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3章 12人の思惟
5話 地下世界へのドア
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エレベーターは下降を止めた様だが、
ドアが開く気配がない。
正確な時間は解らないけど、1時間は止まってそう・・・。
チーム・南の島のニッキ―は、深刻な表情で、
エレベーターの開かないドアを見つめた。
しかし、それを遮るように、
ニッキ―に抱っこ状態で抱きつく、
裸族ではない思惟のどっちかが、
甘い声で、
「ねえ、私の事好き?」
と聞いてきた。
訳の分からない状態で、エレベーターの密室に、
閉じ込められていると言うのに・・・
こんな甘い声で・・・
記憶にある限りでは、
思惟はこんな甘い声を出したことがない。
いや、もしかすると恋人さんなんかが出来ちゃうと、
こんな甘えた声を出しちゃうって事?私が?
ニッキ―は、顔を赤らめた。
「どうしたの?照れてんの?可愛い♪」
裸族ではない思惟のどっちかは、そう言うと、
ニッキ―の頭をなでなでした。
ニッキ―は照れを隠すように
「ところで、皆さん、
それぞれ思惟とは別の名前を付けません?
思惟だけじゃ不便だし・・・」
「思惟とは別の名前?」
裸族の思惟は反応した。
「前々から考えてあるです、
私がニッキ―で、あなたがすっぽんさん、
あなたが汎都(ぱんと)さんと、
舞夢(まいむ)さんってのは、どうでしょう?」
ニッキ―は思惟とは別の名前を提案した。
「私の・・・もしかして、すっぽんぽんのすっぽん?」
裸族の思惟は聞いた。
「そうだけど・・・」
「あなたは私が好き好んで、
自らの意思で裸になってると思ってるの?
それ・・・心外なんだけど」
「えっ?」
「私にとって服は、拘束具、私の力を抑制するもの」
どこかで聞いたことがあるような内容だが・・・
「みんなにとって私は気のエネルギー源。
私が服を着ればそれだけ、
みんなへの気の供給量が減るの」
何言ってるんだろう、この思惟は?
ニッキ―は思ったが口には出さなかった。
【気】とか言われても、確かめようはないのだが・・・・
「そう!みんなの為に私は、裸になるの!」
裸族の思惟は、そう言うと、
浴衣をヒーローのマントのように靡(なび)かせた。
「いえーーーーい」
汎都ちゃんと舞夢ちゃんは、興奮した。
そこには、見慣れた自分の裸があるだけなのだが。
テンションの上がった裸族の思惟は、髙笑った。
「これも私の可能性?」
ニッキ―は滝汗を流した。
でも・・・
「私の名は、すっぽんぽーん♪」
「いえーーーい」
とりあえず名前は気にってくれた様だ。
ニッキ―は、テンションマックスな、
すっぽん&汎都ちゃん舞夢ちゃんを、
デジカメで撮りまくった。
ニッキ―が撮影に熱中していると、
エレベーターのファンが、
「うをーん」と音を立てながら回転をし始めた。
エレベーター内の空気の質が変わった気がした。
澄みきった空気が、肺を満たし、邪気が外に出ていく様な気がした。
チーム南の島のメンバー4人は、
目を合わせ、ドアを見つめた。
妖精たちが住むであろう地下世界へのドアが開く瞬間。
裸族のすっぽんちゃんは、コテカを強く握り、
汎都ちゃん舞夢ちゃんは、すっぽんちゃんの、腕を掴んだ。
少し離れた所に立っていた不安げなニッキ―を見て、
すっぽんちゃんは、手招きをした。
ニッキ―は、その気遣いにちょっと嬉しくなって、
すっぽんちゃんの背中に走った。
すっぽんちゃんの背中は自分と同じ匂いがして、落ち着いた。
すっぽんちゃんは、手に持っていたコテカを股に装着して、
戦闘準備を整えた。
それは、無防備な4人が持てる唯一の武器と言っても良い。
コテカを装備したすっぽんちゃんは、
威風堂々としていて、頼もしかった。
「コテカがこんなに頼もしくなるなんて・・・」
ニッキ―は呟いた。
エレベーターのドアは、音も立てずにゆっくりと開いた。
ドアが開くと、ドアの向こう側には、
今にも消えそうな儚い美少女が立っていた。
「会璃(あいり)さん・・・」
妖精の姫さまの式神だ。
その隣には、長い黒髪で、怨念を発してそうな少女が、
思惟たちを見つめていた。騰子さんだろう。
会璃さんは、思惟すっぽんの股のコテカを見て、
顔を赤らめた。そして、
「ごめんね、ほったらかしにして・・・・」
と天使の様な優しい声で言った。
その声に、思惟たちの心にあった色んな不安の塊が、
砕け散って行くのを感じた。
つづく
思惟たち ヽ(*'0'*)ツ
思惟オリジナル(15) 旅館の女将修行中
12人の思惟たち
【チーム・北の島】
α ちょっとアホっぽい。弄られキャラ。
β 賢そうな子。
璃琥(りく) 高跳び少女。
女将のあみちゃん 大人びた出来る少女。
【チーム・南の島】
ニッキ― デジカメ少女。日記を記す。
裸族(すっぽんちゃん)コテカを装着した少女。
汎都 パントマイムが得意
舞夢 パントマイムが得意
【チーム・西の島】
ちーず 兄の狼図を嫁にしたい少女。
φ 初恋の少年を忘れられない。人形使い。
Ψ 惣菜買い出し担当。お金の管理を担当。
Ω すべてを知る思惟。
ドアが開く気配がない。
正確な時間は解らないけど、1時間は止まってそう・・・。
チーム・南の島のニッキ―は、深刻な表情で、
エレベーターの開かないドアを見つめた。
しかし、それを遮るように、
ニッキ―に抱っこ状態で抱きつく、
裸族ではない思惟のどっちかが、
甘い声で、
「ねえ、私の事好き?」
と聞いてきた。
訳の分からない状態で、エレベーターの密室に、
閉じ込められていると言うのに・・・
こんな甘い声で・・・
記憶にある限りでは、
思惟はこんな甘い声を出したことがない。
いや、もしかすると恋人さんなんかが出来ちゃうと、
こんな甘えた声を出しちゃうって事?私が?
ニッキ―は、顔を赤らめた。
「どうしたの?照れてんの?可愛い♪」
裸族ではない思惟のどっちかは、そう言うと、
ニッキ―の頭をなでなでした。
ニッキ―は照れを隠すように
「ところで、皆さん、
それぞれ思惟とは別の名前を付けません?
思惟だけじゃ不便だし・・・」
「思惟とは別の名前?」
裸族の思惟は反応した。
「前々から考えてあるです、
私がニッキ―で、あなたがすっぽんさん、
あなたが汎都(ぱんと)さんと、
舞夢(まいむ)さんってのは、どうでしょう?」
ニッキ―は思惟とは別の名前を提案した。
「私の・・・もしかして、すっぽんぽんのすっぽん?」
裸族の思惟は聞いた。
「そうだけど・・・」
「あなたは私が好き好んで、
自らの意思で裸になってると思ってるの?
それ・・・心外なんだけど」
「えっ?」
「私にとって服は、拘束具、私の力を抑制するもの」
どこかで聞いたことがあるような内容だが・・・
「みんなにとって私は気のエネルギー源。
私が服を着ればそれだけ、
みんなへの気の供給量が減るの」
何言ってるんだろう、この思惟は?
ニッキ―は思ったが口には出さなかった。
【気】とか言われても、確かめようはないのだが・・・・
「そう!みんなの為に私は、裸になるの!」
裸族の思惟は、そう言うと、
浴衣をヒーローのマントのように靡(なび)かせた。
「いえーーーーい」
汎都ちゃんと舞夢ちゃんは、興奮した。
そこには、見慣れた自分の裸があるだけなのだが。
テンションの上がった裸族の思惟は、髙笑った。
「これも私の可能性?」
ニッキ―は滝汗を流した。
でも・・・
「私の名は、すっぽんぽーん♪」
「いえーーーい」
とりあえず名前は気にってくれた様だ。
ニッキ―は、テンションマックスな、
すっぽん&汎都ちゃん舞夢ちゃんを、
デジカメで撮りまくった。
ニッキ―が撮影に熱中していると、
エレベーターのファンが、
「うをーん」と音を立てながら回転をし始めた。
エレベーター内の空気の質が変わった気がした。
澄みきった空気が、肺を満たし、邪気が外に出ていく様な気がした。
チーム南の島のメンバー4人は、
目を合わせ、ドアを見つめた。
妖精たちが住むであろう地下世界へのドアが開く瞬間。
裸族のすっぽんちゃんは、コテカを強く握り、
汎都ちゃん舞夢ちゃんは、すっぽんちゃんの、腕を掴んだ。
少し離れた所に立っていた不安げなニッキ―を見て、
すっぽんちゃんは、手招きをした。
ニッキ―は、その気遣いにちょっと嬉しくなって、
すっぽんちゃんの背中に走った。
すっぽんちゃんの背中は自分と同じ匂いがして、落ち着いた。
すっぽんちゃんは、手に持っていたコテカを股に装着して、
戦闘準備を整えた。
それは、無防備な4人が持てる唯一の武器と言っても良い。
コテカを装備したすっぽんちゃんは、
威風堂々としていて、頼もしかった。
「コテカがこんなに頼もしくなるなんて・・・」
ニッキ―は呟いた。
エレベーターのドアは、音も立てずにゆっくりと開いた。
ドアが開くと、ドアの向こう側には、
今にも消えそうな儚い美少女が立っていた。
「会璃(あいり)さん・・・」
妖精の姫さまの式神だ。
その隣には、長い黒髪で、怨念を発してそうな少女が、
思惟たちを見つめていた。騰子さんだろう。
会璃さんは、思惟すっぽんの股のコテカを見て、
顔を赤らめた。そして、
「ごめんね、ほったらかしにして・・・・」
と天使の様な優しい声で言った。
その声に、思惟たちの心にあった色んな不安の塊が、
砕け散って行くのを感じた。
つづく
思惟たち ヽ(*'0'*)ツ
思惟オリジナル(15) 旅館の女将修行中
12人の思惟たち
【チーム・北の島】
α ちょっとアホっぽい。弄られキャラ。
β 賢そうな子。
璃琥(りく) 高跳び少女。
女将のあみちゃん 大人びた出来る少女。
【チーム・南の島】
ニッキ― デジカメ少女。日記を記す。
裸族(すっぽんちゃん)コテカを装着した少女。
汎都 パントマイムが得意
舞夢 パントマイムが得意
【チーム・西の島】
ちーず 兄の狼図を嫁にしたい少女。
φ 初恋の少年を忘れられない。人形使い。
Ψ 惣菜買い出し担当。お金の管理を担当。
Ω すべてを知る思惟。
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