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18 楽しい思い出の章
自宅警備兵団と伯爵家の三姉妹 伯爵家の秘宝 EP2 魔薬と盗賊
しおりを挟む桃子ちゃんを降ろすと、ぼくは背伸びをした。
すると、目の前を投げナイフのような物が飛んだ。
ホントに目の前だったので、ぼくはかなりビビった。
元の世界で引きも持っていた時は、そんな危険な事はあり得なかった。
でも、ここは魔法の異世界。
「ふう」
「凛ちゃんあんまり離れないでね」
桜子さんが言った。そして小梅ちゃんが付け加えた。
「伯爵家の持っている黄金の鍵のペンダントがあれば、罠は作動しないの」
そう言えばみんな黄金の鍵のペンダントを付けている。
そう言う代物だったのか。
どういう技術が使われているのかは不明だが、伯爵家の術式技術力はかなり高めだ。
「じゃあそう言う訳で♪」
今度は、小梅がぼくの背中に飛び乗った。
「重い」
「重くないわ!」
ぼくの背中の小梅がぼくの頭を叩いた。
でも、ぼくが桜子さんにおんぶされる為には、まず次女の小梅をおんぶしなくてはならない流れなのだ。
小梅の中途半端な胸の膨らみが、ぼくの背中にあったっていた。
「ちっさい」
「ちっさくないわ!」
ぼくはさらに叩かれた。
黄金の鍵のペンダントを付けた、姉妹が一緒だと、罠は作動せず危険なダンジョンも順調に進める。
伯爵家の宝物殿に着くと桜子さんが、
「誰か侵入した形跡があるわね♪」
「ここまで入り込める盗賊は中々よね」
小梅が感心した。
宝物殿の中に入ると、色んな宝箱が並んでいた。
その1つの前に、サンダルが落ちていた。
「ん?これは?」
「あらあら、きっとこの宝箱はミミックね。盗賊さんは食べられちゃったのかな」
と桜子さん。
「サンダルでダンジョンを突破しようなんて、なめてるよな!」
と小梅。
確かに、命に関わるダンジョンにサンダルで入るなんて、いかれれる。
「きっと魔薬で、行ってらっしゃる盗賊さんかな」
「やれやれだよ」
桜子さんは、その宝箱に化けたミミックを、ボッと火炎魔法で破壊した。
つづく
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