44 / 110
44話「不意の訪れ」
しおりを挟む
「あそこに……マッドサモナー……決着を……」
サフィー達が歩く度に、白い館は少しずつ大きくなっていく。
白い館の住人はどんな人物なのか、白い館はいつ頃に建ったのか。調べる事は山積みだ。しかし、一つ一つ消化していけば、そう時間はかからない。もしもの時は、城に戻って応援を要請すればいい。
まず今やることは、周囲の安全を確かめる事。今すぐ重大な事柄が起こらない事が確認できれば、そう、事を急ぐこともない。じっくりとマッドサモナーを追い詰めていけばいい。
逆に、こちらが警戒されてなければ、もう少し踏み込みたい。感づかれないようにポチに匂いを辿らせて、門の中へと入りたい。
住人にも、玄関ででもいいので、二三、話を聞ければ尚良いが、そう上手くは事は運ばないだろう。
「キャァァァァァァッ!」
その刹那、一同の耳に入ったのは、大きな悲鳴だ。
「えっ……」
サフィーがただ事ではない空気を感じ、悲鳴の方を振り向く前に、別の方向でも叫び声が上がった。
「うわぁ……ぎゃぁぁぁぁぁ!」
悲鳴の方を向いたサフィーは、目の前の光景を見て、絶句するしかなかった。
人が、切り裂かれている。そこかしこにいるブラッディガーゴイルは、いつ現れたのかは分からない。恐らくはマッドサモナーに召喚されたのだろうが……展開が早過ぎる。
「お、おいおい……ここ、町中ですよ!?」
「ひ……人が……」
ブリーツとドドもうろたえている。
運悪いことにブラッディガーゴイルの近くに居た人は、ブラッディガーゴイルの鋭い爪によって、有無を言わさずに、その体を切り裂かれている。
「……非戦闘員が居るのよ!?」
血飛沫が舞い、地面は見る見るうちに赤く染まっていく。サフィーは茫然としていた。こちらの存在に気付いていたとしても、最悪、マッドサモナーを追ってこの町に来たと分かったとしても、まさか、こんな形で攻撃を仕掛けてくるとは思いもしない。
何の関係も無い、何の罪もない、何も知らないただの通行人を……しかも、自分の住んでいる町の住民の命を、こんな形で奪うなんて、米粒ほども思わなかった。
「そよぐ風、時にゆるりと吹きにけり、人の世もまた、同じものなり……ブリーズクリンキング!」
ブリーツの手から放たれた風は、透明なうねりを伴って、周囲のブラッディガーゴイルへと向かっていき、ブラッディガーゴイルを包んだ。
「グォォ!」
ポチが、ブリーツのブリーズクリンキングを受けて動きが鈍ったブラッディガーゴイルのうちの一体に向かって猛進し、跳躍する。
ブラッディガーゴイルは、そんなポチを見て爪を振り上げたが、その爪が振り下ろされるよりも、ポチがブラッディガーゴイルの懐深くへと入る方が早かった。
ブラッディガーゴイルの胴体は、ポチの爪によって深く切り刻まれた。
ブラッディガーゴイルは、既にポチの居なくなった空間に向かって爪を振りおろしながら、地面に倒れた。
「くっ……私は……なんて……!」
サフィーの目に最初に留まったのは、爪に滴った血を見て満足している様子のブラッディガーゴイルだった。
「うおおおぉぉぉぉ!」
サフィーが叫ぶ。そして、その後、一秒もしないうちに、そのブラッディゴーレムは、サフィーの二刀流の前に切り刻まれていた。
「ウォゥ!」
ポチもブラッディガーゴイルの攻撃を素早くかわしつつ、次から次にブラッディガーゴイルを、自らの爪、そして牙で切り裂いている。
「ポチ……ぼ、僕も何か……灼熱の火球よ、我が眼前の者を焼き尽くせ……ファイアーボール!」
ドドはうろたえながらも、ポチの後方からファイアーボールを放った。ブラッディガーゴイルに翼に命中した火球は弾け、ブラッディガーゴイルの片翼は吹き飛んだ。
「ぐおおぉぉぉ!」
ブラッディガーゴイルは怒りの感情を含んだ雄叫びをドドの方へと放った。
「ひ……!」
ブラッディガーゴイルは、片腕をドドの方へと向けると、手の平に橙色光が集中した。
「突風よ、同質なる理を、その鋭さに寄り切り裂きたまえ……ディナイブロウ!」
ブラッディガーゴイルの手のひらから火球が発射されたのと同時に、ブリーツはフルキャストのディナイブロウをドドの前面に展開した。
突如として地面から吹き上がった突風はが、ドドと火球の間を遮る。ディナイブロウは膜のように薄い風だが、その分、その頑丈さは強固だ。ディナイブロウに当たったブラッディガーゴイルの火球は一瞬にして弾かれた。
「うわ……っ!」
ドドが、目の前で起きた爆発に驚いて大きく仰け反り、その反動で倒れて尻もちをついた。
「おっ、大丈夫か?」
ブリーツはドドに駆け寄って、手を差し伸べた。
「あ、す、すいません」
ドドがブリーツの手を掴み、立ち上がる。
「大体、どんだけの技量かは分かったよ。補助は出来るか?」
ドドの手を引き挙げながら、ブリーツが言った。
「えと……まだ基本の基本なので、そういうレベルじゃないでしょうけど、攻撃と補助は大体同じくらいかなって思います」
「全体的に、さっきのファイアーボールくらいの腕前ってことか……まあまあ、サフィーがポチに斬りかかった時のウインドバリアも加味すると、確かにそんなもんかもしれないな」
「それなら、この場は私抜きでも、どうにかなりそうね!」
サフィーが、ブリーツとドドの後ろから大きな声で言った。二人が振り向くと、サフィーは傍らに居た二体のブラッディガーゴイルに、左右のそれぞれの剣で一撃を浴びせているところだった。
「じゃあ、ここは任せたわ!」
「ええっ!? ちょっと、サフィー!」
「楽は出来ないわよブリーツ。私は館へ乗り込む!」
「マジか。一人で大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃないかもしれない。でも、行くわ。このブラッディガーゴイルをどうにかするには、こいつらを召喚している奴をどうにかする必要がある。そして、そいつは十中八九、この館に居るでしょう」
「まあ……普通に考えれば、そうなるわな」
「だから、私が行く! 単独行動なら、戦士の出番なんだから!」
「お、おいサフィー!」
ブリーツの声を無視し、サフィーは館へと走り出した。
「黒い鱗粉には気を付けろよー! 何があるか分からないんだからなー!」
「分かってるー! 本当にヤバかったら、すぐ戻ってくるわ! ここ、頼むわよ!」
サフィーは勢いよく玄関のドアを開け、白い館の中へと入っていった。
「……行っちまったよ」
ブリーツが、周りに居るブラッディガーゴイルを一匹一匹見回しながら、上の空で言う。
「ぐぎゃぁぁ!」
ブリーツがうろたえていると認識したブラッディガーゴイルが、すかさずに雄叫びで威嚇する。
「おお……やっば……おいポチ、前衛はお前一人なんだからな!」
「ガゥゥ!」
ポチが「分かっている!」と言わんばかりにブリーツを跳ね抜けて、ブリーツの背後のブラッディガーゴイルの首を噛み千切った。
「言われなくても、やる気満々ってわけね……」
ブリーツが、やれやれといった様子で肩をすくめる。
「ドド、俺が攻撃に回るから、お前は補助に回ってくれ」
「は……はい!」
ブリーツは、ポチとは逆方向に位置するように移動した。そのブリーツに向けて、ドドは魔法を唱える。
「風の戦士は疾風のように駆け、嵐のように攻める……シップーアッパー!」
「サンキュードド、これで立ち回り易くなるぜ」
ブリーツの言葉に、ドドはにっこりと笑顔で返しながら、軽く会釈をした。
「さて、俺は主砲にならないとな……地を走る大火炎、それは大山をも切り裂き、大岩をも燃やすだろう……ブレイズスラッシュ!」
ブリーツの下から、刃のように炎が噴き出て消えた。それは一瞬の現象だが、更に遠くにも炎が噴き出て消えた。炎が一瞬噴き出て消える。その現象が繰り返されて、まるで炎が地を這うように見える。
ブレイズスラッシュは、ブレイズの直線上の、二匹のブラッディガーゴイルを切り裂いた。
サフィー達が歩く度に、白い館は少しずつ大きくなっていく。
白い館の住人はどんな人物なのか、白い館はいつ頃に建ったのか。調べる事は山積みだ。しかし、一つ一つ消化していけば、そう時間はかからない。もしもの時は、城に戻って応援を要請すればいい。
まず今やることは、周囲の安全を確かめる事。今すぐ重大な事柄が起こらない事が確認できれば、そう、事を急ぐこともない。じっくりとマッドサモナーを追い詰めていけばいい。
逆に、こちらが警戒されてなければ、もう少し踏み込みたい。感づかれないようにポチに匂いを辿らせて、門の中へと入りたい。
住人にも、玄関ででもいいので、二三、話を聞ければ尚良いが、そう上手くは事は運ばないだろう。
「キャァァァァァァッ!」
その刹那、一同の耳に入ったのは、大きな悲鳴だ。
「えっ……」
サフィーがただ事ではない空気を感じ、悲鳴の方を振り向く前に、別の方向でも叫び声が上がった。
「うわぁ……ぎゃぁぁぁぁぁ!」
悲鳴の方を向いたサフィーは、目の前の光景を見て、絶句するしかなかった。
人が、切り裂かれている。そこかしこにいるブラッディガーゴイルは、いつ現れたのかは分からない。恐らくはマッドサモナーに召喚されたのだろうが……展開が早過ぎる。
「お、おいおい……ここ、町中ですよ!?」
「ひ……人が……」
ブリーツとドドもうろたえている。
運悪いことにブラッディガーゴイルの近くに居た人は、ブラッディガーゴイルの鋭い爪によって、有無を言わさずに、その体を切り裂かれている。
「……非戦闘員が居るのよ!?」
血飛沫が舞い、地面は見る見るうちに赤く染まっていく。サフィーは茫然としていた。こちらの存在に気付いていたとしても、最悪、マッドサモナーを追ってこの町に来たと分かったとしても、まさか、こんな形で攻撃を仕掛けてくるとは思いもしない。
何の関係も無い、何の罪もない、何も知らないただの通行人を……しかも、自分の住んでいる町の住民の命を、こんな形で奪うなんて、米粒ほども思わなかった。
「そよぐ風、時にゆるりと吹きにけり、人の世もまた、同じものなり……ブリーズクリンキング!」
ブリーツの手から放たれた風は、透明なうねりを伴って、周囲のブラッディガーゴイルへと向かっていき、ブラッディガーゴイルを包んだ。
「グォォ!」
ポチが、ブリーツのブリーズクリンキングを受けて動きが鈍ったブラッディガーゴイルのうちの一体に向かって猛進し、跳躍する。
ブラッディガーゴイルは、そんなポチを見て爪を振り上げたが、その爪が振り下ろされるよりも、ポチがブラッディガーゴイルの懐深くへと入る方が早かった。
ブラッディガーゴイルの胴体は、ポチの爪によって深く切り刻まれた。
ブラッディガーゴイルは、既にポチの居なくなった空間に向かって爪を振りおろしながら、地面に倒れた。
「くっ……私は……なんて……!」
サフィーの目に最初に留まったのは、爪に滴った血を見て満足している様子のブラッディガーゴイルだった。
「うおおおぉぉぉぉ!」
サフィーが叫ぶ。そして、その後、一秒もしないうちに、そのブラッディゴーレムは、サフィーの二刀流の前に切り刻まれていた。
「ウォゥ!」
ポチもブラッディガーゴイルの攻撃を素早くかわしつつ、次から次にブラッディガーゴイルを、自らの爪、そして牙で切り裂いている。
「ポチ……ぼ、僕も何か……灼熱の火球よ、我が眼前の者を焼き尽くせ……ファイアーボール!」
ドドはうろたえながらも、ポチの後方からファイアーボールを放った。ブラッディガーゴイルに翼に命中した火球は弾け、ブラッディガーゴイルの片翼は吹き飛んだ。
「ぐおおぉぉぉ!」
ブラッディガーゴイルは怒りの感情を含んだ雄叫びをドドの方へと放った。
「ひ……!」
ブラッディガーゴイルは、片腕をドドの方へと向けると、手の平に橙色光が集中した。
「突風よ、同質なる理を、その鋭さに寄り切り裂きたまえ……ディナイブロウ!」
ブラッディガーゴイルの手のひらから火球が発射されたのと同時に、ブリーツはフルキャストのディナイブロウをドドの前面に展開した。
突如として地面から吹き上がった突風はが、ドドと火球の間を遮る。ディナイブロウは膜のように薄い風だが、その分、その頑丈さは強固だ。ディナイブロウに当たったブラッディガーゴイルの火球は一瞬にして弾かれた。
「うわ……っ!」
ドドが、目の前で起きた爆発に驚いて大きく仰け反り、その反動で倒れて尻もちをついた。
「おっ、大丈夫か?」
ブリーツはドドに駆け寄って、手を差し伸べた。
「あ、す、すいません」
ドドがブリーツの手を掴み、立ち上がる。
「大体、どんだけの技量かは分かったよ。補助は出来るか?」
ドドの手を引き挙げながら、ブリーツが言った。
「えと……まだ基本の基本なので、そういうレベルじゃないでしょうけど、攻撃と補助は大体同じくらいかなって思います」
「全体的に、さっきのファイアーボールくらいの腕前ってことか……まあまあ、サフィーがポチに斬りかかった時のウインドバリアも加味すると、確かにそんなもんかもしれないな」
「それなら、この場は私抜きでも、どうにかなりそうね!」
サフィーが、ブリーツとドドの後ろから大きな声で言った。二人が振り向くと、サフィーは傍らに居た二体のブラッディガーゴイルに、左右のそれぞれの剣で一撃を浴びせているところだった。
「じゃあ、ここは任せたわ!」
「ええっ!? ちょっと、サフィー!」
「楽は出来ないわよブリーツ。私は館へ乗り込む!」
「マジか。一人で大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃないかもしれない。でも、行くわ。このブラッディガーゴイルをどうにかするには、こいつらを召喚している奴をどうにかする必要がある。そして、そいつは十中八九、この館に居るでしょう」
「まあ……普通に考えれば、そうなるわな」
「だから、私が行く! 単独行動なら、戦士の出番なんだから!」
「お、おいサフィー!」
ブリーツの声を無視し、サフィーは館へと走り出した。
「黒い鱗粉には気を付けろよー! 何があるか分からないんだからなー!」
「分かってるー! 本当にヤバかったら、すぐ戻ってくるわ! ここ、頼むわよ!」
サフィーは勢いよく玄関のドアを開け、白い館の中へと入っていった。
「……行っちまったよ」
ブリーツが、周りに居るブラッディガーゴイルを一匹一匹見回しながら、上の空で言う。
「ぐぎゃぁぁ!」
ブリーツがうろたえていると認識したブラッディガーゴイルが、すかさずに雄叫びで威嚇する。
「おお……やっば……おいポチ、前衛はお前一人なんだからな!」
「ガゥゥ!」
ポチが「分かっている!」と言わんばかりにブリーツを跳ね抜けて、ブリーツの背後のブラッディガーゴイルの首を噛み千切った。
「言われなくても、やる気満々ってわけね……」
ブリーツが、やれやれといった様子で肩をすくめる。
「ドド、俺が攻撃に回るから、お前は補助に回ってくれ」
「は……はい!」
ブリーツは、ポチとは逆方向に位置するように移動した。そのブリーツに向けて、ドドは魔法を唱える。
「風の戦士は疾風のように駆け、嵐のように攻める……シップーアッパー!」
「サンキュードド、これで立ち回り易くなるぜ」
ブリーツの言葉に、ドドはにっこりと笑顔で返しながら、軽く会釈をした。
「さて、俺は主砲にならないとな……地を走る大火炎、それは大山をも切り裂き、大岩をも燃やすだろう……ブレイズスラッシュ!」
ブリーツの下から、刃のように炎が噴き出て消えた。それは一瞬の現象だが、更に遠くにも炎が噴き出て消えた。炎が一瞬噴き出て消える。その現象が繰り返されて、まるで炎が地を這うように見える。
ブレイズスラッシュは、ブレイズの直線上の、二匹のブラッディガーゴイルを切り裂いた。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
囚われの魔女と運命の結婚式
弥生紗和
恋愛
騎士団に捕らわれ、古い塔で監視されている魔女ルナには目的があった。それは親切な騎士エドガーを誘惑し、塔の内部を知ること。エドガーはルナを本気で愛してしまうが、ルナには秘密がある。
彼女は戦によって滅ぼされた国の王女だった。敵国の騎士であるエドガーを利用するつもりだったが、やがてルナもエドガーに惹かれてしまう。
ルナにとって敵国の王太子であるリヴァルスは、美しい見た目だが冷酷な男だ。リヴァルスはルナの正体を知ると、自分の屋敷にルナを幽閉し、王国の平和の為に自分と結婚するよう迫る。ルナは政略結婚を受け入れるが、エドガーへの気持ちを忘れられないルナは苦悩する。一方のエドガーはルナを救うためにリヴァルスの弟アシュトンを頼る。
そして訪れたルナとリヴァルスの結婚式当日、ある事実が判明する──
5万文字程度の中編になります。シリアスな恋愛ファンタジー、ハッピーエンドです。小説家になろうにも投稿
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています
魔術師セナリアンの憂いごと
野村にれ
ファンタジー
エメラルダ王国。優秀な魔術師が多く、大陸から少し離れた場所にある島国である。
偉大なる魔術師であったシャーロット・マクレガーが災い、争いを防ぎ、魔力による弊害を律し、国の礎を作ったとされている。
シャーロットは王家に忠誠を、王家はシャーロットに忠誠を誓い、この国は栄えていった。
現在は魔力が無い者でも、生活や移動するのに便利な魔道具もあり、移住したい国でも挙げられるほどになった。
ルージエ侯爵家の次女・セナリアンは恵まれた人生だと多くの人は言うだろう。
公爵家に嫁ぎ、あまり表舞台に出る質では無かったが、経営や商品開発にも尽力した。
魔術師としても優秀であったようだが、それはただの一端でしかなかったことは、没後に判明することになる。
厄介ごとに溜息を付き、憂鬱だと文句を言いながら、日々生きていたことをほとんど知ることのないままである。
転移先は薬師が少ない世界でした
饕餮
ファンタジー
★この作品は書籍化及びコミカライズしています。
神様のせいでこの世界に落ちてきてしまった私は、いろいろと話し合ったりしてこの世界に馴染むような格好と知識を授かり、危ないからと神様が目的地の手前まで送ってくれた。
職業は【薬師】。私がハーブなどの知識が多少あったことと、その世界と地球の名前が一緒だったこと、もともと数が少ないことから、職業は【薬師】にしてくれたらしい。
神様にもらったものを握り締め、ドキドキしながらも国境を無事に越え、街でひと悶着あったから買い物だけしてその街を出た。
街道を歩いている途中で、魔神族が治める国の王都に帰るという魔神族の騎士と出会い、それが縁で、王都に住むようになる。
薬を作ったり、ダンジョンに潜ったり、トラブルに巻き込まれたり、冒険者と仲良くなったりしながら、秘密があってそれを話せないヒロインと、ヒロインに一目惚れした騎士の恋愛話がたまーに入る、転移(転生)したヒロインのお話。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる