったとおり、ピースとピースの両親、つまり、ここのオーナーとその奥さんがやって来た。
奥さんはピースと手を繋いでいた。
ロイは3人を見て、思わず椅子から立ちあがった。
「こんばんは。あなたがロイね。私はミリア。迷子になっていたピースをここへ連れて来てくださり、本当にありがとうございます。御礼とご挨拶が遅れてしまいごめんなさい。今日はここでゆっくりしていってくださいね」
ミリアはそうとても優しい口調と笑顔で言った。
また、ミリアはふんわりとした優しい雰囲気ももっている女性だった。
「ロイ、私はここシンシアのオーナーのダルク。まあ、もう存じてるとおり、ピースの父親でもあるんだけど、本当にピースのことはありがとうございました。御礼に今日は精一杯おもてなしをさせていただくからね」
ダルクが言った。
ダルクは背が高く体格もがっしりとしているけれど、ミリア同様、何処か優しい雰囲気ももっていた。
「いえ、そんな! ここに泊めていただくだけで十分です!」
ロイがそう言った後、ピースが、
「ねぇ、僕、お腹空いた!」
そう言ったので、ダルクが、
「そうだな。後は食べながら色々話そう。キース、お手伝いさん達に食事を運ぶように指示してくれ」
そう言い、キースはかしこまりましたと一旦、部屋を出てまた、戻ってきて、ここにいる全員が席に着いた。
すると暫くして、どんどんと食事が運ばれてきて、あっという間にダイニングテーブルの上はご馳走で一杯になった。
肉、魚、野菜、フルーツ、デザート、様々なものがあった。
「うわっ、凄い。俺、こんな豪華なご馳走、今まで見たことないです」
ロイは勿論、美味しいものは今まで沢山食べてきた。
だけど、こんな高級そうな食材がずらっと並ぶのは見たことがなかった。
「今日は御礼として、ここでお客様に提供している一番上等のコースの食事にしたんだ。勿論、私達もこんな豪華な食事は滅多にしないよ」
ダルクはにこにこしながら、そう言った。
「そうなんですか。何か本当にすいません」
ロイがそう言うとダルクは笑いながら、
「ロイ、君はまだ子どもなんだから、そんなに畏まらなくてもいいし、君をおもてなしする場なんだから、遠慮しないで食べてくれていいんだよ」
そう言った。
だから、ロイは、
「はい! じゃあ、遠慮なくそうします!」
そして、ロイはがつがつと食事をし始めた。
そして、食事をして、かなり経った頃、
「ところでロイ、君は今日、自分の村から、旅立ってきたんだって? ここに来たのは何か目的があってかな? もし力になれるようなことがあればなるから、良かったら、話だけでも聞かせてくれないだろうか。というのも最近、仕事ばかりでこうして、家族とキース以外と食事をするのも久しぶりだし、この町の人以外と話すのも久しぶりでね」
ダルクがそう言った。
その後、続けてミリアがくすくす笑いながら、
「実はこの人、好奇心が旺盛でね。だから、旅をしているロイがどうしてこの町に来たのか知りたくて仕方ないのよ」
そう言った。
「コホン、まあ、そうなんだけど」
ダルクがわざとらしい咳をした後にそう言った。
ロイはそんなダルクを見て、少なくともこの人は16年前の現象のことを笑って終らせたりはしないだろうと思い、話し始めた。
ただ、ロイは自分が話し終わった後は、へー、そんなことがあるんだねとか言われて終わりだろうなと思っていた。
だけど、ダルクはロイが話し終わった後、
「大きな光、16年前・・・・・・ロイ、私はすっかり忘れていたけど、ロイの話を聞いて思い出したよ。確かに私もそんな大きな光を見たことがある。その時、私はまだ今のロイと同じで16歳の少年でね、私が今、32歳だから、丁度、16年前だから、ロイが今、話してくれた光なのかもしれない」
そう言った。
ロイが連れてこられたのはロイが今日、泊まる部屋同様、豪華なつくりの部屋でわりと広い部屋だった。
この部屋には真ん中に高級そうな真っ白なダイニングテーブルと椅子が置いてあり、その他にはやはり高級そうな大きな食器棚が置いてあった。
その他にはやはり高級そうな背の低い棚とその棚の上に花瓶が置いてあり、その花瓶には色とりどりの花が生けてあった。
「ここも豪華な部屋ですね。俺の幼馴染がこの宿のことを知ってたんですけど、その時、お城みたいなところらしいって言ってましたけど、本当にその通りだ」
ロイは部屋に入ってからわりとすぐにキースに向かってそう言った。
「まあ、このシンシアのテーマはお城ですからね。来てくださるお客様にまるで王様や女王様、王子様、王女様みたに過ごしていただきたいというのがモットーですし」
キースが言った。
「へー、やっぱりそうだったんですね。どおりで豪華なところなわけだ」
ロイが感心したように言った。
そんなロイにキースは笑った後、
「ロイ様、そこの椅子にお座りください。すぐに旦那様達も来られますので」
そう言った。
「あ、はい、ありがとうございます」
ロイはそう言い椅子に座った。
すると少しして、キースの言ったとおり、ピースとピースの両親、つまり、ここのオーナーとその奥さんがやって来た。
奥さんはピースと手を繋いでいた。
ロイは3人を見て、思わず椅子から立ちあがった。
「こんばんは。あなたがロイね。私はミリア。迷子になっていたピースをここへ連れて来てくださり、本当にありがとうございます。御礼とご挨拶が遅れてしまいごめんなさい。今日はここでゆっくりしていってくださいね」
ミリアはそうとても優しい口調と笑顔で言った。
また、ミリアはふんわりとした優しい雰囲気ももっている女性だった。
「ロイ、私はここシンシアのオーナーのダルク。まあ、もう存じてるとおり、ピースの父親でもあるんだけど、本当にピースのことはありがとうございました。御礼に今日は精一杯おもてなしをさせていただくからね」
ダルクが言った。
ダルクは背が高く体格もがっしりとしているけれど、ミリア同様、何処か優しい雰囲気ももっていた。
「いえ、そんな! ここに泊めていただくだけで十分です!」
ロイがそう言った後、ピースが、
「ねぇ、僕、お腹空いた!」
そう言ったので、ダルクが、
「そうだな。後は食べながら色々話そう。キース、お手伝いさん達に食事を運ぶように指示してくれ」
そう言い、キースはかしこまりましたと一旦、部屋を出てまた、戻ってきて、ここにいる全員が席に着いた。
すると暫くして、どんどんと食事が運ばれてきて、あっという間にダイニングテーブルの上はご馳走で一杯になった。
肉、魚、野菜、フルーツ、デザート、様々なものがあった。
「うわっ、凄い。俺、こんな豪華なご馳走、今まで見たことないです」
ロイは勿論、美味しいものは今まで沢山食べてきた。
だけど、こんな高級そうな食材がずらっと並ぶのは見たことがなかった。
「今日は御礼として、ここでお客様に提供している一番上等のコースの食事にしたんだ。勿論、私達もこんな豪華な食事は滅多にしないよ」
ダルクはにこにこしながら、そう言った。
「そうなんですか。何か本当にすいません」
ロイがそう言うとダルクは笑いながら、
「ロイ、君はまだ子どもなんだから、そんなに畏まらなくてもいいし、君をおもてなしする場なんだから、遠慮しないで食べてくれていいんだよ」
そう言った。
だから、ロイは、
「はい! じゃあ、遠慮なくそうします!」
そして、ロイはがつがつと食事をし始めた。
そして、食事をして、かなり経った頃、
「ところでロイ、君は今日、自分の村から、旅立ってきたんだって? ここに来たのは何か目的があってかな? もし力になれるようなことがあればなるから、良かったら、話だけでも聞かせてくれないだろうか。というのも最近、仕事ばかりでこうして、家族とキース以外と食事をするのも久しぶりだし、この町の人以外と話すのも久しぶりでね」
ダルクがそう言った。
その後、続けてミリアがくすくす笑いながら、
「実はこの人、好奇心が旺盛でね。だから、旅をしているロイがどうしてこの町に来たのか知りたくて仕方ないのよ」
そう言った。
「コホン、まあ、そうなんだけど」
ダルクがわざとらしい咳をした後にそう言った。
ロイはそんなダルクを見て、少なくともこの人は16年前の現象のことを笑って終らせたりはしないだろうと思い、話し始めた。
ただ、ロイは自分が話し終わった後は、へー、そんなことがあるんだねとか言われて終わりだろうなと思っていた。
だけど、ダルクはロイが話し終わった後、
「大きな光、16年前・・・・・・ロイ、私はすっかり忘れていたけど、ロイの話を聞いて思い出したよ。確かに私もそんな大きな光を見たことがある。その時、私はまだ今のロイと同じで16歳の少年でね、私が今、32歳だから、丁度、16年前だから、ロイが今、話してくれた光なのかもしれない」
そう言った。
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