42 / 84
3章 12人の思惟
8話 ちょっとだけウキウキ
しおりを挟む
それは、式神だからなのかも知れないが、
瞬きをして、再び目を開けた時には、
消えていそうな静かで丁寧な口調で、
会璃は言った。
「皆様に、お見せしたいものがあります」
その静かで上品な口調に、
ニッキ―の心は清められたが、
すぐ隣で裸族のすっぽん思惟が、
腰を軽く振り、腰のコテカが、軽く揺れ、
それがニッキーの腰につんつん当たってた。
すぐにニッキ―の心は、自己嫌悪に覆われた。
「変態」
ニッキ―の言葉に、
すっぽんは「えへっ」と嬉しそうに笑った。
かまってちゃんが、かまってもらえた時の表情だ。
思惟オリジナルの頃、
心の中に、常にかまってちゃん衝動があった。
もっとみんなにかまって欲しかった。
でも、その衝動は強く抑圧されていた。
思惟オリジナルの自信の無さと、
性格によるものだった。
しかし、目の前のすっぽん思惟は、
その強い抑圧が全くなかったのように、
かまってちゃん衝動を解放していた。
ニッキ―はちょっとだけウキウキした。
エレベーターホールを抜けると、
格納庫の様な部屋に案内された。
部屋の中には、
マネキンのような物が並んでいた。
「違う、これは・・・・」
「使鬼です。姫さまが乗っていたのは特別な物ですが、
こちらは量産型の使鬼です」
使鬼の胸部コックピットは開いていた。
多分、妖精が乗って操る為の物だろう。
そして、使鬼の顔は、
地上の人間と見分けがつかない程似ていた。
実際に動いていたら区別はつかないかも知れない。
「ねえ、ねえ、この人見たことない?」
汎都(パント)の視線の先の、動きを止めた使鬼は、
確かに、どこかで見た事があった。
「あっ・・・前の市長だ!」
すっぽんは、叫んだ。
「ホントだ!」
「こっちのは、やくざの組長じゃない!昔、旅館に泊りに来てた」
「マジだ・・・」
「どういう事です?」
「そう言う事です。」
思惟たちの問いに、会璃は答えた。
そう言う事なのだろう・・・
つづく
瞬きをして、再び目を開けた時には、
消えていそうな静かで丁寧な口調で、
会璃は言った。
「皆様に、お見せしたいものがあります」
その静かで上品な口調に、
ニッキ―の心は清められたが、
すぐ隣で裸族のすっぽん思惟が、
腰を軽く振り、腰のコテカが、軽く揺れ、
それがニッキーの腰につんつん当たってた。
すぐにニッキ―の心は、自己嫌悪に覆われた。
「変態」
ニッキ―の言葉に、
すっぽんは「えへっ」と嬉しそうに笑った。
かまってちゃんが、かまってもらえた時の表情だ。
思惟オリジナルの頃、
心の中に、常にかまってちゃん衝動があった。
もっとみんなにかまって欲しかった。
でも、その衝動は強く抑圧されていた。
思惟オリジナルの自信の無さと、
性格によるものだった。
しかし、目の前のすっぽん思惟は、
その強い抑圧が全くなかったのように、
かまってちゃん衝動を解放していた。
ニッキ―はちょっとだけウキウキした。
エレベーターホールを抜けると、
格納庫の様な部屋に案内された。
部屋の中には、
マネキンのような物が並んでいた。
「違う、これは・・・・」
「使鬼です。姫さまが乗っていたのは特別な物ですが、
こちらは量産型の使鬼です」
使鬼の胸部コックピットは開いていた。
多分、妖精が乗って操る為の物だろう。
そして、使鬼の顔は、
地上の人間と見分けがつかない程似ていた。
実際に動いていたら区別はつかないかも知れない。
「ねえ、ねえ、この人見たことない?」
汎都(パント)の視線の先の、動きを止めた使鬼は、
確かに、どこかで見た事があった。
「あっ・・・前の市長だ!」
すっぽんは、叫んだ。
「ホントだ!」
「こっちのは、やくざの組長じゃない!昔、旅館に泊りに来てた」
「マジだ・・・」
「どういう事です?」
「そう言う事です。」
思惟たちの問いに、会璃は答えた。
そう言う事なのだろう・・・
つづく
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる