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番外編「辿り着きたい場所を探しに」(クラウス篇)
第15話「それぞれの帰省に」
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ファルが参戦してくれたことでクラウスは随分と闘いやすくなった。
ファルはやはり一番の勇者だけあって、ラウル、リンナが危なくなると素早く察知して、2人を守った。
だから、クラウスは今度は闘うことだけに集中することができた。
そして、とうとうこの邪悪な存在を倒すことに成功した。
“グゥウウ。ニクキカガヤキヲハナッタモノタチメ”
そう言った後、邪悪な存在は粉々に砕け散り、消滅した。
「やったぜ」
クラウスが言った。
「やりましたね」
ラウルが言った。
そんな会話をしているとファルが倒れている人間のところへいき、倒れている人間に手をかざした。
「ファル、そいつを助けるのか? 規定があるんだろ? 大丈夫なのか」
クラウスが言った。
ラウルもリンナもファルの方を見た。
「ああ、この人はただ取り憑かれていただけだからな。それにこの人間のことはサリアが知ってるんだ」
「サリアが?」
ラウルが言った。
「ああ、ここにお前らがいるって教えてくれたのはサリアだってさっき言っただろ。この話は長くなるから、さっきも言ったとおり、後で話すけどな。とりあえず治せるところまで傷を治すよ」
そう言いファルは人間にかざしている手から光を出した。
だけど、人間はまだ目を覚まさなかった。
「俺が思ってるよりかなり傷は深いな。いや、心の傷も関連してるからか。俺の家に連れて帰って看病するかな」
ファルがそう言った後、
「だけど、ファル、リリカさんは今、妊娠中なんでしょう。ラウルは早くサリアさんの元に帰りたいでしょうし、クラウスは今、旅をしている最中です。だから、私が私の家に連れて帰って看病します」
リンナがそう言った。
「そうだな。リンナも癒しの魔法とか使えるし、何より俺よりリンナの方が心の傷を癒してやれそうだな。じゃあ、お願いしてもいいかな? また、俺も様子見にいくから」
ファルが言った。
「じゃあ、とりあえずハート村まで一旦、皆で帰って、そこでリルラを呼ぶから、皆でリルラに乗って、順番に帰る場所まで送ってもらおうぜ。あ、リンナ、もし良かったら、俺も暫くカーゴ村にいさせてくれないかな。この人間にもしも何かあった時には助けるし」
クラウスが言った。
「ええ、勿論です。いくらでも良ければいてください。後、ハート村に帰る前にあの森にも寄ってもいいでしょうか? もう大丈夫だと思うのですが少し心配なので」
リンナが言った。
「ああ、勿論。ファルとラウルもそこはつきあってくれるか?」
クラウスの言葉にファルとラウルは優しく微笑みながら頷いた。
そして、4人は洞窟から抜け出し、まずはハート村の近くにある森を目指した。
その間にクラウスはファルにとりあえず、リルラに乗るまでにサリアが言っていた話を聞かせてくれと強く念を押した。
ファルはやはり一番の勇者だけあって、ラウル、リンナが危なくなると素早く察知して、2人を守った。
だから、クラウスは今度は闘うことだけに集中することができた。
そして、とうとうこの邪悪な存在を倒すことに成功した。
“グゥウウ。ニクキカガヤキヲハナッタモノタチメ”
そう言った後、邪悪な存在は粉々に砕け散り、消滅した。
「やったぜ」
クラウスが言った。
「やりましたね」
ラウルが言った。
そんな会話をしているとファルが倒れている人間のところへいき、倒れている人間に手をかざした。
「ファル、そいつを助けるのか? 規定があるんだろ? 大丈夫なのか」
クラウスが言った。
ラウルもリンナもファルの方を見た。
「ああ、この人はただ取り憑かれていただけだからな。それにこの人間のことはサリアが知ってるんだ」
「サリアが?」
ラウルが言った。
「ああ、ここにお前らがいるって教えてくれたのはサリアだってさっき言っただろ。この話は長くなるから、さっきも言ったとおり、後で話すけどな。とりあえず治せるところまで傷を治すよ」
そう言いファルは人間にかざしている手から光を出した。
だけど、人間はまだ目を覚まさなかった。
「俺が思ってるよりかなり傷は深いな。いや、心の傷も関連してるからか。俺の家に連れて帰って看病するかな」
ファルがそう言った後、
「だけど、ファル、リリカさんは今、妊娠中なんでしょう。ラウルは早くサリアさんの元に帰りたいでしょうし、クラウスは今、旅をしている最中です。だから、私が私の家に連れて帰って看病します」
リンナがそう言った。
「そうだな。リンナも癒しの魔法とか使えるし、何より俺よりリンナの方が心の傷を癒してやれそうだな。じゃあ、お願いしてもいいかな? また、俺も様子見にいくから」
ファルが言った。
「じゃあ、とりあえずハート村まで一旦、皆で帰って、そこでリルラを呼ぶから、皆でリルラに乗って、順番に帰る場所まで送ってもらおうぜ。あ、リンナ、もし良かったら、俺も暫くカーゴ村にいさせてくれないかな。この人間にもしも何かあった時には助けるし」
クラウスが言った。
「ええ、勿論です。いくらでも良ければいてください。後、ハート村に帰る前にあの森にも寄ってもいいでしょうか? もう大丈夫だと思うのですが少し心配なので」
リンナが言った。
「ああ、勿論。ファルとラウルもそこはつきあってくれるか?」
クラウスの言葉にファルとラウルは優しく微笑みながら頷いた。
そして、4人は洞窟から抜け出し、まずはハート村の近くにある森を目指した。
その間にクラウスはファルにとりあえず、リルラに乗るまでにサリアが言っていた話を聞かせてくれと強く念を押した。
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