RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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第五編第二章 立ち上がる若き新芽

不真面目はたまた大真面目

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「簡単に見破られてしまった…何故だ…」



十手を青龍刀でガードしたもののビリビリと
痺れる腕を支えながら立ち上がるシャーレ。



「ああ…そりゃ。シャーレ君が俺と同じギフトだからだよ。得意特性は別でも戦い方ってのは予想しやすいだろ?」


「そう言う事か…。成る程、一本取られたな…」


「因みにシャーレ君。ポアラちゃんの胸は柔らかかったかい?」


「ああ、とても。サラシの上からだったのが少し残念な点だった…」


「こんのドスケベ共ッ!いつまで胸の話してんだっての…!」



思い切りシャーレの頭をしばき上げたポアラ
の表情がまた赤くなるが、U・Jは其処に
反応して来ないロードに目を向ける。



「んー、ウブそうなんだがな。ロード君は女の子の胸に興味ないのか?」


「そんな訳あるまい…。ロードは巨乳好きのムッツリスケベだ」


「どっちの味方なんだ、オメェはよッ!!」



何故か問い掛けられたロードではなく答えた
のはシャーレで其の内容にロードからも強い
ツッコミを飛ばされるシャーレ。

するとU・Jは周りをきょろきょろと見ると
中庭に後から合流したシェリーを見つける。



「じゃあロード君は、お姫様みたいな巨乳が好みなのか?」


「……え…ひゃっ…!はわわわわわっ…何を…っ…!」



顔を真っ赤にして手で胸を隠す様に縮こまる
シェリーの反応を見てロードの顔は秒で赤く
染まり上がってしまっていた。



「U・J…ッッ!真面目にやりやがれッ!」


「おお、何だボイン大好きムッツリスケベなのは本当みたいだなあ…!」


「U・J殿。姫に対して失礼ですよ…」



呆れた様にシェリーを視界から隠すレザノフ
は溜息を吐いて答えるとポアラが緩り緩りと
U・Jに向かって歩き出して行く。



「U・J…ちょっとタイム…」


「ん…?」



ナックルダスターを仕舞ったポアラは一度
修行中断を宣言するとU・Jの頭を思い切り
飛び跳ねて殴って見せる。



「ちょっと…男共…そこ座れッ…!」



ポアラの逆鱗に触れたU・Jとシャーレ。

そしてとばっちりのロードまでも三人が
地面に正座をして並ばせられた。



「…アンタ達ね…シェリーちゃん恥ずかしくて涙目じゃん!!修行なんだから真面目にやってよ…!!」


「いやーほら。三対一だし相手のチームワーク乱すところから始めようかなあって。定石だろ?なあ、ポアラちゃん」


「…大真面目にやってたんかい…タチ悪いってばU・J…」



実は意図があってやっていたU・Jの行動
に呆れて肩を落としたポアラだったが怒りは
シャーレ達にも当たり前の様に飛び火する。



「アンタらもアンタらで何綺麗にノセられてんのっ!」


「そうだぞ、ロード。謝りなさい」


「どう考えてもオメェだよッ…シャーレ!」


「うるさいっ、反省しろ」


「「す、すみませんでした…!!」」



騒ぎ始めた二人の頭をしばいて地面にへたり
込ませたポアラはゴミを見る様な目で二人を
眺めると、二人は諦めて声を合わせた。
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