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第11話「告白されて」
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6月になった。
俺は相変わらず大学とアルバイト生活の繰り返しだった。
だけど、毎日のように美香とはLINEで会話のやり取りはしている。
電話もたまにするけど、やっぱり、距離が遠いのでそんなにはできなくて、電話の時はいつも、もっと声を聞いていたいと思ってしまう。
だから、やっぱり、直接会って、沢山話したい、そして、この腕の中に抱きしめたいという想いは募るばかりだった。
でも、7月になって、夏季休暇に入ったら、すぐに美香に会いに大阪に行こうとは思っていた。
そして、今日もそんな感じで大学での生活は無事に終えようとしていた。
だけど、今日の全部の大学の授業が終わり、帰ろうと席を立とうとしたら、浅川がやって来て、
「ね、少しだけでいいから、この後、時間取れないかな?」
そう言ったので、今日はいつもと少しだけ違うルーティーンになったなと俺は思った。
「ん? いいけど何?」
浅川とは食事会以来、ずっと仲良くしているので、俺は別に大したことではないだろうと思って聞いた。
だけど、そんな俺とは対照的に浅川は何処か緊張した面持ちをしていた。
俺はそんな浅川を見て、やっぱり、何か凄い大事な用なのかな?
そう思った。
「うん、ここじゃあ、ちょっと話しにくいから、何処か人気のない場所に移動してほしいんだけど」
浅川がそう言ったので、俺達は大学構内であまり人が来ないような場所に行くことにした。
俺達は大学構内で小さな森があるところに行った。
ここは本当に自然があるだけで、どの校舎からも少し離れているので、殆ど人は来なかった。
だから、たまにここで授業がない時間は寝てる奴もいた。それは男子だけだけど。
今は俺達の他に誰もいなかった。
ちなみにここへ来ようと言ったのは、浅川からの提案だった。
「で、話って?」
目的の場所に着いてすぐに俺は浅川にそう聞いた。
「うん、あのね、私、もうどうしようもないくらいになったから、言うね」
俺は浅川のその言葉を聞いて、直感で、あ、もしかして、告白されるかなと思った。
そして、俺はふと前に見せたあの唇を噛みしめていた浅川の表情とさっきの緊張した表情を思い出した。
唇を噛みしめた時は確か俺と美香が恋人同士になったと話していた時……そして、さっきの緊張した表情はもしかして、俺に告白するため?
俺がそう思っていると、
「私ね本田くんが好きなの」
俺が思ったとおり、浅川は俺に告白してきた。
「勿論、本田くんに幼馴染の彼女はいることは解ってる。だけど、やっぱり、好きって想いを伝えないと私も終われないなって思って……こんなこと言われて迷惑だって解ってるけど、どうしても言いたくて、ごめんね」
浅川はそう言い、その後は泣きだしてしまった。
俺は浅川は今まで勝気な女性だと思っていたから、泣きだしたことに驚いた。
だけど、俺はそんな浅川のことをどうすることもできず、ただ浅川を前にして立っていた。
すると浅川が俺に抱きついてきた。
それも勢いよくだったから、俺はよろけそうになり、思わず浅川の背中に手を回してしまった。
だから、俺は慌てて、手を離した。
「抱きついてごめんなさい。でも、これで諦めるから」
浅川はそう言った後、やっと笑顔になり、そう言った。
そして、浅川は俺が返事をしようとすると、解ってるから、いいの。ただ、私の想いを伝えたかっただけだから。そう言った。
だから、俺と浅川はその後は何事もないように普通に大学から帰っていった。
だけど、俺はこの時の浅川が本当は何を考えていたかなんて知るはずがなかった。
俺は相変わらず大学とアルバイト生活の繰り返しだった。
だけど、毎日のように美香とはLINEで会話のやり取りはしている。
電話もたまにするけど、やっぱり、距離が遠いのでそんなにはできなくて、電話の時はいつも、もっと声を聞いていたいと思ってしまう。
だから、やっぱり、直接会って、沢山話したい、そして、この腕の中に抱きしめたいという想いは募るばかりだった。
でも、7月になって、夏季休暇に入ったら、すぐに美香に会いに大阪に行こうとは思っていた。
そして、今日もそんな感じで大学での生活は無事に終えようとしていた。
だけど、今日の全部の大学の授業が終わり、帰ろうと席を立とうとしたら、浅川がやって来て、
「ね、少しだけでいいから、この後、時間取れないかな?」
そう言ったので、今日はいつもと少しだけ違うルーティーンになったなと俺は思った。
「ん? いいけど何?」
浅川とは食事会以来、ずっと仲良くしているので、俺は別に大したことではないだろうと思って聞いた。
だけど、そんな俺とは対照的に浅川は何処か緊張した面持ちをしていた。
俺はそんな浅川を見て、やっぱり、何か凄い大事な用なのかな?
そう思った。
「うん、ここじゃあ、ちょっと話しにくいから、何処か人気のない場所に移動してほしいんだけど」
浅川がそう言ったので、俺達は大学構内であまり人が来ないような場所に行くことにした。
俺達は大学構内で小さな森があるところに行った。
ここは本当に自然があるだけで、どの校舎からも少し離れているので、殆ど人は来なかった。
だから、たまにここで授業がない時間は寝てる奴もいた。それは男子だけだけど。
今は俺達の他に誰もいなかった。
ちなみにここへ来ようと言ったのは、浅川からの提案だった。
「で、話って?」
目的の場所に着いてすぐに俺は浅川にそう聞いた。
「うん、あのね、私、もうどうしようもないくらいになったから、言うね」
俺は浅川のその言葉を聞いて、直感で、あ、もしかして、告白されるかなと思った。
そして、俺はふと前に見せたあの唇を噛みしめていた浅川の表情とさっきの緊張した表情を思い出した。
唇を噛みしめた時は確か俺と美香が恋人同士になったと話していた時……そして、さっきの緊張した表情はもしかして、俺に告白するため?
俺がそう思っていると、
「私ね本田くんが好きなの」
俺が思ったとおり、浅川は俺に告白してきた。
「勿論、本田くんに幼馴染の彼女はいることは解ってる。だけど、やっぱり、好きって想いを伝えないと私も終われないなって思って……こんなこと言われて迷惑だって解ってるけど、どうしても言いたくて、ごめんね」
浅川はそう言い、その後は泣きだしてしまった。
俺は浅川は今まで勝気な女性だと思っていたから、泣きだしたことに驚いた。
だけど、俺はそんな浅川のことをどうすることもできず、ただ浅川を前にして立っていた。
すると浅川が俺に抱きついてきた。
それも勢いよくだったから、俺はよろけそうになり、思わず浅川の背中に手を回してしまった。
だから、俺は慌てて、手を離した。
「抱きついてごめんなさい。でも、これで諦めるから」
浅川はそう言った後、やっと笑顔になり、そう言った。
そして、浅川は俺が返事をしようとすると、解ってるから、いいの。ただ、私の想いを伝えたかっただけだから。そう言った。
だから、俺と浅川はその後は何事もないように普通に大学から帰っていった。
だけど、俺はこの時の浅川が本当は何を考えていたかなんて知るはずがなかった。
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