6 / 13
01:『出発点、そして終着点となる時刻』
:04 失われた都市、東京
しおりを挟む
*
目を開けるとそこは、森の中だった。森というものは本かバーチャルの世界でしか見たことなかったが、どうやら僕は天国に来てしまったらしい。長い時間地面に横たわっていたようで、体の節々が痛む。頭上には星空が広がっていた。
「ここが天国か……」
「何寝ぼけたこと言ってんの。早く起きて」
巡が膨れっ面でこちらを見ている。その背後には、青い光を放つカプセルが木々の間に挟まっていた。なにやら腕が痛むと思えば、いくつか火傷の痕がミミズ腫れになっていた。
「着地した時にドアから放り出されたみたいだけど、脱出、成功したみたい。てかめっちゃ空気美味しいよ!!」
巡が清々しい顔で両手を広げる。僕も体を起こす。そして視界いっぱいに広がるその光景に、声を上げずにはいられなかった。
「東京だ……!」
そこにはビルの群れと七色に光るタワー、一階か二階くらいの高さしかない家や、所々錆び付いた遊具のある公園。どれもが現代の地球からは失われた景色。タワーも僕達の時代の無機質なものではなく、いわゆる建築物といったデザイン性を感じる。
森もそんなに深くなかったらしい。すぐそこが民家だ。そよ風が僕の頬を撫でる。現代とは比べ物にならない、とても澄んだ綺麗な空気だった。
森からすぐ脇道に出て、大きく息を吸う。身体中に酸素が行き渡る気がした。金属が軋む音が夜の街に響いている。タイムマシンで時間を確認すると、2019年と表示されていた。
「2019年か……巡、この後どうす……メクリ?!」
「ユヅもこっち来なさいよ~!本物のブランコよ!!」
ギーコギーコという金属音の発信源はこいつだった。ブランコにはしゃぐ高校生を見て、首を傾げる一般人たち。意外と人通りは多い。夜更けではないみたいだ。僕は慌てて巡を引き戻す。
「あんま目立つなよ!!ここは過去なんだぞ!!もし何か仕出かして未来が変わりでもしたら!」
「あ、そっか、つい……」
小声でそう言うと、申し訳なさそうに苦笑いする巡。
「でもその辺の人に紛れ込んで散歩するくらいはいいんじゃない?」
「ま、まあ……。ちょっとだけ、ほんのちょっとだけだからな!」
僕も自分の気持ちに嘘はつけない。正直めちゃくちゃ見てみたい。400年前の東京を。
ホログラムで服を自由に変えられる今と違って、この時代の人たちはちゃんと服を着ている。どれも古臭いものばかりだが、しっかりとした布地の洋服だ。今では何百万もの値がつく逸品だろう。
お店や屋台の光が様々な色で輝いている。通りすがりの人に片っ端から何かを配っている怪しい人もいる。アンドロイドはこの時代にはいなさそうだ。
「ねえユヅ、あれならタダで貰えそう。貰ってみましょう?」
「え、い、いいのかな……」
僕は戸惑いつつも、欲望には逆らえなかった。怪しいお姉さんから、青と銀に光る缶詰のようなものをもらった。細長く、片手で持ちやすいサイズになっている。よく見ると赤い闘牛のマークが描いてあった。
「これ本で見たことあるわ!かんじゅーすってやつね!」
「かんじゅーす?」
「こうやって開けるのよ」
巡を見ると筒の片方にある小さな取っ手のようなものに指を引っ掛けて、うまく力をかけていた。するとカシュっと音がしてなんと穴が空いた。
「一体どうなってるんだ……?」
見よう見まねでやってみると、一応穴が空いたが中から泡が吹き出てきた。慌てふためいていると巡に爆笑されて、なんとも言えない気持ちになる。ヤケクソで穴から出てくる液体を一息に飲んでみた。
「お、おいしい!?喉の中でパチパチ弾ける……なんだこの飲み物!!!」
「ほんと。味もよくわからないけど甘くて美味しいわね!!」
その後も僕らは2人で夜の東京を楽しんだ。自動販売機というものを観察してみたり、そのおかげで500円硬貨が落ちていることに気付いたり。そのお金でバニラ味のソフトクリームを買って、冷たく奇妙な食感のクリームを分け合って堪能したり。
赤い看板に黄色くMと描かれたお店で100円のハンバーガーを食べたり。自動車に轢かれそうになりながら色んな形の車が実際に走ってることに感動したり。
路地裏に咲く雑草を見ながら、長い階段を上り夜景を眺めたり。こんな自然な景色を、現実で体験できるなんて。
「あっ」
そんな体験に心奪われ、前から走ってくる人影に気付かなかった。僕は避けることもできず、面と向かってぶつかってしまう。
「す、すみませんっっ」
か細い声を出す長い銀髪の少女。顔はその髪で隠れていて、よく見えない。白く清潔感溢れる服装が、転んだせいで茶色く汚れてしまっていた。
「こちらこそごめん、大丈夫?」
僕が手を差し出すが、彼女は怯えたように後ろに飛び退いた。すぐに彼女の来た道の方から、男の声が聞こえてきた。
「こっちへ逃げたぞ!」
「し、失礼しますっ」
少女はまた走っていく。去り際に足に鎖がつけられていることに気がついた。ただならぬ気配を感じる。
「巡……あの子……」
「だめよ」
ついつい足を踏み出してしまう僕の手を、巡はがっしり掴んで引き留めた。振り返ると、彼女は首を振る。
「ただでさえ接触しちゃったのにこれ以上過去に干渉してどうするつもり?」
ここに来て一番始めにはしゃいでたこいつに言われると滅茶苦茶むかつくが、とんでも無く正論である。
「そうだな……やめとく」
僕は伸ばしかけた手を下ろす。後ろからは、いかにもなスーツの男達が走って僕たちの前を通り過ぎていく。おそらく少女の追っ手だろう。一体どういう状況なのか。
「なんか、疲れたな。そろそろ帰る計画を立てるか」
「そうね。どうしたものかし……」
ダァンッ
「おい!人が轢かれたぞ!!」
「誰か!!救急車だ!早く!」
巡の開き切った瞳を見て、僕は背後に広がる光景に想像がついた。振り返ると、赤く光る信号機と血飛沫がかかった大型トラック。横断歩道には横たわる白い身体。赤く染まっていくスカート。
目の前で轢かれたのは、あの少女だった。
目を開けるとそこは、森の中だった。森というものは本かバーチャルの世界でしか見たことなかったが、どうやら僕は天国に来てしまったらしい。長い時間地面に横たわっていたようで、体の節々が痛む。頭上には星空が広がっていた。
「ここが天国か……」
「何寝ぼけたこと言ってんの。早く起きて」
巡が膨れっ面でこちらを見ている。その背後には、青い光を放つカプセルが木々の間に挟まっていた。なにやら腕が痛むと思えば、いくつか火傷の痕がミミズ腫れになっていた。
「着地した時にドアから放り出されたみたいだけど、脱出、成功したみたい。てかめっちゃ空気美味しいよ!!」
巡が清々しい顔で両手を広げる。僕も体を起こす。そして視界いっぱいに広がるその光景に、声を上げずにはいられなかった。
「東京だ……!」
そこにはビルの群れと七色に光るタワー、一階か二階くらいの高さしかない家や、所々錆び付いた遊具のある公園。どれもが現代の地球からは失われた景色。タワーも僕達の時代の無機質なものではなく、いわゆる建築物といったデザイン性を感じる。
森もそんなに深くなかったらしい。すぐそこが民家だ。そよ風が僕の頬を撫でる。現代とは比べ物にならない、とても澄んだ綺麗な空気だった。
森からすぐ脇道に出て、大きく息を吸う。身体中に酸素が行き渡る気がした。金属が軋む音が夜の街に響いている。タイムマシンで時間を確認すると、2019年と表示されていた。
「2019年か……巡、この後どうす……メクリ?!」
「ユヅもこっち来なさいよ~!本物のブランコよ!!」
ギーコギーコという金属音の発信源はこいつだった。ブランコにはしゃぐ高校生を見て、首を傾げる一般人たち。意外と人通りは多い。夜更けではないみたいだ。僕は慌てて巡を引き戻す。
「あんま目立つなよ!!ここは過去なんだぞ!!もし何か仕出かして未来が変わりでもしたら!」
「あ、そっか、つい……」
小声でそう言うと、申し訳なさそうに苦笑いする巡。
「でもその辺の人に紛れ込んで散歩するくらいはいいんじゃない?」
「ま、まあ……。ちょっとだけ、ほんのちょっとだけだからな!」
僕も自分の気持ちに嘘はつけない。正直めちゃくちゃ見てみたい。400年前の東京を。
ホログラムで服を自由に変えられる今と違って、この時代の人たちはちゃんと服を着ている。どれも古臭いものばかりだが、しっかりとした布地の洋服だ。今では何百万もの値がつく逸品だろう。
お店や屋台の光が様々な色で輝いている。通りすがりの人に片っ端から何かを配っている怪しい人もいる。アンドロイドはこの時代にはいなさそうだ。
「ねえユヅ、あれならタダで貰えそう。貰ってみましょう?」
「え、い、いいのかな……」
僕は戸惑いつつも、欲望には逆らえなかった。怪しいお姉さんから、青と銀に光る缶詰のようなものをもらった。細長く、片手で持ちやすいサイズになっている。よく見ると赤い闘牛のマークが描いてあった。
「これ本で見たことあるわ!かんじゅーすってやつね!」
「かんじゅーす?」
「こうやって開けるのよ」
巡を見ると筒の片方にある小さな取っ手のようなものに指を引っ掛けて、うまく力をかけていた。するとカシュっと音がしてなんと穴が空いた。
「一体どうなってるんだ……?」
見よう見まねでやってみると、一応穴が空いたが中から泡が吹き出てきた。慌てふためいていると巡に爆笑されて、なんとも言えない気持ちになる。ヤケクソで穴から出てくる液体を一息に飲んでみた。
「お、おいしい!?喉の中でパチパチ弾ける……なんだこの飲み物!!!」
「ほんと。味もよくわからないけど甘くて美味しいわね!!」
その後も僕らは2人で夜の東京を楽しんだ。自動販売機というものを観察してみたり、そのおかげで500円硬貨が落ちていることに気付いたり。そのお金でバニラ味のソフトクリームを買って、冷たく奇妙な食感のクリームを分け合って堪能したり。
赤い看板に黄色くMと描かれたお店で100円のハンバーガーを食べたり。自動車に轢かれそうになりながら色んな形の車が実際に走ってることに感動したり。
路地裏に咲く雑草を見ながら、長い階段を上り夜景を眺めたり。こんな自然な景色を、現実で体験できるなんて。
「あっ」
そんな体験に心奪われ、前から走ってくる人影に気付かなかった。僕は避けることもできず、面と向かってぶつかってしまう。
「す、すみませんっっ」
か細い声を出す長い銀髪の少女。顔はその髪で隠れていて、よく見えない。白く清潔感溢れる服装が、転んだせいで茶色く汚れてしまっていた。
「こちらこそごめん、大丈夫?」
僕が手を差し出すが、彼女は怯えたように後ろに飛び退いた。すぐに彼女の来た道の方から、男の声が聞こえてきた。
「こっちへ逃げたぞ!」
「し、失礼しますっ」
少女はまた走っていく。去り際に足に鎖がつけられていることに気がついた。ただならぬ気配を感じる。
「巡……あの子……」
「だめよ」
ついつい足を踏み出してしまう僕の手を、巡はがっしり掴んで引き留めた。振り返ると、彼女は首を振る。
「ただでさえ接触しちゃったのにこれ以上過去に干渉してどうするつもり?」
ここに来て一番始めにはしゃいでたこいつに言われると滅茶苦茶むかつくが、とんでも無く正論である。
「そうだな……やめとく」
僕は伸ばしかけた手を下ろす。後ろからは、いかにもなスーツの男達が走って僕たちの前を通り過ぎていく。おそらく少女の追っ手だろう。一体どういう状況なのか。
「なんか、疲れたな。そろそろ帰る計画を立てるか」
「そうね。どうしたものかし……」
ダァンッ
「おい!人が轢かれたぞ!!」
「誰か!!救急車だ!早く!」
巡の開き切った瞳を見て、僕は背後に広がる光景に想像がついた。振り返ると、赤く光る信号機と血飛沫がかかった大型トラック。横断歩道には横たわる白い身体。赤く染まっていくスカート。
目の前で轢かれたのは、あの少女だった。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
婚約破棄は誰が為の
瀬織董李
ファンタジー
学園の卒業パーティーで起こった婚約破棄。
宣言した王太子は気付いていなかった。
この婚約破棄を誰よりも望んでいたのが、目の前の令嬢であることを……
10話程度の予定。1話約千文字です
10/9日HOTランキング5位
10/10HOTランキング1位になりました!
ありがとうございます!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる