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学長の言葉
しおりを挟む2人は玄武に、「本当にありがとう。我々と共に日本を守ろうではないか。」と、言われた後、スレイヤー第一本部を後にした。
「それにしても、大変な事になってきたわね...」
みずきはそう歩きながらかんたに言う。それに対してかんたも、
「あぁ、あの手紙がスレイヤー第一本部に届いたのは2日前と言っていたからな、ほんとにいつ来てもおかしくないな。」
と言った。
その後、2人はスレイヤー育成学校の校長室の前に来ていた。
「じゃあ開けるわよ」
「あぁ」
ガチャと、両開きの扉が開く。するとそこには、
「おや?これはこれはみずき君とかんた君。」
と、初めて会った時からは想像も出来ない優しい声で、國分学長は、2人にそう挨拶をする。2人はその挨拶に軽く会釈してから、かんたは國分学長にこう言った。
「國分学長。今日は報告があって来ました。」
それを聞いた國分学長は、
「話?何かあったんですか?」
と、不思議そうな声でそう聞いてくる。それに対して、かんたは、
「スレイヤー育成学校を俺とみずきは辞めさせて貰います。」
と、正直に言った。それを聞いた國分学長は、途端に顔色が変わり、黙り込んでしまった。その沈黙に、耐えられなくなったみずきは、
「ち、違うの!スレイヤー育成学校を辞めるっていうのは本当だけど...それはこの学校が嫌いとか、そんなんじゃないわ!」
と、必死にフォローしようとする。が、その必要は無かった。
それを見た國分学長は、優しい声で、
「分かっていますよ。2人はこれだけ凄いスレイヤーなんだから。何か、大きな決断をしたんでしょう。」
と、2人に言い、更にこう続ける。
「でも、1つだけ守って欲しい事があります。それは無理し過ぎない事。確かにスレイヤーとして人を守るというのは非常に素晴らしい事です。でも、それで自分が死んだりしてしまったら...良いですか、覚えておいて下さい。貴方達も皆さんと同じ、人間なんです。」
と、無理をし過ぎない事を注意した。それを聞いたみずきとかんたは、
「はい!」
と、良い返事をして、スレイヤー育成学校を後にした。
それから2人はもう一度スレイヤー第一本部に戻り、もう間近に迫って来ている最終決戦に備えた。
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