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第十二篇第二章 プリズングァザ救出戦
衛弾レザノフvs鮫弾バレット
しおりを挟む「さあ、父の超えられへんかった壁を超えて行こか……!」
バレットの姿が鮫の様に変化して行く。
鮫の牙をモチーフとした肩当てを両肩に当て
指先の爪が伸び尖って行く。
更に全身が鮫肌に変化し、腕や足が獰猛な
肉食生物の姿を借りて変貌した。
「流水覚醒… 海王喰鮫……!」
「随分と物騒な姿へと変わりましたね。バレット・ワグナー中将」
「こないな近うでドンパチやっとったら流石に大勢を巻き込んでまうさかいな。少し離れるで、レザノフ・スタールマン……!」
バレットは獰猛さが増した足で力強く地面を
蹴り上げるとアレスとロードの戦っていた場
から離れた位置へと跳んだ。
「では、此方は任せましたよ。ロード殿…そして姫様…其の後私達も向かいましょう…アドリー殿を救けに…!」
「おうッ!!」
レザノフもまた地面を蹴り上げるとバレット
の位置へと跳ぶのだが一つバレットとは違う
点があった。
其れは既に空中からライフルの銃口と覗いた
スコープにはバレットが捉えられていた事。
容姿無く轟音を立てて其の銃弾を叩き込むと
バレットは振り返りながらニヤリと笑う。
「せっかちやなあ…もう少し楽しんだらええんちゃうか?せっかくなんやさかい」
「残念ですが、遊びに来ている訳では無いのですよ」
「そんなん隙見してるだけや言うのんが理解出来ひんのかいな…?」
バレットは背後から放たれた鋼の弾丸を右手
に握った七支刀の一振りで粉砕すると左手の
手のひらに雨粒の様な水を乗せて腕を振るう
とまさかの粒の様な水が弾丸ばりのスピード
を誇ってレザノフを襲う。
レザノフは其の粒の水をアルマジロの背中に
似た盾で身を屈めて防御する。
しかし、数滴の水が盾のサイズからはみ出た
位置を通過しレザノフの頬に傷が付く。
少量の血は流れたがレザノフはそんな些細な
傷等、関心を持たずに改めて着地した場所で
バレットを見据えてライフルを構えた。
だが、レザノフは疑問を浮かべる。
たった数滴の血が流れるほんの小さな傷を
与えただけでバレットは嫌な笑みを浮かべて
レザノフを見遣る。
其の表情はまるで勝ち誇ったかの様である。
「何か喜ばしい事でもありましたか?」
「そやさかい、隙を見してるだけや言うたんや。其の小さな傷がなあ…伝説を持つあんたの末路を教えてくれるんやで?」
レザノフはバレットの言葉の真意が未だに
理解出来ずにおり、身体の変化が何か無いか
と必死に探してみるものの変化という変化は
何も起きておらず神経毒の様な類の状態変化
はレザノフには起きていなかった。
そんなレザノフを前にバレットは七支刀の先
から溢れ出た流水で水色の獰猛な鮫を五匹程
生み出すと其の全てをレザノフに向けて放ち
更なる笑みを浮かべるのだった。
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