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2章 分身の術?

15話 エレベーターは今も下降中・・・

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エレベーターの密室の中で、ニッキ―は叫んだ。


「もっと考えて行動しなよ!」

 

裸族の思惟は、股のコテカを振り回しながら、反論した。


「私はあなたが思っている様な、真面目な優等生なんかじゃない!

私だって、衝動的に行動する事だってあるよ!」


お前の、どこに真面目な優等生の要素があるんじゃー!

今の自分の姿見てから言えよ!


ニッキ―は心の中で叫んだ。

 

この状況で、この子たちを責めても仕方がない。


今は、私が考えないと・・・



ここは多分、妖精の住む地下へと降りるエレベーター内。

まだ目の前では、コテカを着けた少女とそれに類する少女2人が、

南国風にアレンジしたダンスを踊っている。


この状況で、なぜこいつらが、

こんなに浮かれていられるのかは、不明だ。


とりあえずニッキ―は、デジカメで踊る少女たちを撮った。

撮れ具合を確認すると、ふとにやけてしまった。

良く撮れてるし、少女たちは心から踊っていて、

とても良い表情をしていた。

この状況でこんなに踊れるとは逆に凄い。


・・・・と感心している場合じゃない。

ニッキ―はすぐに現実に戻った。


エレベーターには、何のボタンも装置も見当たらない。

多分、今もエレベーターは下降中だろう。


私たち・・・今は、私たちになってしまったが、

思惟は、何らかの理由で地下から追い出された。


それは地下の妖精サイドにとって、

思惟の存在が不都合になったからだろう。


そして、エレベーターのドアが開けられたことも、

現在下降している事も、把握していると考えた方が良い。


エレベータのドアを開けたコテカ。

ニッキ―が裸族の思惟のコテカを見つめると、

裸族の思惟が、「触ってみる?」と、

股に着けたままニッキ―の目の前に突き出した。


どんなセクハラやねん。


と思いつつも、じっと観察した。


作り込まれた感のあるコテカは、

そこに込められた思い、思惑、思考、

などの情報量が、半端ない事を感じさせた。


これは、多分コテカじゃない何か・・・ 




つづく
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