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第五編第二章 立ち上がる若き新芽
U・Jvsサーガ
しおりを挟む「(何か忘れてる気がするッスけど…何だったッスかね?まあ…やっている内に思い出すッスよね!多分…きっと…!)」
心の中でブツブツと呟いたサーガは諦めて
武器を構えると、其の武器はとても希少性の
高い武器である双刃刀であった。
双刃刀とは、柄の部分から上下両方共に
刃が拵えられた珍しい刀であり中央に位置
する柄を軸に回転させて扱う武器である。
そして回転させた双刃刀にサーガがギフトの
オーラを力強く込めて行くとU・Jもロード
達との頃とは全く違う集中した表情で十手に
ギフトのオーラを込めて対峙する。
U・Jは濡羽色(烏羽の様な艶やかな黒)の
流水のギフトの水流を纏うと、対するサーガ
も檸檬色(明るい黄色)の迅雷のギフトを
己の双刃刀に稲妻として纏わせる。
「準備…いいッスよね?U・J…」
「おう。いつでもどうぞ?サーガ君」
両手で双刃刀を回転させていたサーガは
片手で武器を持つと片方の腕を振るって
手刀から黄色い稲妻を放つとU・Jは其れを
横に回って回避するが、サーガが蹴った
地面を這う様に稲妻が地面を襲い来る。
ほんの少し逃げ遅れたU・Jの足に掠った
稲妻の効力でU・Jの右足が止まる。
其れを見たサーガは好機とばかりに地面を
蹴って一気にU・Jとの間合いを詰める。
「…腕上げてんなあ。めんどくせぇけど麻痺ってるわ…俺の足…」
「迅雷のギフトの特性“麻痺”ッスよ…」
特性“麻痺”何らかの手段によって触れた相手
の部分的箇所を麻痺に落とし込む特性だ。
「えっ?重力全く効かなかったU・Jにギフトが効いたのっ?」
「…サーガは同じレベルなんだろ…U・Jとも…!」
U・Jの言った通り、手合わせが始まると
ロード達は食い入る様に二人の動きを目で
追いながら注視を始めて居た。
「貰ったッスよ…U・J…!」
「めんどくせぇな…麻痺ってのァ…だがよ?甘いだろ、流石によ…!」
十手を振るうと水流が起こり、サーガの
目の前を完全に盾として塞いでしまう。
其の裏でU・Jは自らの十手で其の壁を
突き刺すと縦に水流を両断する。
そして麻痺が和らいで来た右足で踏み込むと
十手を真上から振り下ろしたがサーガは背後
へと回避し其の十手を躱す。
だが、驚く事に其の十手の当たらない先で
サーガは十手に纏われた水を双刃刀で防ぐと
水と刀が高い金属音を掻き鳴らす。
「何だ?今のは…」
黒い水流を操るU・Jはサーガが防いだ水が
あたかも十手とは別の意志を持った攻撃の様
に見て取れたが同じギフトでも其の意味を
理解出来ずに居り、目を丸くする。
「今のが流水のギフトの特性“連撃”だ。俺の攻撃には…俺の意思とは別に纏われた水が勝手に動いて相手を攻撃してくれる傷圏が存在すんだ…」
特性“連撃”纏った水が攻撃範囲を自在に
拡げてくれる特性なのだが、U・Jは
シャーレに説明する様に声を発して見せた。
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