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第9話「幸せな日々」
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悟がオフの日、しずくと車で地方の海に来ていた。
この前、行った都会の海とは違い、とても綺麗な海だった。
「綺麗ね」
しずくが言う。
「ああ」
悟は不思議な気持ちだった。
何故なら、しずくと一緒にいるだけで気持ちが癒されていくからだ。
第一印象は最悪だと思ったのにな。
悟はふとそんなことを思う。
悟とつきあってからも、しずくはずっと笑顔のままだった。
そして、とても優しかった。
「しずく」
「ん?」
悟はしずくを抱き締めた。
「……悟くん」
「……何だろう。俺、しずくのこと短期間の間に凄い好きになったみたいだ」
「……悟くん」
「それは、しずくが心の底から優しいからかな」
そう。本音を言うと、今までつきあってきた彼女達は、どうしても打算的であるような気がしてならなかった。
そんな彼女達に悟は自分の母親の影を重ねてしまうところがあった。
あんなに父親を嫌っていたのに別れないのは、打算的な部分があるからだと悟はずっと思っていたから。
だけど、しずくは違う。
ただ純粋に人を愛することが出来る。
悟にはそう感じられた。
「……悟くん」
だけど、悟の腕の中で、しずくが少し儚げな表情をしていたことに悟は気付かなかった。
久し振りに幸せな気持ちが一杯で。
この前、行った都会の海とは違い、とても綺麗な海だった。
「綺麗ね」
しずくが言う。
「ああ」
悟は不思議な気持ちだった。
何故なら、しずくと一緒にいるだけで気持ちが癒されていくからだ。
第一印象は最悪だと思ったのにな。
悟はふとそんなことを思う。
悟とつきあってからも、しずくはずっと笑顔のままだった。
そして、とても優しかった。
「しずく」
「ん?」
悟はしずくを抱き締めた。
「……悟くん」
「……何だろう。俺、しずくのこと短期間の間に凄い好きになったみたいだ」
「……悟くん」
「それは、しずくが心の底から優しいからかな」
そう。本音を言うと、今までつきあってきた彼女達は、どうしても打算的であるような気がしてならなかった。
そんな彼女達に悟は自分の母親の影を重ねてしまうところがあった。
あんなに父親を嫌っていたのに別れないのは、打算的な部分があるからだと悟はずっと思っていたから。
だけど、しずくは違う。
ただ純粋に人を愛することが出来る。
悟にはそう感じられた。
「……悟くん」
だけど、悟の腕の中で、しずくが少し儚げな表情をしていたことに悟は気付かなかった。
久し振りに幸せな気持ちが一杯で。
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