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番外編「幸せが溢れるように」(ラウル篇)
第11話「ファルとの再会」
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ラウルが兵士達に連れられて王の間に行くとそこにはラズベル国の王様と女王様、サリア、そして、何故かファルがいた。
「ファル!」
ラウルはとても驚いたようにファルの名前を呼んだ。
「ラウル!」
ファルはとても嬉しそうにラウルの名前を呼んだ。
「もしかして僕のお客様ってファルのことなんですか?」
ラウルは兵士の1人にそう聞いた。
「はい。そうでございます。それでは我々はこれで下がらせていただきます」
そして、兵士達は何処かへ行ってしまった。
「ラウル、こちらへ来てくれるか」
王様が言った。
「はい」
そして、ラウルは王様と王女様の元へ行く。
そこにはファルもいて、また、王女様の横にはサリアが立っていた。
ファルだけは椅子に座らずに立っていた。
「この度はうちの兵士達が大変なご無礼を働いてしまい、大変申し訳なかった」
王様が悲痛な表情でそう言った。
「いいえ、僕もきちんとやはり名乗るべきでした」
王様の手前、ラウルはそう言うことにした。
「でも、このファル、君の双子の兄さんがここへ来て教えてくれて良かった」
王様がそう言った後、ラウルはファルを見た。
そして、
「ファル、どうして僕がこの国にいると解ったんですか?」
今、一番疑問に思っていることをファルに聞いた。
「ああ、数日前、グロウ爺さんが俺の所に家来と一緒に来てな、俺の所にラウル様が来てるはずなんじゃが、まだエデック国へはお戻りになろうとはしないのであろうかって言うから、来てないって言ったら、青ざめたんで、事情を聞いて、でも、居場所が解らないから、仕方がないからリンナに会いにいって、お前の居場所を探してるんだけど知らないかって聞いたら、リンナに以前、俺達がジェオスとの闘いをしている時に占ってもらったアンナにお前の居場所を占ってもらったら解るだろうから、会いに行こうと言われて、行ったんだ。そして、お前の居場所をアンナに占ってもらったら、この国のことが写って、更にアンナが何かお前が危ない状況にいますって言うから、俺、慌ててこの国に来たんだよ。まあ、遠いから何日もかかったけど」
「そうなんですね。迷惑をかけてしまってすいません」
「バーカ。俺達、兄弟だから別にいいんだよ。どんなに迷惑かけられたって俺は構わない。それに前に言った約束忘れてるけど」
「え?」
「俺には丁寧語を使わないって」
「あ、本当だ」
「うん、それでよし」
ラウルは結婚しても自分がエデック国の王子という身分に戻っても変わらないで接してくれるファルをとても嬉しく思った。
だけど、サリアを見るとサリアはとても複雑な表情を浮かべていた。
ラウルはそんなサリアを見て、もしかして自分がエデック国の王子だということを隠していたことに嫌悪感を抱いているのかもしれない。
そう思った。
でも、ラウルは、だけど、もしサリアに僕が嫌われてしまったのだとしてもハート村でのサリアのご両親には絶対にサリアからのメッセージを持ち帰ろう。
そう強く思い、
「……あの、お話をしていただいている途中で大変申しわけないのですが、もし宜しければサリアと2人きりでお話をさせていただけませんでしょうか?」
王様の方を見て、そう言った。
「ファル!」
ラウルはとても驚いたようにファルの名前を呼んだ。
「ラウル!」
ファルはとても嬉しそうにラウルの名前を呼んだ。
「もしかして僕のお客様ってファルのことなんですか?」
ラウルは兵士の1人にそう聞いた。
「はい。そうでございます。それでは我々はこれで下がらせていただきます」
そして、兵士達は何処かへ行ってしまった。
「ラウル、こちらへ来てくれるか」
王様が言った。
「はい」
そして、ラウルは王様と王女様の元へ行く。
そこにはファルもいて、また、王女様の横にはサリアが立っていた。
ファルだけは椅子に座らずに立っていた。
「この度はうちの兵士達が大変なご無礼を働いてしまい、大変申し訳なかった」
王様が悲痛な表情でそう言った。
「いいえ、僕もきちんとやはり名乗るべきでした」
王様の手前、ラウルはそう言うことにした。
「でも、このファル、君の双子の兄さんがここへ来て教えてくれて良かった」
王様がそう言った後、ラウルはファルを見た。
そして、
「ファル、どうして僕がこの国にいると解ったんですか?」
今、一番疑問に思っていることをファルに聞いた。
「ああ、数日前、グロウ爺さんが俺の所に家来と一緒に来てな、俺の所にラウル様が来てるはずなんじゃが、まだエデック国へはお戻りになろうとはしないのであろうかって言うから、来てないって言ったら、青ざめたんで、事情を聞いて、でも、居場所が解らないから、仕方がないからリンナに会いにいって、お前の居場所を探してるんだけど知らないかって聞いたら、リンナに以前、俺達がジェオスとの闘いをしている時に占ってもらったアンナにお前の居場所を占ってもらったら解るだろうから、会いに行こうと言われて、行ったんだ。そして、お前の居場所をアンナに占ってもらったら、この国のことが写って、更にアンナが何かお前が危ない状況にいますって言うから、俺、慌ててこの国に来たんだよ。まあ、遠いから何日もかかったけど」
「そうなんですね。迷惑をかけてしまってすいません」
「バーカ。俺達、兄弟だから別にいいんだよ。どんなに迷惑かけられたって俺は構わない。それに前に言った約束忘れてるけど」
「え?」
「俺には丁寧語を使わないって」
「あ、本当だ」
「うん、それでよし」
ラウルは結婚しても自分がエデック国の王子という身分に戻っても変わらないで接してくれるファルをとても嬉しく思った。
だけど、サリアを見るとサリアはとても複雑な表情を浮かべていた。
ラウルはそんなサリアを見て、もしかして自分がエデック国の王子だということを隠していたことに嫌悪感を抱いているのかもしれない。
そう思った。
でも、ラウルは、だけど、もしサリアに僕が嫌われてしまったのだとしてもハート村でのサリアのご両親には絶対にサリアからのメッセージを持ち帰ろう。
そう強く思い、
「……あの、お話をしていただいている途中で大変申しわけないのですが、もし宜しければサリアと2人きりでお話をさせていただけませんでしょうか?」
王様の方を見て、そう言った。
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