「伝説を超える時」

愛理

文字の大きさ
上 下
65 / 104
番外編「ファルの恋物語」

第8話「白の館」

しおりを挟む
 ファルは白の館へ辿り着いた。
 その名のとおり、外観は真っ白だった。
 ファルはコンコンとドアをノックした。
 すると髪の毛は真っ白で、髭も白くて長く生やした、強面の老人が出てきた。
 その老人のことを長老みたいな雰囲気の人だなとファルは思った。
「すいません。俺はファルっていいます。ここに修業しに来ました」
「ああ、長老から聞いておる。お入り」
「はい」
 そして、ファルは中に入る。
 中も何もかもが真っ白だった。
「そこに、お座り」
「はい」
 ファルは丸い椅子に座る。
「私はクリム。白の館の館長じゃ」
「はい」
「ファル、おぬしは、攻撃が得意だと聞いておる。武器で戦うのも。魔法も」
「そうです。俺は攻撃中心に戦ってきました」
「そういう者は、本当は、ヒーラーには向いておらんのじゃ」
「……………………」
「しかし、おぬしは、伝説の勇者の中でも1番の存在。そういう者は両方の才能を秘めておる」
「……………………」
「厳しい修業になるかもしれんが、覚悟はいいかの?」
「はい。どんなに厳しい修業にも打ち勝ってみせます」
「ふむ。いい心がけじゃの。よし、おいで」
 そして、ファルはクリムに着いていった。
 するとファルは、ある部屋の中に連れて行かれた。
 そして、その部屋には不気味なモンスター達がいた。
しおりを挟む

処理中です...