「君としか恋はしたくない」

愛理

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番外編「俺の恋愛事情」ーsideー実

第7話「目撃」

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  俺は広瀬に告白しようと思ったものの、一体、どういったシチュエーションで、何て言って告白すればいいのか迷っていた。
  やっぱり、ストレートに俺にとっては広瀬のことを初めて知った日から、何か気になってさとかかな? で、気になっているうちに好きに変わってさとか……。
  俺はそんなことを考えながら2時間目と3時間目の間の休み時間にバトミントン部の先輩に用事があり、部室で会うことになっていたので、部室に向かっていた。
  だけど、俺は部室に行く間に通る靴箱へと続く廊下で足を思わず止めた。
  何故なら、俺が今、いる場所は靴箱があるところが一部見えて、その見えるところに涼一と広瀬がいたから。
  そういえば涼一もさっき用事があるって言って、俺より早く教室から出ていったんだよな。
  珍しく俺達に何の用事かも言わないで。
  涼一には相田がいるのは解ってる。
  だけど、ドキリとしてしまった。
  それは広瀬が涼一が好きなことを知っているからだろうけど。
  勿論、俺はそのことを承知であたって砕けろの精神で広瀬に告白しようと思っている。
  でも……。
  やっぱり、広瀬が涼一と2人で話しているところを見ると告白することさえ、しない方がいいんじゃないかと思ってしまう。
  だって、広瀬は涼一といる時、何だかいつも顔が赤い気がするから。
  それって涼一に凄く大事な彼女がいるのを知っていたとしても、相当、好きだからなんだと思うから。
  はは。自分のことになると俺ってこんなに情けなかったんだな。
  あれだけ涼一には相田に告白しろって言ってたのに。
  まあ、勿論、涼一にそう言ったのは相田も涼一のことが好きだという確信があったからなんだけど。
  俺はそう思った後、今は長い休み時間じゃないから早く部室に行かないとと思い始め、再び足を進めて、2人がいる場所に凄く近づいた。
  そして、その時―。
  何故か涼一が広瀬を抱きしめた。
  また、広瀬も涼一を抱きしめ返したように見えた。
  俺はその光景を見て、再び足を止めてしまった。
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